二話 最初の授業一
「ハーレン=インクス。このクラスの担任教師だ」
ハーレンはド派手な登場を飾り、クラスにいる生徒全員の開いた口は閉めることができなかった。
「なんだなんだぁ?てめぇが3日も学校サボりやがった担任かぁ?」
ラムが自分のパンチを止められた怒りを込めてハーレンに喧嘩を売る。
「ギクッ…そ、そ、そんなことはないぜ。俺はその、あれだ。風邪をひいてたんだ」
ハーレンの分かりやすい反応にクラスのほとんどが呆れる中、
「ほら。やっぱり風邪だったんだよ~マリン」
一人だけ違う反応をした女の子~ラミアはそう言う。
「ラミア、大丈夫?どう見ても嘘でしょ?」
マリンがそう言うもラミアはハーレンの言葉を信じている。
「そ、そうだよな。そこの金髪のロングヘアーの生徒!」
「はい!私は出席番号23番のラミアです。どうぞよろしくお願いします」
ハーレンとラミアの間に不思議な空間が生まれる。だが、
「いくら僕を助けてくれたって学校をサボるのは見過ごせませんね、先生?」
一部の倒れた机と机の間からイガが出てくる。
「あん?だから風邪だって…ってかお前助けたよな?礼はないのか?礼は」
「ふっ、サボリの先生に下げる頭なんてありませんよ?」
自分が助けた生徒にも裏切られ、ハーレンはもう、泣きそうだ。
「クソぉーーーーーもう、嫌だぁー」
そして、ようやく朝の朝礼の時間がやって来た。
「えー、改めて俺はハーレン=インクスだ。このクソ生意気なお前らのクラスの担任だ。よろしく…」
ハーレンの適当な自己紹介も終わり一時間目の基礎的戦闘の授業が始まろうとした。が、
「おい、ハーゲイ先生。ちゃんと3日間サボった落とし前はつけてくれるんだろうな?」
まだ今朝の怒りが収まっていないラムに続き、
「そうですよ。この3日間で他のクラスと少なからず差はついてしまいました。どうするんですか?」
マリンまでハーレンに文句を言う。
「ったく。うっせーなー。おい、この真面目共。俺はハゲてないからな。わかったら挙手しろ」
ハーレンが生徒に向かって説教をするが…
(そこじゃねぇよ!)
とクラス全員が思った。
「後、そうだな。出席番号15番ラム=クルーズ。出席番号18番マリン=セラ。ちょうど基礎的戦闘の授業だから俺に一撃でも入れてみろ。なーに、俺は避けるだけだから安心しな。もし、当てられたらサボったことにしてもいいしなんでもしていいぞ」
なんと、ハーレンの爆弾発言がとぶ。
「待ってください。なんでそんなことをしなくちゃいけないんですか?先生が不利すぎますしていうか、なんで私とラムなんですか?」
マリンがハーレンにそう言うと、
「その方がわかるだろ?俺とお前らの実力差が。それにはこのクラスで実戦がダントツに強そうなお前らが必要ってな訳」
ハーレンが全員に向かって言う。
「はぁ?」
と、マリンが言うが
「上等だ。ぶち殺してやるよ」
ラムは乗り気だ。
「んじゃ、やるか。言っておくが手加減はすんなよ?つまんねぇし」
ハーレンも乗り気で袖をまくる。
「それじゃあ、手加減しませんからね?どうなっても知りませんよ」
「ボコボコのぐちゃぐちゃにしてやるよ!!」
そうして、ハーレンとアルフェード学園2-1との最初の授業が始まるのであった。
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