転生したはいいけれど?
多分、俺は転生した。
全裸。砂漠。夜。
俺、終了のお知らせ。
「うわ、さむい。つうか普通は森じゃね? うーんでも、森でもファンタジーなら魔物とかヤバイ?」
ぶつぶつ呟く。ヘビー呟きったーの悪癖だ。
スマホ欲しいなぁ。でも、充電きれてたからなぁ。それに俺はそんなにリテラシーとかサーチ力高くないから、持ってたところでどうしようもないんだよなぁと思う。
それも、ほぼほぼ口から駄々洩れだ。
「ていうか、マジ、これどういう転生? なんで転生した、かはいいとして、俺どうしたらいいの?」
指示待ち人間乙。
自分でそう突っ込みつつあたりを見渡した。
見渡す限り、砂。岩石系の砂漠なら、洞窟とか期待できるのかもだけど、これじゃぁどうしようもない。月の光を反射して、明るいけど、それだけ。緑が見えたりしないかと、その場でぐるぐる回ってみたけど、そんなものはありはしない。
「星が綺麗だなぁ」
星座は覚えてるような少年ではなかったので、星空を見てどうこうなんて言うこともない。ただ綺麗だな以上、終り。北斗七星……見つけ方を覚えてないな。地球人として終わってる可能性あり? まぁ、現代人なんてこんなものでしょ。うんうん。
呟きつつ、後ろを振り返ったら、地平線がもぞもぞしている。
「うん?」
地平線はもぞもぞしない。俺、わかる。
ていうか、それより寒い、待って、アレヤバい。
語彙力貧層だけど、頑張る。
魔物かな。湖に映るみたいに、満点の星空が砂漠に映っているように見えるのは、目。よく見ると、動いていて、その動きがバラバラだから、超大量にいるってのがわかる。
それで、あたり一面遮るものがない砂漠だから、思っているより大きいかもしれない。大体一匹が手のひらの大きさに見える……けど……実際は……?
考えるのをやめて、反対にひたすら走ることにした。
「うぇぇぇぇなんで裸なの……!?」
ちんこ痛い。
砂で超走りにくい。
後ろばかりを気にしてたら、足が何か砂以外物を踏んだ。
思わず後退りながら、足元を見た。
ぎろりと、自分の足ほどもある目が光った。
「わ!?」
足元が崩れて、足から食われた。
俺Yoeeeeeeeeeeeeeee!?
痛い、あつい、いたい……。
大量の目がぎらついて、上下左右すべてが星空になって、揺れて、消えた。




