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敵になること

ファクトのMAXLvを変更しました。

前に戻って確認してくださいm(_ _)m

「君達には一般プレイヤーの敵となってもらう」


 その一言は、まさに爆弾だった。

 先程のメリットの話の時よりも、遥かに強烈な衝撃を伴って頭の中に入って来た。


「ちょっ、ちょっと待ってくれよ! 敵ってどういうことだよ!

 オレ達は普通にゲームをプレイすることは出来ないのか!?」


 一番最初に我に返ったリスターバが発した疑問に対し、自称神、もとい神が困った様な顔で答えた。


「そういうわけじゃないんだけど......

 う〜ん......ちょっと長くなるけど説明して良いかな?」


「おう、詳しく聞かせろ。

 キリキリ吐けや」


 あの......リスターバさん? 人変わってませんか?


「わっ、分かったよ。

 何か誤解しているかもしれないから、説明するから!

 だから、その手に持ってる武器モノをチラつかせるのは止めてくれないかな!?

 7人から殺気を向けられるのって怖いものだよ!?」


 おっと、つい初期装備の杖を握り締めてしまっていたようだ。

 いやー、アイテムボックスに入っていたのにいつの間に出てきたんだろう? HAHAHA


「まぁ、君達が混乱するのも無理はないと思う。

 いきなりこんな話をして悪かったね。

 まずは1つずつ誤解を解いていこうかな。

 まず先程のリスターバ君の疑問、『敵とはどういうことか?』これからだね。

 まず、君達はこのゲームのストーリーは分かっているかな?」


「ストーリーってあれでしょ? 魔王が誕生したから私達が勇者(?)として呼び出されたみたいな」


「その通りだよ、ブルーム君。

 本来、プレイヤーはその魔王を倒しに行くのがこのゲームの正しい進め方なんだけど......」


 おいおい、まさか......


「君達にはその逆、勇者としてのプレイヤーを魔王側として迎え撃って欲しいんだよ」


 その瞬間、空気が凍りついた。

 誰も言葉を発しようとしない。

 ハハッこんなことってあるのか......

 謎のID打ち込んだら全プレイヤーが敵かよ。

 笑えない冗談だ。


「ふざけんなよ......何だよソレ......」


 リスターバが打ち拉がれて項垂れていた。

 周りを見ると、皆が皆そのような状態だった。

 そんな俺達に対して、励ますかのような声色で


「あ、皆誤解してると思うよ!

 魔王側になるって言っても期間限定だから!」


「それは......どういう意味ですか?」


 一早く立ち直ったらしいサイレントが、早速追求した。


「う〜ん......捉え方が根本から間違っていると思うんだ。

 敵になる、つまり魔王側としてプレイすると言っても、普段は普通のプレイをしていても構わない。

 けど、ボスとか、中ボスとかとしてプレイヤー達と闘うだけでいいんだ」


「......つまりイベントの際や魔王城で、魔王側でプレイということですか?」


 そう、このゲームは第一の城、第二の城、第三の城......と次々と攻略していくことで行動できる範囲が広がり、ストーリーも進んでいくのだ、と宣伝されていた。

 そして、たまに公式イベントがあり、「魔王軍と戦う」という内容のイベントも予定されているそうだ。


「それもちょっと違うかなぁ、イベントの時はプレイヤーとして参加していいよ。

 ただ、魔王城は全部で7つ『第一の城』~『第六の城』とラストの『魔王城本城』に分かれるんだ。

『第一の城』~『第六の城』には魔王以外の役割の人がボスとして、『魔王城本城』にはそれまでに 『第一の城』~『第六の城』でボスとして出てきた人達が中ボスとして出てきて、魔王役であるオリハンド(・・・・・) 君がラスボスとして待ち構えている、という寸法だね」


 ん? 今なんて言ったコイツ?

 落ち着け俺、落ち着くんだ。

 思い出してみるんだ、奴の言った言葉を。


 魔王役であるオリハンド(・・・・・)君がラスボスとして






 魔王役であるオリハンド(・・・・・)






 意味を理解するのに数秒かかった。


「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 俺が!? 魔王!? なんで!?」


「いやぁー、だって君が最初にログインして来たしさぁ。

 まぁ他にも理由は......無いんだけど(笑)

 やっぱり順番って大事だよね!!」


 サムズアップをしながら清々しいほどの笑顔で言って下さいました。

 殺してやろうか。


「俺が魔王になるって「決定事項だよ」ですよねー!」


 その場で俺はorzの体勢で崩れ落ちた。


「俺は光魔法中心なのに......」


「まぁまぁ、光魔王とか面白いじゃん!」


「俺が面白くねぇよ!

 もうこのアカウント消して新しいキャラで始めてやる!」


「んー? いいよー消しても。

 けど君達の脳波のパターンは記憶してあるから、一度アカウント消したらもう二度と(・・・)ログイン出来なくなるよ?」


「なら掲示板とかで暴露してやる!」


「いいけど誰が信じるのかな? そんなこと」


「くっ」


 駄目だ、どうやら俺はこのまま魔王になるしかないらしい。


「......分かった。

 そこまで言われたら、魔王になるのを受け入れなきゃいけないみたいだな......」


「いやぁー、分かってくれて嬉しいよ僕は!

 あ、あとこれは人によってはメリットデメリットが分かれるから言わなかったんだけど、個人個人に、独特のファクトを強制で1つ、SPは払わなくていいから、付けてもらおうかな。

 これは、オリハンド君だと【魔王】かな?」


 むぅ、そんな条件があるのか。

 まぁ、ここまで来たらもうどうにでもなれって感じだけどな。


「俺はいいぞ、皆は?」


 と聞くと、皆から承諾の声が上がった。


「う〜ん......じゃあ君達の得意なものとか教えてくれる?」


 それに対する答えはこんな感じだった。


 レバセン「特攻ですかねー」

 リスターバ「偵察だな。レンジャーだし」

 ブルーム「作戦とか立てるのかしら」

 サイレント「生産職ですからそれですかね」

 トリーター「皆を守る! それだけだ!」

 ラガース「高い火力で敵を押し切ることかしらぁ」


「ちょっと待ってね......

 じゃあ

 レバセン君には【魔王軍の切込隊長】

 リスターバ君には【魔王軍の斥候隊長】

 ブルーム君には【魔王軍の参謀】

 サイレント君には【魔王軍の職人】

 トリーター君には【魔王軍の守護神】

 ラガース君には【魔王軍の筆頭魔導師】

 のファクトをあげよう。

 それぞれ、1つファクトを控えに回してもらっていいかな?」


 そうか、1つファクトが使えなくなるんだな。

 どうしようか、皆と話し合った方がいいのかな?


「各々色々と考えて今のビルドになっていると思うから、話し合ってから、何を控えに回すか、決めた方がいいと思うんだ」


 全員の了承を得られたので少し話し合った結果

 俺は、サイレントが【調合】持ちなので、それを控えに回し

 レバセンは【両手槌】

 リスターバは【風魔法】

 ブルームは【水魔法】

 サイレントは【釣り】

 トリーターは【片手剣】

 ラガースは【知力上昇】

 を控えに回すことにした。


「皆もう控えに回した? 回したね、よし! 今から君達に僕からのプレゼントをあげよう!」


 ウザったいがあれはムシするに限る。


 早速メニューを開いてファクトの詳細を見てみたのだが......


「なんじゃこりゃあぁぁぁぁぁ!」


 ファクト名【魔王】その効果は、俺をどん底までたたき落とした。


【魔王】Lv.1

 魔王の証。闇属性・暗黒属性の適応力が上がり、光属性・聖属性の適応力が大幅に下がる。


 俺の白魔導師プレイを尽く潰してくるのであった。

申し訳ありません。

受験勉強が忙しくて暫く更新出来ませんでした。

暫く更新を止めたいと思います。

他の作品も同様です。

必ず第一志望に合格してここに戻って来ますので!

どうか、よろしくおねがいします。

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