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〜転生者達の傭兵国家〜  作者: あぱ
ダンジョンマスター
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眩い光が治ると同時に、ドチャッと音を立てながら何が地面に転がった。

地面に血液を撒き散らして転がる肉塊を一瞥し手に持っている聖剣を見ると、そこには一切の汚れもない黄金に光るの刀身が輝いている。


地面に転がるそれ、断末魔の悲鳴をあげる事すら許されずに生き絶えたキングだった肉塊に背をにドラゴンに聖剣を構えて向き直る。


「お前のそれもチートだな」


まさに一瞬の出来事にドラゴンさえもが唖然と佇む中、隼人がニヤリと笑みを浮かべその静寂を破る。


「くくっやるな」



「ドラゴン様に褒められて、光栄です」


「まぁいい、雑兵とはいえ我の腹心であったキングをよくも殺してくれたな人間」


狂気を孕ませ牙を剥き狂ったように獰猛に笑みを浮かべる。


「クククッあぁ、愉しいなぁ……我が腹心を殺したのだ、貴様はたっぷりと甚振ってから雑兵の餌にしてやろう。

どうだね、人間?」


愉悦に歪んだ視線を向けてくるドラゴンは楽しそうにそう聞いてくる。


「桜木くんアイツ狂ってるよ」

「人間と感性は違うからおかしい事じゃないでしょ」


そのドラゴンを見て雫が引きつった顔でそう言いながら俺の方に静香を伴って歩いてきた。


そして、当のドラゴンはと言うと……


「男共は四肢を削ぎ落としゆっくりと時間をかけて雑兵の餌に、ハッハッそうだいい事を思いついた四肢を削がれ身動きが取れなくなった男共の目の前で雌共を犯してやろう、貴様らが殺したゴブリンやオークを貴様ら自身で産み落とすと言う訳だ滑稽な話だなぁ。何よりこの雌どもはなかなか威勢が良さそうで楽しめるだろう。」


狂気を滲ませ狂った様にうわ言の様に呟き続ける。


そして、やがて再びクックックと笑いを漏らすとその目に凄まじい殺気を漲らせながら俺に視線を向けた。


「愉しい愉しい殺し合いと行こうじゃないか!ハッハッハ」


そして、声を上げた瞬間、今までとは比べ物にならない程濃厚な魔力がドラゴンから渦巻く様に吹き荒れる、間近でそれを受けた隼人が顔を顰める。


結界の外から響く傲慢な言葉、しかしそれが許される強者は愉しいそうに笑みを浮かべる。


「まぁ、せいぜい足掻いて見せよ人間。さも無くばすぐ様終わってしまう事になるぞ?それじゃ折角ここまで来た意味が無いからな!」


圧倒的な、絶対強者のみが許されるその傲慢、そしてそれが許される強者たり得るどらごん……いや、事この場に置いてはまさに奴が絶対強者とさえ言えるだろう。


「俺のこの状態もそう長くは持たない。速攻で決着をつけるぞ」


俺のその言葉に各々の言葉で頷く皆んなを一瞥し聖剣を構え直してドラゴンに対峙する。


「楽に死ねると思うなよ、人間がっ!」


その瞬間、漆黒の魔力が吹き荒れた。


吹き荒れる魔力が逆再生するかの様に渦巻き収縮して行く。


そして、嵐の様な魔力の奔流は何事もなかったかの様に収まり、全身にその強大で禍々しく、先ほどまでよりも圧縮された高密度の魔力を纏う人型のドラゴンだけが姿を残した。


その光景に俺たちは息を呑み、場の緊張感は急速に膨れ上がって行く。


水の滴る音でさえも聞こえそうな程、まるで時間が停止しているかの様に静まり返る中、不意に人間の姿の口角が僅かに釣り上がる。


「「っ!?」」


次の瞬間、その場にドラゴンの姿は既に無く、雫と静香が声にならない驚きを僅かに漏らす。


その瞬間、俺たちを取り囲む様に展開されている雫の結界が凄まじい轟音を響き渡させ……


「おいおい、マジかよ」


「アイツ本当にドラゴンなのっ!?人のすがたしてるよ!」


いつの間にか持っていた漆黒のバスターソードを手に、結界に一撃を与えた。そしてたった一撃で結界が割れ雫が驚愕の声を上げる。


あのスピード……あれは完全に俺たちより早い。

だが、俺達は色んな奴と戦ってきたから大丈夫なはずだ。


「確かに、あのスピードとパワーは厄介だが、俺たちよりも速い相手とは何度も戦って来た!

あのパワーにさえ気を付ければそこまで厄介な相手じゃない」


俺のその言葉に、皆んなが頷く。

結界を破壊した事を確認したゴブリンロードは地面を陥没させながら地を蹴りそのスピードで瞬く間に肉薄してくる。

更に俺達を切り裂こうと長剣を振り落とし俺たちを切り裂いた。だが、それは静香が魔法で作ったダミーだ。見破るには魔法に精通している人でなくては無理だ。


そして、俺たちを仕留めたと勝ち誇る様に口に弧を描き、ドラゴンが気を緩めた一瞬の隙を突き、俺と隼人はそれぞれ左右から挟み込む。


流石にドラゴン、指定の魔物だけはあるようで、左右から迫る俺たちに気付いた様だが……


全力の踏み込みで長剣を振り抜いた体制では、そこからの防御は既に間に合わない。


俺と隼人は同時にドラゴンへ聖剣と漆黒の長剣を手にと襲いかかり、次の瞬間、ドラゴンは不意に漆黒の長剣を手放した。


長剣という重りが無くなったことにより、遠心力が無くなり身動きが取れる様なったとは言え既に避ける事はできないと判断したのだろう。

俺たちの攻撃を受け止める様に腕を横にした。。


その瞬間、落下していた漆黒の長剣がまるで溶けるように消えていき、ドラゴンの腕にその禍々しい魔力が鎧の様に渦巻いていく。


漆黒の鎧を腕に纏ったドラゴンであれば如何に聖剣の攻撃であろうと防ぎきる事は可能だろう。


「だが…」


俺たちの攻撃がドラゴンに到達する直前、俺の聖剣と駿の大剣が、そして俺たちの身体を淡い光が包み込む。


「残念だったな、俺たちの方が一枚上手の様だな」


回転を加えた俺と隼人の攻撃はドラゴンの腕をその漆黒の鎧のと切り飛ばした。

完璧に防ぎきったと思っていたドラゴンは肘から先が消え失せた自身の両腕を唖然と見つめ。


そんな隙だらけのドラゴンに俺は地面に着地した後に勢いを利用した回転で切り返しの一太刀を浴びせ。


胸部を深く袈裟斬りにされたドラゴンを今度は隼人が回し蹴りを繰り出し……


今だに状況が飲み込めずに唖然と突っ立っていたドラゴンはそんな隼人の攻撃を躱せる筈もなく、鳩尾に深く突き刺さった蹴りで吹き飛ばされてダンジョンの壁に叩きつけられた。


そして、この力は終わった時は反動が来るため暫くは戦えなくなる。だからこそ、短期決戦に持ち込まなければならない。


勿論、その事をみんなも知っているので、俺と隼人は一度視線を合わせ1つ頷く。


僅かにドラゴンが俯いたままの状態で口角を釣り上げる。


それは俺たちに攻撃の為に踏み込む事を一瞬躊躇させるには十分な出来事だった。


だが、急激に漆黒の魔力がドラゴンを中心に集い始める。


「これは。奏斗!!」


「分かってるっ!」


俺と隼人は咄嗟にドラゴンに向けて地面を蹴るがそれよりも漆黒の濃密な魔力がドラゴンに吸い寄せられるように吸収されて行く。

俺と隼人の放った一撃は再生された両腕によって防がれていた。


「クックック、ハッハッハ!!」


耳障りな嗤い声を挙げながら、漆黒の魔力が風となってドラゴンを包み込みそれにより俺と隼人は吹き飛ばされるた。


「なっ…!!がぁッ」

「ちょっと!2人とも大丈夫!?」


そして壁に叩きつけれ、心配する雫と静香の声が響く。


そして、渦巻くように巻き上がる漆黒の風が一瞬その動きを止めたかと思うと、内側から吹き飛ばされ霧散していく。


「クックックック、お前達はたった今、自らの手で自らの勝機を断ったのだ人間」


そこに居たのは、漆黒の全身鎧を見に纏い、ドラゴンの形態に戻ったドラゴンが圧倒的な存在感を放っていた。。


そして、その内容する魔力の量が先程までの数倍にまで膨れ上がっていた。


その事実に思わず固唾を呑む俺たちを見たドラゴンがニヤリと楽しげに表情を歪める。


「我が纏う魔力は少々特別でな。魔力は生物の恐怖や絶望と言った負の感情を糧にその強さを増すのだ。そして、我の魔力を他者に与え一時的に大幅強化できる」


そこで一度言葉を切り俺たちを見渡すと満足げな笑みを浮かべながら再び言葉を紡ぐ。


「だが、貴様は配下のゴブリン オークをほぼ全て殺した。その力は我に還元される。どういうことか分かるか?貴様らはもう終わりだ」


そんなこと言っているが俺たちからしたら元からこのドラゴンの力は俺たちの力は想定を超えていた今更力が増しても変わらない。それに、このドラゴンは強者たる傲慢で俺たちに負ける。


「そんな事言っているが本当にそうか?」

「なに?む?」


ドラゴンはいつの間にか自分の周りに展開されていた結界に気が付かなかった。


「なんだこれは!?くそほどけ!」


ドラゴンは暴れるが解けるはずがない四肢が地面から拘束され翼も拘束されているのだ。普通の結界なら突き破れるだろうが雫は賢者だ、魔法ステータスが大幅に強化された雫の魔法を簡単に破れるはずがない。


眩い白き輝きを増す聖剣を携えながら、身動きの取れないドラゴンに近づいて行く。


「油断し慢心した。それが、お前の敗因だっ!」


俺が振り下ろした聖剣はドラゴンを切り裂きその神聖な力漆黒の魔力ごとを浄化する。


聖剣の輝きが収まった時にはドラゴンの姿は無かった。






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