1/2
はじめの語り部
『クズの息子はクズなのか?』
性善説や性悪説、人間にまつわるありとあらゆる問題があるが、こと心に関しては同じようなケースに当てはめることができても、同じ結果足り得ない。
特にそう言った諸説を信じはしないが、私は本質的にはクズからクズは生まれてこないと信じてる。
常識というものは成人になるまでの己の環境から形作られる。
しかし、そういう親と過ごしていても、多くの人と関わりを持ったり、道徳をきちんと学んでいれば親が常識から飛び越えているかいないかは容易に判断できるだろう。
というと、自分自身が出来た人間だと高らかに言っているようでこそばゆくもあるが、自分の常識の尺度で図ると、私の親は正真正銘「クズ」である。
そして、クズからクズは生まれてこないと私は言ったが、その証明は私自身にほかならないのだから・・・