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淑美林学園の騒動  作者: 三浦安針
第二章
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第五話

 星辰とされる存在が揃ったようだ。

ただ揃っただけじゃ、いけないらしく魔法儀式を行うことになるとのこと。


予言対象は全員何かあっても良いようにとのことで、Tシャツとズボンの姿で待機させられる。


 魔法儀式は、魔法発電にも使われる等大きなエネルギーを取り出すのに通常使われるけど、

こういう予言成就を確認するのにも使われる。

でも、予言には窓にとなっていたのに、この部屋には窓がないからどうやって確認するんだろうと不思議に思っていたら、魔法官の人が教えてくれた。

「いきなり事象が起きたら大問題だ。だから、予言の対象かを確認して、その上でどうするかを決めるんだよ」

 今さら魔法の儀式で予言の対象かを確認って、髪の毛を尼にされたオレ達の立場って一体。

「あ、勿論、魔法の儀式にも費用や人が必要だから、本当の確認にしか使えない。予算は有限だからね」

 オレが落胆したのに気付いたようでフォローしてくれる。

でもそれって、経費削減の為にオレ達は髪の毛剃られたってことだよね?

オレが気づいたことに気付いたようで、無言になる魔法官の人。

わかってはいたようだ。

髪の毛の恨みへの嫌味をどうぶつけようかと思っていたけど、ちょうどそのタイミングで儀式の準備が出てきて機を失った。



 魔方陣だけあって、グランド一つ入るぐらいの場所に数字がたくさん並べてあった。

この数字は、天の運行やその日の湿度などから計算して改めているとは言うけど、魔方陣って結局の所、四則演算だよね?

魔法陣の一種ではあるんだろうけど、もうちょっと精霊文字みたいなのがあるのかと思っただけに、ちょっと拍子抜け。

魔法儀式は初参加だけに、色々期待していたんだけどなあ。

呪文を唱えている声も聞こえるけど、いわゆる平家物語で琵琶法師が語りかける感じで眠くなってくるんだよな。

って、清香お嬢さんをはじめ、オレ以外の子全員既に夢の世界に入ってるし。

もしかして眠らせる魔法込みか?


 ……一応違うようだ。

眠くはなるけど、クラシック音楽のオーケストラを聴いている状態が近いようだから。

詠唱しなくてもいい神術や陰陽術みたいに短くはきはきとする呪文とは違うようだな。


 徐々に魔方陣の数字がところどころ光り出している。

おお、魔法陣っぽいと思いながら観察しているとある時、一気に閃光が部屋を支配した。

あまりにも眩しすぎて目をあけることができなくなる。



 光が消えて目が開けられるようになった時にそれはいた。

……清香嬢のズボンのチャックに。

「窓って、世界の窓かよ、盲点だった!」

 叫んで現実逃避したくなる。

いや、現実逃避したくなったのはオレだけじゃないらしく、魔法官の人達も頭を抱えていた。


 それが動き始めると同時に、盆踊りのような曲が流れだした。

人のような足を持ち、上半身が魚の小人の躍る盆踊り。

シュールすぎて、斜め上としか言えない。


 ……ああそうか、斜め上が冒涜的角度か。


 盆踊りをする魚人間が現れる予言って、本気で何がしたかったの予言!



 目が覚めた清香嬢は状況を聞いて、そのまま夢の世界に再突入。

家人は引き取りを拒否して扱いに困った魔法官の人達は、芦屋家に引き取りを要請。

将来は、オレの式神候補として養育されることになった。

魚人間の小人(盆踊り技能付き)を式神として使う状況があまり思いつかないけど、いつかはきっと役に立つと信じて育てることにする。

魔習院には連れてこないでねと幼稚園側からのお達しもあり、普段は東京玄関で育てられることになった。

名前もないのもかわいそうなので、清香さんにちなんで、清彦と呼ぶことにした。


 せっかく通い出したからと魔習院に通うようになったオレ。

勿論、清香お嬢さんとは早々に縁を切らせていただいた。

結果、小学校に進学しないことになりましたと発表されていたけど、それはオレがフォローする範囲じゃないよな。

あれは絶対、自業自得だ。





 魔子って子は、親からとてもかわいがられて育ったみたいね。

その後に生まれる可能性のあった子供が流産になってしまったとかで、その分もということもあったみたい。

どんなわがままでも聞いてくれるし、先生に叱られたことに文句言ったら、その先生がいなくなっちゃった。

ちょっと気の毒になったかなと思うけど、運命だったと諦めてほしいかな。

あたしって、運が良くてラッキーだわ。

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