第5話 神聖国が追ってきた
「っは!あのゴブリンは!」
どうやら女の子が目を覚ましたようだ。
「僕が倒したよ。」
「あなたは…ありがとうございます。元ですが一国の’’王女’’として礼を述べさせてもらいます。
本当にありがとうございます。」
(うんうん、元気になって良かった〜…ん、今なんか’’王女’’とか言うパワーワードが聞こえたような…)
「僕の聞き間違えかな…王女っていう単語が聞こえたようなきが…」
「はい、元ですが私はガルド神聖国の元王女です。」
「『…‥えぇ−!!』」
驚きすぎて、トーカーまで出てきてしまった。
「って、’’元’’?」
彼女は苦笑いをしながら、
「自己紹介がまだでしたよね…私は、アリア・ガルドと言います幻影の能力は『霊を操り霊を支配する能力』です。」
「僕は、カイ・マサヒト、幻影のことは言ったほうがいいですか?」
「そうね〜言ってもらおうかしら」
僕が聞くと彼女もといアリアさんはいたずらっ子のように笑った。
「わかりました。幻影の能力は…」
「いたぞ!!裏切り者がこっちにいるぞ!!」
「捕えろ!」
「もう来たのね…」
僕には急展開過ぎてわからなかった。
「とりあえず、逃げるわよ。」
「え、あ、ちょっと…」
よくわからないが走ろう。
(なんでアリアさんが裏切り者扱いなんだ?てかあの騎士団はどこの国の騎士団だ?)
情報量が多くなり僕の頭は爆発しそうになった。
「待てや、裏切りの女!」
「「っえ?」」
(いきなりなんか現れた?!)
「どきなさい、タクルス!」
「すみませんな!!しかしこれは聖なる我らの王の命令なもんで、腐敗した幻影を持つアリア様には、消えてもらいます。」
「クッ…『フラワリング・ミラージュ』」
アリアさんが花のような幻影を出した。すると、タクルスは、
「無駄ですぞ!!『エリア・ガイア』」
タクルスも幻影を叫ぶが、幻影らしき姿が見当たらない。
(あれが、アリアさんの幻影…けど能力が発動してないような…)
アリアさんの能力は確か、『霊を操り霊を支配する能力』だ、けど能力が発動していないということは、
(あのタクルスの幻影の能力のせいか?)
「トーカー!なんでアリアさんの幻影の能力が発動していないんだ?」
『おそらく、タクルスという騎士の幻影が、『範囲的に能力を無効化する能力』か、あるいは『範囲的に聖なる光を与える能力』だと…』
「ありがとう、トーカー」
(どっちでもいいけど、とりあえず今は、アリアさんが危ない!)
「トーカー!タクルスに対して、デバフをかけることはできる?」
『承知!’’あんたみたいなおっさんは騎士に向いてないぞ!!タクルスや〜い’’』
(相変わらずひどいな…)
「なんだと、貴様!!」
タクルスは剣を持ってこっちに走ってくる。けど明らかに遅くなっている
(いまだ!!)
僕は決心して、アリアさんに叫ぶ
「アリアさん今です!逃げましょう!」
「え、ええ」
こうして僕らはガルド神聖国の騎士団から逃げた。
【幻影の紹介】
名前 フラワリング・ミラージュ
能力 霊を操り霊を支配する能力
幻影主 アリア・ガルド
ランク ヒーローランク
名前 エリア・ガイア
能力 範囲的に能力を無効化する能力(トーカー推測)
幻影主 タクルス・J・ボーイ
ランク ビジョンランク