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その日は、いつも通りの高校からの帰り道だった。
雲ひとつない晴天で、梅雨終わりの蒸し暑い天気だ。
高校生である俺こと八神 楓は教室の端っこでボーッとしていた。今は昼ごはんの時間で席を移動して食べてる人や
1人で食べてる人もいる。そして床が眩しいくらい光った。突然のことに皆がパニックに陥る。俺はクラスの誰かぶつかり倒れてしまった。
「え? う、うわあああぁぁぁぁ」
突然、足元の地面がなくなり、俺だけ落下し始めた。
落ちてきた穴はすぐに閉じて俺は地面か分からない頭から落ちた。
「えっ?」
突然の事にしばらく唖然としていたが、だんだんと落ち着いてきたので、ひとまず周りの様子を確認する事にする。
周りには終わりの見えない、透明感のある黒一色の空間が広がっていた。
足の感触がなければ自分が立っているのか浮いているのか分からなくなりそうである。
目の前には瞳を閉じだ少女がいた。髪は金髪で肌は白い
人形みたいだ。
「一体ここはどこなんだ?」
取り敢えず事情を知っていそうな少女に話しかけてみる。
「ここ?私の部屋だよー」
人の考えが読めるのか‥‥‥厄介だな。
やはりずっと瞳を閉じている。何かがあるのだろうか?
「勇者を召喚するついでに君の魂が面白くてね〜よんじゃった?」
ふむ、そういえば友人に勧められて勇者召喚ものなる小説を読んだ事がある。
普通に地球で暮らしていた主人公が異世界に転生もしくは転移して、強力な力を手に入れ、勇者として人助けをしたり、ハーレムを作ったりしつつ、偉業を成し遂げるというのが主な内容だった。そんなクソみたいな者が多かった。
そんなの現実的ではないしせっかくの異世界なのだもっと楽しいことをしたい。
「だいたいそれで合っておよ〜」
私はギョッとした。
まさか小説の中での話が現実で起きて問題になっているとは。
「ああいうのは大体あの世界に転生してこの世界にまた転生した人が書いてるんだけどね〜記憶はないだろうけど。自分が体験したものをを美化して物語にしてるんだよ〜」
「そうなのか…で、なんで呼んだの?」
「いやさー君達が呼ばれた世界の神なんだけどさ〜なんな君は人数オーバーだったらしくて弾かれちゃったらしいのよね〜それで確認した時に私がついでによんじゃった。君みたいな人がいるなんて面白いからね〜。それで私の頼み聞いてくれる?」
そう言われると心当たりがある。俺は運がいいのか何万人に1人とかいわれる力が何個かあった。ショートスリーパーや両手利き 絶対音感だったりした。他にも俺は虐められていたのだが殴られたり蹴られてもそこまで痛くない対痛性質を持っていた。
「それで俺は具体的には何をすればいいんだ?」
「へぇ〜、断らないの?大体の人は断るんだけどねー」
「断れるのか?」
「無理じゃ」
「はぁー」
自分の運命を嘆きつつも少し異世界を楽しみにしている俺がいる。
そりゃ目的が少々厄介とはいえ、剣と魔法の世界に行けると聞いて、ワクワクしない男なんて滅多にいないだろう?
この時点で心配より好奇心が勝っていた。
「具体的な話は向こう出ねー。とりあえず私の世界に飛ばすよ?」
「え? ちょっまっ」
「頑張ってねー」
その瞬間、意識が途切れる。
こうして俺の日常は終わりを迎え、異世界に転移する事になった。
そうしてまた1つの歯車がその世界で狂っていくことはこの少女 ルーナしか知るよしもない。
楓が転移する2年前
クラスside(柊 胡桃)
私は教室で寝ていて気付くと、そこは教室ではなかった。どこか広い地下室?私の周りにはクラスメイト達がいて、直径10mほどの円形の台座の上に私達はいる。そして、台座の外側におそらくだけど、王子様・大臣・魔導師・騎士達、総勢10名程がいて、全員喜びを分かち合っていた。
「殿下、勇者召喚成功です。おめでとうございます。」
「そのようですね。他の国々の方も安心するでしょう。ですがまさかこんなにも召喚されるとわ」
王子様の年齢は私達と同じくらいかとしうえだろう、The美男子だ。隣に立っている騎士は、年齢は20代だと思う。
本当に異世界召喚だったか。周りを見ると、何人か気付きだしてる。全員が気付く前に、少しでも情報を収集しなくちゃ。こういう時こそ、冷静になって対処しなとね。
私はクラスメイトの確認しようと見るが楓くんが居ないことに気がついた…。
(なんで…)
楓とは私と付き合っている人で優しい人だ。もしかしたら巻き込まれなかったのかもしれないと思い気にしないよした。私はいじめられ体質のため楓くんがいたから最近は虐められなくなった。いないってことは召喚されなかったのかもしれないと思うようにした。
少し気持ちを切り替え他のことをかんがえた。
ステータスとかはあるのだろうか?
頭の中でイメージすると脳内に直接送られてるかんじがした。
名前:柊 胡桃 17
種族:人間
称号:転移者 異世界の勇者
スキル:『繝ャ繝翫?繝』『未来視』
耐性:物理攻撃耐性4lv 精神攻撃無効
よく分からないスキルがあった。
少し待つとみんなが気付いた!姫からの説明が始まるみたいね。
「異世界の皆様方、この世界マギアへようこそ。私は、イングランシア王国第一王子ユリウス・フォン・アクロギアと言います」
みんなが戸惑っている時、葛城君が一歩踏み出した。
さすが、学級委員長だ、女子の話の中では話題に絶対でてくる万能人だ。
「俺は、葛城隼人と言います。俺達はこの世界に召喚されたという事ですか?」
「はい、詳しくは我が国の王がお話し致します。」
みんなが騒ぎ出そうとしていたが、葛城君が一喝したことで、全員冷静になれたようだ。渋々ながら、謁見の間へ移動する事になった。みんなは、どんな能力を得たのだろうか、気になる。謁見の間へ到着した。王は予想通り、私達より高い位置にいて見下ろしている。やはり王だけあって、威圧感がある。老人に見えるが瞳の力はお捉えておらず気を抜けば正面に経つことすら不可能と思わさせるほどの眼力があった。
「異世界の者達よ、儂がこの国の王、ルーカス・フォン・アクロギアだ。此度は無理に召喚したことをお詫びする。本当に申し訳ない。」
案外この王様は傲慢じゃないのかもしれない。どうでもいいのだが。
「皆、儂に文句を言いたいだろう。だが、その前にこちらの状況を説明するので聞いてもらいたい。」
「分かりました」
葛城君達が返事をしてくれた。
「本来なら、色々と言いたい事もありますが、まずは王様の話をお聞きしたいと思います。」
「うむ、感謝する。君達を召喚した理由は、ただ1つ。数年後に復活すると言われている魔王を復活すると言われておる。その魔王を討伐してもらいたい。」
「王様、内容は分かりましたが、私達にそんな能力があるとは思えないのですが?」
「異世界からの召喚者には、神様から特別な能力を授かっているはずだ。今日は召喚されたばかりだから、まずは自分の能力を把握することに専念しなさい。心の中でイメージすれば、自分だけに見れるはずだ。選りすぐりよ、召喚者達を個別の部屋に行かせなさい。明日、能力の事で話し合おう。」
こうして、私達29人は各々の部屋へと案内された。なんでも、召喚者用の部屋があるらしい。
そして、今、私は部屋の中で1人でいる。
どうしよう私楓くんがいないと何にも出来ない。
そのまま王宮での一日は過ぎていく。




