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リトープス:抑えた言葉が流れ出す時

香月よう子さまと紡いだリレー詩は前回までとなりました。こちらと次回は陸なるみ単独の創作です。陸から香月よう子さまに捧げます。



あなたの心がどれほど潤いを失っても

僕は咲いてみせよう

この花が僕の笑顔が

あなたに優しさを思い出させると信じて


心が涸れてしまったとあなたが嘆いても

僕は傍らに寄り添おう

この花が僕の言葉が

あなたの熟れた想いを導き出す筈だから


砂漠の砂礫の石ころの間に

僕を見つけたのはあなた

言葉を抑えて丸まった僕を

慈雨で濡らしたのはあなたが先なのだから


この砂漠の片隅で僕は咲いていよう

あなたが濡らした僕と

僕が温めたあなた

ふたりを祈念するために


流れ出したうたを言祝ぐために……




挿絵(By みてみん)

多肉植物でナミブ砂漠などが原産です。英語ではリビングストーン(生きてる石)と呼ばれます。

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― 新着の感想 ―
「花の色はかすみにこめて見せずともかおだにぬすめ春の山かぜ」宗貞のうたを思い出しました。ええ何故か。 遠くなる山の香を、思い出させてくれる花の色とここでは逆にとらえて。素敵です
僕がなるみさん、あなたがよう子さんだと思って拝読しました。 「もう書けない」って言っておられたよう子さんのことを思い出します。でも、なるみさんは「必ず言葉があふれてくる」と信じていらっしゃいましたよね…
お心を乱さぬよう、静かにお見送りさせていただこうと思ったのですが、ぷにっとした外見と、花言葉「愛される喜び」を体現しているような”白い花びらと黄色の花弁のコントラスト”が、あまりにも純真で可愛らしくて…
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