まっさらな
大きな雲でした。
卵のようになめらかで、
うさぎのように自由気ままな、
大きな雲でした。
小さな雲に手を引かれて、
水性絵の具のような淡い水色の空を、
初めて学校へ行く子供のように、
戸惑いながら泳いでいました。
見わたす限りの大きな空で、
見あげるばかりの高い空で、
大小様々な雲がはしゃいでいました。
物静かな雲もいました。
様々な形の雲がいました。
様々な性格の雲がいました。
不思議なことに、
どの雲も真っ白でした。
濃淡の差はあったのです。
影の箇所もあったのです。
だけど不思議なことにどの雲も、
生まれてきたばかりのように真っ白だったのです。
とてもとても真っ白で、
とてもとてもまっさらで、
空色にも染まっていない、
きっと本当に生まれたばかりの雲だったのです。
拙作をお読みくださり、ありがとうございます。
批評批判大歓迎です。もっと私自身の思い描く世界を表現したいので、感想酷評、友人への紹介も期待しています。
長編の作品を幾つか載せる予定ですが、いずれもまだ修正中ですので先は長そうです。
少なくとも月に一度は、短編や童話や詩を載せるつもりなので、気が向いたらお読みください。
繰り返しますが、本当にありがとうございます。