可愛
大阪からはるばる、秋田県の親戚の家へ来た。だが、道に迷ってしまった俺。俺は、近くにいたショートカット姿の女性に声をかけた。
「あの~すみません、嶽ノ湯っていう温泉までの道を教えてくれませんか?」
振り向いた女性、
「この先の交差点を左です」
そう言って女性は、田んぼ道を歩いて行ってしまった。
俺に道を教えてくれた女性は、スタイルが良くて、そして今までに見たことがないくらい……可愛かった。
「遅いな~、悠汰兄ちゃん」
親戚の家の前に2つの影が……
「あっ! 悠汰兄ちゃんだ!」
「よう! 涼風ちゃん。元気やったか?」
「久しぶりね。悠汰君」
「歩美さん、お久しぶりです。今日からお世話になります」
「あら、そんなに改まらなくていいわよ。気楽に過ごしてちょうだい」
「はいっ!!」
そう、今日からここで新しい生活が始まるんだ。
「歩美さん、なんか手伝うことはないんか?」
「いいのよ、無理しないで。引っ越したばかりで疲れてるんだから、今日はゆっくり休みなさい」
「わかりました。おやすみなさい」
階段をゆっくりとのぼり、部屋へと向かう。そして、部屋の隅にあるベットに、飛び込む俺。
「あぁ、道を教えてくれた女の子、可愛かったなぁ」
俺はそうつぶやき、深い眠りにつく。