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森の魔女  作者: にゃべ♪
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魔女の正体

 本当に逃げ出せるの?力を貸して!


 分かったわ…今からあなたを小鳥にしてあげる!


 小鳥はそう言い終わると王子に魔法をかけました。

 小鳥の魔法で王子は一瞬の内に小鳥の姿になりました。

 窓から入ってきた小鳥は魔法使いだったのです。

 魔法使いの小鳥に導かれて小鳥になった王子は城を抜け出しました。

 初めて空を飛ぶ開放感に王子は今までにない自由を感じました。

 上空から見た城はとてもちっぽけですごく小さな世界に見えました。


 魔法使いに連れられて王子は森の奥の小屋に辿り着きました。

 小鳥になる魔法を解く魔法使い。

 小鳥だった魔法使いも小鳥だった王子も元の姿に戻りました。

 魔法使いはやさしい顔をした魔女でした。

 魔女は王子をやさしく見つめながら言いました。


 お帰りなさい、この時を待ち焦がれていたわ


 その言葉に王子は訳も分からず呆気にとられました。

 動揺している王子をやさしく諭すように魔女は続けます。


 まずは家に入って、詳しく話すわ


 誘われるままに王子は魔女の家に入りました。

 そこで魔女は今まで隠されていた真実を話してくれました。


 私はあなたの母親なの…


 突然の告白に王子は言葉を失いました。

 母親については王からは死んだとだけ伝えられていたのです。

 母親のいない中で王子は寂しい子供時代を過ごしていました。

 寂しい夜には心の中で理想の母親を思い描いて枕を濡らす事もあったのです。

 その母親が今目の前にいる!

 王子はただ目の前の魔女…いえ、母の姿を食い入る様に見つめました。

 ただ、あまりの突然の告白にこの話を素直に信じていいかも分かりませんでした。


 呆然としている王子を前に母の話は続きます。

 母が王子に話した話をまとめると…


 魔法使いが王子の実の母親だと言う事。

 色々あって母は城から追い出された事。

 王子が実は女の子だった事。

 魔法で男の子の姿にしていた事。


 母の話は耳を疑うものばかりでした。

 王子は衝撃の発言の連続に軽くパニックになっていました。

 いきなりこんな事を言われてもすぐに受け入れられる訳がありません。


 あなたが僕の母親だと言う証拠は?


 王子は正気を取り戻すために母に質問をします。

 母はその質問が来る事を分かっていた風に落ち着いて答えました。


 さっきの鳥になる魔法は同じ血筋のものじゃないとかからないの

 それと鏡をよく見て私と見比べてみて…私とあなたはそっくりよ

 こう言う答えじゃダメかしら?


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