私の存在
いつも君の瞳の中に映っているのは
私の姿の中にいる別の誰か
透けて見えるその姿を
今も君は愛している
知っているんだ
本当は
出逢った時から
私は君の瞳に映っていないことを
そのことがバレないように隠していた
いつか私がその瞳に映ることを祈って
君と共に過ごしているのは
私の姿をした君の想い人
私が笑えばその人を思い出し
君を抱きしめれば
その人のぬくもりを思い出す君
本物は消え去り
偽りの中で
私という存在は
色を変えられ
生きてゆく
「君は彼女にそっくりなんだ」
いつかその存在よりも
私という存在を
大切に想ってもらえる日がくることを祈って