68.ダンジョンで(2)
「未踏破の理由はこれか・・・・・」
オーウェンがつぶやく。
ここは、ループダンジョンなのか。
「さて、どうしたものかな?」
俺たちに問いかける。
「繰り返している理由は、モンスターの魔法でしょうか?」
アリスが言う。
「うん、その可能性が高い。
このダンジョンの主は、よほどの魔力の持ち主かもしれないな」
魔法を使えるモンスターって言ったら・・・・
そんなに数はいないハズなんだが。
「ボスを探すしかないってことか」
ロランが言う。
「でもそれより先に、このループを抜け出す方法を考えないと・・・・・」
俺も言って、
『うーん』と3人で唸った。
「ダンジョンをループさせるだけの魔力を打ち破るには・・・・・
それより強力な魔法で突破するしかないんじゃないか?」
俺は言う。
「ふむ、一理あるな」
オーウェンが言う。
「試す価値はありそうだ」
ビルが言う。
「そうなるとここは、マジシャンたちの出番だな」
アリス、ビル、チェスターに視線が向けられる。
「ダンジョンをループさせるだけの魔法を打ち破る。
一筋縄ではいかないと思いますが・・・・・
3人でやってみるとしましょう」
ビルが言う。
「はい!」
「おう!」
「何の魔法がいいでしょうか?」
アリスが問う。
「このダンジョンの壁、岩石のように見えますが、意外と諸いように感じます。
爆発力と火力があれば・・・・・
ファイアー系かサンダー系がいいでしょう」
「それなら、掛け合わせるのはどうですか?」
「ふむ、名案ですね」
「じゃあ俺からいくぜ!」
チェスターが言ったが、
「待ちなさい。
やるなら魔力の弱いところを狙った方がいい。
探知できるか?」
「そうだな、やってみっか」
とチェスターが神経を集中させる。
「ん・・・・・
ここかな」
何の変哲もない少し窪みのようになった場所。
「全体が均一に覆われてるけど、ここだけ弱い気がする」
「よし、ではここに向けてやってみましょう」
「はい!」
アリス、チェスター、ビル、の順番で魔法を唱え、増幅する作戦だ。
「なるべく的を絞りましょう。
鋭く、けど強く。
コントロールが必要です。
できますか?」
「やってみます」
アリスが硬い表情で返事をする。
そしてエレメンツへの祈りをつぶやき
「ファイアー!!!」
と魔法を唱えた。
すかさずチェスターもファイアーを唱える。
すごい、窪みの部分が業火のように燃え盛っている。
「サンダーウォール!!!」
ビルが雷の魔法をかけると
「ガガガガガガガッ!!!」
ものすごい轟音とともに、洞窟に穴が開いた。
開いた穴の先に・・・・・道が繋がっている。
「もしかして、ボスへ続く道か・・・・・?」
俺は言う。
「可能性はあるな。
細心の注意を払っていこう」
全員が静かにうなずいた。




