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―― 勇者一行――
金「ふぅ流石に魔王城は魔物の強さが桁違いですね」
ピ「そうね、魔王の瘴気を浴びていた魔物は強くなるって言うし今でもここは残っていると思うから段々と強くなるから早めに掃除しなくちゃね」
ス「さしぶりの魔物との戦いは楽し!」
青「ラク弱い〜」
連携を確認しながら魔王城の異変を探っている勇者一行それを続けて3時間を経過するとある異変に気がついた。
ピ「こんなゲートあったけ?」
赤「こんなのなかった気がしますね」
青「魔力すごい〜」
金「確かに尋常じゃない魔力が漂っています」
ピ「ここがそうなんでしょうか。では、行きましょう!」
勇者一行はラグナロクへと足を踏み入れた。
ピ「うっ……ここは?」
ス「ダンジョンじゃねーか?」
金「そうですね。気おつけて参りましょう」
赤「ヤバいやつがいても俺が真っ二つにするけどね」
ピ「アレクここは未知なる場所です気を引き締めましょ」
赤「分かってるって。でもよ、全然魔物とかの気配がしねーぜ?」
金「そうですね。いなくなってしまったのでしょうか?」
ピ「確かにおかしいですね」
エリシアは手探りの状態でラグナロクを探索する。魔物とは遭遇しなかった。ルーナが万全の状態で勇者を向かい入れるため先に排除しておいたのだ。
それから歩き続けると広い場所に出た。黒い雲が多いい雷が絶えずに降っている部屋にたどり着く。
ピ「っ何この重圧」
金「確かにこれは今までに感じたことない重圧ですね。」
ス「これは一般人が浴びたらただじゃすまねーぞ」
赤「いいね!そう来なくちゃ」
青「楽しみ〜です〜」
アレクに関しては戦闘狂のため嬉しそうにしている。マリンは普段はふわふわしているが戦闘になると雰囲気が変わる。エリシアがそんな2人に呆れていると音が聞こえる。
翼の音だ、そちらに向くと1人の少女が空から降ってきて地面に降りた。
「ようこそ神の庭 ゲーティアへ」
金「誰ですか?」
「私の名前は悪神ルーナ貴方をよんだ者です」
ピ「貴方な訳ありません!」
「ま、そんなことどうだって言いじゃわないですか」
「そ、そんなことって。何が目的ですか?あなたが私を呼んだ理由は」
「ふふっそれは私に勝ったら教えましょう」
ルーナの雰囲気が変わったことに気づいたエリシアは即座に神剣ダーインスレイブを手にかけた。
仲間も武器に手をかけ戦闘態勢になった。
「もう一度言いおう!我が名は悪神ルーナこの世界に厄災をもたらす者。勇者エリシア止めて見なさい?」
「はァァァ!」
「ちょ、エリシア。ってもう!」
開始の合図は鳴らされただが、エリシアと切り結ぶとルーナは落胆した。弱すぎるのだ、いくら真面目にやっていてもこの子は弱すぎるのだ。だけどルーナはこの子は強くなって欲しいと願った。だって今までまに見た勇者の中でいちばん面白い存在だからだ。どうすればこの子が強くなるかとルーナは剣を片手に考えている。
「くっ神ともあろうものがこんなものですか?」
「ふふっ」
「何がおかしんですか!」
エリシアは更に剣を振る速度を上げる、周りから見たら互角に渡り合ってるように見えるだろう。
赤「エリシア変われ!」
ピ「うん!」
アレクは聖剣 地霊剣を振る。この剣は神剣にも負けない耐久性を持ち合わせ相手の力を封じ込める力まで持っている。魔王を倒したことにより更にこの剣の力は増している。
「ライトニング」
更に頭上の雷を利用した魔法をマリンが放つ。
「ホーリーレイ」
ソフィアは光魔法を放つ。
「おらよ!」
畳み掛けるようにアレクが黒い炎を纏った剣でルーナを攻撃し仲間の魔法に当たらないように離れる。
「よっしゃ!」
「アレクまだだと思います」
「おい俺の後ろにかくれろ!」
「なんでだレック」
「いいから!」
いち早く気がついたレックが後ろに隠れるようにと指示を飛びし全員を後ろに隠れさせる。
魔力障壁を何重に張り巡らせ攻撃を防ごうとする。
「そんな柔らかい障壁で仲間を守れると思ってるんですか?」
「おいマジか」
その直後障壁が割れ勇者一行は吹き飛ばされた。
「なにをしやがった」
「そんな大層なことはしてませんよただ無魔法インパクトを放っただけです」
「そんなわけ」
「ほんとですよ?もう1発喰らいます?」
ルーナは更に勇者一行にインパクトを放つ。
ちなみにこの無魔法インパクトは誰も使おうと思わない、単純に威力がないからだ。だが、ルーナの使ってる魔法は障壁を破りさらに勇者一行を吹き飛ばす威力だ、信じたくないだろう。
「きゃっ」
「エリシアはいつ本気だすの?いつも力に制限してるよね?じゃないと仲間死んじゃうよ?」
ルーナはエリシアを煽るように言いながら倒れている仲間に向かい黒い塊を射出した。
「みんな!!」
「「……」」
「ふふっ。ねぇー貴方が本気出さないから仲間が死んじゃったよ?」
「許さない!!」
「ほらほら、君もあいつらみたいに塵すら残らず消すことだってできるんだよ?君は歴代勇者より弱いけど潜在能力はピカイチだ」
「うるさいうるさいうるさい!!」
剣を振るいながらエリシアは猛攻を続ける。ルーナこの状況を楽しみながら剣を振るう。互いの剣がぶつかり合う事で衝撃波が発生し周りの岩などが崩れる。
「ほら、もっとだよ!私を倒してみなよ!仲間の仇だよ!?」
「はァァァァァ!」
今まで自分が抑えていた力を出し切るかのように眩ゆい光を放ちダーインスレイブはそれに答えるかのように輝きを放った。光が晴れると瞳は蒼から金色になり天使の羽のような白い翼が生えていた。
「これだよ君の本当の力は!」
「許さない!ルーナ!」
エリシアが目に止まらゆスピードでルーナに迫りそれをルーナが太刀で受け止めようと思うが受け止めきれず弾かれ肩から斜めに斬られた。
「まさかこんなに強いなんて!」
「はぁはぁ。くぅっ」
やはり初めて使う力は体力を奪うらしい。エリシアは肩で息をするかのようにし、目の前の敵ルーナを見る。
血がダラダラと流れながらも目はエリシアを見る。狂気に染まっていた。エリシアはそんな瞳をみてあとづさりたくなるがエリシアの体は許さなかった。
「ふっ!」
「はぁ!」
ルーナは掌を向け忌々しい黒い光を放つ。
それをエリシアはよけ攻撃を仕掛ける。金属どうしのぶつかる音がこの空間に広がり反射する。
"ガキンッ”
「ゴットレイ!!」
「穿て」
2つの魔法が発動し衝突しあう、どちらもが弾け飛び周りに被弾する。
「それが君の本来の力か。ふふっ楽しいよ」
「ふざけるな!私の仲間を殺した分際で!」
「おぉ怖い怖い。君が本気出さなくちゃ私が楽しめなかったしどうせ君たちは死んでたんだから」
「もう黙ってよ」
喋りながらも戦いは激しくなる魔法と剣を巧みに操り舞を踊ってるかのようには美しい戦いだった。
だが、その美し時間を直ぐに終わりを迎える。
「がはっ。ッやるじゃんってあれ?」
「終わりです!」
「あっ」
ルーナはそのままエリシアの神剣で首を飛ばされ死んだ。
「はぁはぁはぁ。あいつが言ってたように私が本気出してればみんなは死ななかったのかな?みんな……」
「なに!?」
エリシアは何が何だか分からずゲートの方に吸い込まれて言った。
そして死んだはずのルーナの頭がさっきあった場所から無くなりいつの間にか体にくっついていた。
「いやーまさかあんなに強くなるとは予想がい」
「姫様いくらなんでも演技下手すぎませんか?」
「こら、そこは言わないお約束でしょ、アザ」
「ハイハイそうですね。これからどうするんですか?」
「そうだな〜姿を変えてエリシアの学校に行くのはどうかな?面白そうじゃない?」
「あそこですかなら何とかなりそうですよ」
「ほんと!?さっすがアザだね!」
死んだと思われたルーナだが死ぬことはないのだ。
不滅という権能の持っている以上死ぬことはない。封印するしかないのだが、それをできる者はいるのだろうか?疑問が残る。そのまま2人はいつのも場所に戻り神族のみんなと宴をしていた。
「うっここは何処でしょうか?」
「おいレックおきたぞ!」
「おい!エリシア大丈夫か?」
「あれ?皆さんがいます。私はしんだんでしょうか?」
「生きてるよ。ほら」
エリシアはソフィアに頬を引っ張られた。
「本当ですね。じゃああいつは皆さんのこと殺さなかったのでしょうか?」
「それは分からないな〜」
「そう〜ですね〜。死ぬかと〜思いました〜」
「まぁ、生きてたしいいだろ!」
「それよりさ!どうするんだ?」
「私が倒したのでもう大丈夫だと思うんですが」
「そっかって!貴方1人であいつを倒したんですか!?」
「おいおいどうしちまったんだよ」
「それが分からないんです。急に力が湧いてきてあいつをたおせました。」
「まぁーいいじゃねーか結果倒せたんだし」
「そうですね。では戻りましょうか」
ルーナが生きてると知らずに帰ることにしたエリシアであった。