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54.エルフの里


小さい滝からさらに上流にいくと、今度は大きな滝があった。

なんとエルフの里は、この滝の裏側にあるんだそうだ。

こんな大瀑布、どうやって入るのか・・・・

と思っていると、ミルハの父が別のオーブを取り出し、何か唱えている。

オーブはカッとまばゆい光を放って、滝が割れて入り口ができた。


「長くはもちませんので、お早くお入り下さい」


と、もう一人のエルフに促されて中へ入る。

魔法なんだろうか、すごいな。


中は暗い洞窟のようになっていた。


「ここからはすぐですよ」

言われて俺たちはついていく。


ミルハは疲れたのか、父親の背中で寝息を立てていた。


明るい光が見えてきた。

出口だ。


「わぁあああ~」

アリスが歓声を上げる。


眼下には広大な森が広がり、真ん中に家らしき建物が密集しているのが見えた。

滝から流れる水が大きな湖に流れ込んでいるのも見える。


「里長の家に案内いたします」

とミルハの父に言われてついていく。


素朴な民家や店らしきもの、畑などもあり、小さな集落をなしている。

キョロキョロと辺りを見回しながら歩く。

すると・・・・・

俺たちを見て、エルフの人たちがコソコソと隠れるようにしたり、ヒソヒソと何かを言っているのが聞こえる。

あれれ、俺たちあんま歓迎されてない???


ミルハの父がそれに気づいて言った。

「申し訳ありません・・・・・

 3ヶ月ほど前に事件があって、皆まだ人間を怖がっていまして・・・・」


事件・・・・・何があったんだろ。


里長の家に着いた。

ミルハの父が、ドア越しに声をかける。


「長!ただいま戻りました。

 お客人をお連れしております」


ドアを開けて中に入る。

正面に、いかにも、といった風貌の長い髭を蓄えた老エルフが座っていた。


「ご苦労だった」


「ミルハや、無事で何よりじゃ。

お前の話はあとで聞こう。

 してライル、オーブは」


ミルハの父が目の前に持っていって見せる。

老エルフはしげしげと眺めた後


「ふむ、本物じゃ。

 お客人、よく来て下さった。

 この度は我が一族の子とオーブを、本当にありがとうございます」


長が深々と頭を下げる。


「いえいえ、どちらも偶然なので・・・・・。

 お礼を言われるほどのことでは」

ロランが言う。


「ほっほ、お若い方々のようだが・・・・

 あなた方はなぜこの山へ?」


「あ、実は・・・・・」

と山に入った目的を話す。


「なんと、我々にこれを返しにと・・・・!?」

妙に驚かれた。


「これは・・・・実は人間に盗まれた物でしてな」


里長が話し始める。


「我々は月に一度だけ、この里の外に出る日があります。

 ・・・・・満月の日です。

 月光の力を借りて、このオーブを作っております」


へぇ、そうなのか。


「このオーブはの力で我々は里を護り、エルフを護っているのです。

 しかし、どこからこの情報が漏れたのか・・・・・

 その満月の日を狙って、このオーブを奪おうとする人間が現れました。

 こんなことは初めてです。

 そして仲間が傷つけられ、オーブを奪われました。


 あなた方が届けて下さったこのオーブも、その時盗まれたものなのです。


 初めは盗賊が、我々を騙そうとしているのだと思いました。

 ミルハを人質にして、この里に入り込もうとしているかもしれないと。

 なのでライルを使いに寄越し、見定めるように言いました。

 ご無礼をお許し下さい」


「いえいえ、そんなことがあったなんて・・・・・。

 同じ人間として、私も憤りを隠せない思いです。

 エルフの方々に申し訳ない」


ロランが言う。

俺も同じ思いだ。

なぜそんなことをする奴らが現れたのか・・・・


「そんなことがあったばかりなのに・・・・・

私たちを信じて下さり、ありがとうございます」

アリスが言った。


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