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淑美林学園の騒動  作者: 三浦安針
第四章
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第五話

「どういうことよ?」


 私が今まで学年一位として君臨してきたのに、陥落してしまった。

今までろくに勉強しなくても、流石に小学校の内容なら出来て当然だったとはいえ、学年トップから陥落したのは痛すぎるわ。

私のとりまきは私が学年一位の成績であることを拠り所にしていた娘もいたぐらいだもの。

そんな娘が離れるとなると危険すぎるわ。


 しかも学年一位となったのは、私が通わせるべく動いた妹の里美だと言うのが頭が痛すぎるわね。

実技でも騒動を起こしたと思ったら、筆記でもほぼ満点に近い成績を取ったというのだから目も当てられない。

私のおまけでいればいいのに、主役になるのなんて許せないわ。


 外部生の常として、最初は孤立するということも、木南と仲良くなることで回避しているし許せない。

私の駒になるはずだったのに、よりにもよって木南と仲良くなっているなんてあり得ないじゃない。

幼稚園で同じクラスだったなんて言う話も聞いたけど、なんで事前に報告が無かったのよ。

自分で呼びこんでしまった敵だけに全力で対応するしかないわね。


 ただ、教師達も持て余しているのが救いかしら。

教えることが無いと言っている先生達もいるようだし、教師から孤立させるのは難しくなさそう。

まずは、どう動こうかしら。




 筆記試験も返ってきたが、オレの成績はほぼ満点の一位だった。

ああ、目立ち過ぎてしまって手を抜いておけばよかったと後悔するのも後の祭り。

こんなに目立っちゃうんじゃ、生活しにくくて仕方がない。

失敗したな。


「芦屋さん、流石ね」

「それほどでもないと思います。木南さんも、結構成績良かったみたいじゃないですか」

「貴女ほどじゃ無いし、流石は魔習院にそのまま通っていただけはあるわ」


 木南さんは、目をかけてくれて色々話しかけてくれる。

これだけ悪目立ちしているオレに話しかけてくれるのはとっても助かる。

幼稚園時代のわがままなだけだった木南さんとは異なり、今では本当のお嬢様になったようだ。

自分の知っている人が成長してくれたのは嬉しく思うし、そのことでオレ自身が救われているのが本当に嬉しい。

木南さんの周りにはいろんな人が集まっているけど、純粋に慕っている人も多いみたいだ。


 この学年にも派閥抗争のようなものがあるみたいだけど、姉の魔子の派閥と言うのはあり得ないだけに、木南さん側に行く選択肢しか元々ないとはいえ、

今の木南さんなら、他に選択肢があっても木南さんを選んだかもしれないな。

恐らくいろいろ苦労したんだろうし、魔習院から追い出されるように小学校へ進学できなかったのも、今の彼女にはプラスになっているのかもしれない。


 木南さんの周りの人も、勉強を教えてほしいと頼んでくるなど積極的な人が多い。

自分から努力する人を手伝ってあげたいと思うし、快く了承し放課後に勉強会を開くことになった。

オレ自身の復習にもなるから悪いことじゃないし、今の同年代と和気あいあいと楽しめるのも良いものだと思う。

オレが帰宅するから、夜は勉強会が出来ないことで残念がられはしたけど、勉強のやり方をアドバイスすることで対応する。

勉強って大事なのは、知識を身につけることよりも効率よく学ぶ方法を身につけて、教わらなくても知識を増やせるようになることだと思うんだ。


 授業中も先生への質問が活発になって……先生を落ち込ませたのは、ちょっとやりすぎたかなと思わなくもない。

でも、みんなの成績が良くなるなら先生にだってプラスになるはずさ。


 みんなが頑張っている分、オレも頑張らないとな。

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