46.武器と修行
次の日、本当に武器は返ってきた。
「すごい・・・俺の顔が映るくらい磨かれている・・・・」
ロランが剣を手に言う。
「あれ、このロッド、こんなに私の手にピッタリだったかな・・・・?」
アリスが不思議そうに言う。
「ここからは、お前たちに武器の使い方を教える」
『はい!』
「へーい」
「まずはロラン。
薪割りの要領で、剣の素振りをしろ。
柄に込める力、振り下ろす力、振り上げる力、剣にかかる力と自分のスピードを把握しろ。
上下左右に100回ずつじゃ!」
「はいっ!」
「それからアリス。
お前は大分、エレメンツの声を聴けるようになったはずじゃ」
「エレメンツの声・・・・?」
「この世界の魔術は、全部自然界の力を借りて出来ておる。
火・水・風・雷・大地・・・・・
そのほかに光と闇もあるがの。
まぁ、それは特別じゃ」
「座禅をして遠くの水の音が聞こえると言ったろ。
まだ鳴らぬ雷や風の音も聞こえたな。
それがすなわち、自然の声、エレメンツの声じゃ。
声が聴けるようになったら、エレメンツに呼びかけろ。
力を借りることが出来れば、より魔法をうまく扱えるようになる。
お主が魔術使いなら、エレメンツが応えてくれるはずじゃ」
「は、はいっ」
「リュカ・・・・・お前はの。
弓を引いて見せろ」
「おう、わかった」
爺さんと森の中に入る。
一本の木の前で足を止めた。
枝にはレモンのような黄色い実がなっている。
「この木の幹に向かって射ってみろ」
久しぶりの弓だ。
木に当たればいいから楽だ。
それに、新しい弓の使い心地も試せる。
ビュッっと勢いよく弓を飛ばす。
おお?なんだ・・・・・
なんか・・・・・
「前より勢いがいいじゃろ」
「ああ・・・・・」
「同じ所に5本打て。
なるべく早くな」
ヒュンッ、ヒュンッ、ヒュンッ・・・・
最初の一本を中心に丸く囲うように矢を射った。
「ふむ、狙いは悪くないようじゃの。
次はこの木の実を弓で落としてみろ。
ただし実を傷つけないようにな」
む・・・・・的に当てないってことか。
それはなかなかに難題だ。
実の根元の枝を選んで弓を射る。
ヒュンッ
細すぎて外れてしまった。
実のすれすれを狙うか・・・・・?
「勢いとコントロールの訓練だ。
嚙み合わなければうまくは落ちないだろう。
1つでも落としてみろ」
なるほど、そういうことか。
「それが終わったら、森で鳥とウサギを狩ってこい」
ようやく3人とも、修行らしい修行になってきたな!




