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フレームの中で。
文化祭も終わり、いつも通りの高校生活が帰ってきた。
やはり文化祭では両親にいい所は見せられず、会えることもなかった。
僕自身も文化祭を見てまわるような余裕もなく、へとへとになって実行委員の役割も終えた。
「陽太くん。」
放課後、階段を降りて帰ろうとしていたら奈々に声をかけられた。
「おう、久しぶり。」
「この前はそばやき、ありがとう。ねえ、もし暇だったら写真部来てみない?」
戸惑いがちに奈々が誘ってくれた。
この後の用事もないし、奈々の後について写真部の部室へと歩く。
「部室、こんなところにあるんだね。」
「案外遠いでしょ。やっぱり美術部とかの方が部屋が広くて。」
美術部よりももっと奥まったところに、写真部の部室はあった。
しかも物が多いせいもあるが、狭い。
「えっと、文化祭記念の写真のフレーム作ったの。今年の文化祭は陽太くんとの思い出がいっぱいだから、一緒に撮りたくて。だめかな?」
部室は終わったばかりの文化祭で使った写真のパネルや三脚で溢れていたが、その中にフレームはあった。
「うん、撮ろう。」
そう言った僕は、ぎこちなかったかもしれない。
奈々は一緒に写真を撮りたくてわざわざ声をかけてくれたんだろう。
もう認めよう。
僕は、奈々が好きだ。




