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〜転生者達の傭兵国家〜  作者: あぱ
悪神
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太陽が上り真上まで登ったの時刻。1万の軍勢がやってきた。4方の門付近で激しい戦闘が行われる。味方は防壁の上にいる。被害などほとんどない。だが、その戦況が一変する。

空から敵が襲い掛かってきたのだ。魔族を中心とした部隊。魔族は空を自由に動き回りながら魔法で攻撃。

弓隊や魔法士はそれほど広くない防壁の上からの応戦。


 どちらが有利かなど自明であった。しぶとく抵抗をしていたが、一人、また一人と倒れていった。


 空に浮かぶ魔族たちに攻撃する術がなくなると、魔族たちは街中を蹂躙じゅうりんし始める。


 すべての人を王城などに収容できたわけではない。

 入れなかった人は、少なからず魔族の餌食となった。


「くそ。数が多すぎる!」


 この国に住む冒険者が斧をふるい、魔族を倒していく。街中では乱戦になっていた。各地で争う音が聞こえてくる。


「エリック魔法を頼む」

「おぅよ!穿て火弾」

「っちじゃまだ」

「ぐっ」


高位の魔族相手に冒険者が挑むだが、相手はものともせず

殺そうとするが。


「よいしょっと!」

「ぐわぁ」

「ふーう。大丈夫?冒険者さん」

「あ、ありがとうよ。あんちゃん」

「いえいえ、私たちがここをやるからカバーよろしくね」

「分かった」


「私たちの担当は高位魔族。実質魔王と戦うつもりでいてください」


 マリンがいつもよりまして集中を高めている。


「エリシアさんなしですが頑張りましょう」

「いつも頼ってばかりじゃ居られねーからな」


 ソフィアが心細げにつぶやく。レッグは気合いをあげるように咆哮をあげる。


「うわああああああ。なんだこいつ強すぎる!」


 近くで叫び声が聞こえる。


「あのときの者たちか。一人足りないようだが」


 悲鳴がした場所にいたのは高位魔族。


「あなたは私たちが倒す」


 マリンは杖を構え、魔法を放った。その魔法は魔族にはたいしたダメージを与えていない。


「勇者なし。神剣なしでは無理だ。貴様らは俺が食ってやろう」

「本当にそう思いですの?」


 醜悪な笑みを浮かべると、高位魔族は3人へと襲い掛かった。魔族は空から槍を持ちマリンらに攻撃を仕掛けるだが、そこでレッグの盾によって塞がれた。


「あんまり調子に乗らねー方がいいんじゃねーか?魔族さん」

「舐めるなよ」

「はぁああ!」


アレクが地面を蹴り首を切り落とそうと迫るだが、簡単に避けられる。だが、それを予見していたかのようにマリンの魔法が炸裂する。


『我は汝と契約を結ぶものなり、雷を司る精霊よ、汝の裁きを今ここに仰ぐ』


マリンの雷魔法が魔族を襲う。威力が高く広範囲だと察した魔族は魔法障壁を張り巡らせた。


「貴様の魔法ではビクともせんぞ?」

「それはどうかな?」

「なに!?」


アレクは再び地を蹴り今度は魔法を纏わせた剣を魔法障壁に叩きつけた。

鉄と鉄がぶつかったような鈍い音が当たりを支配し、そして

ガラスが砕けるようなおとがなる。


「はァァァ!!」

「舐めるなぁァァァ!」


魔族がアレクの剣に押されていく。そしてマリンはすぐさま次の魔法を用意した。


『凍てつく氷の槍よ、貫け』


氷の魔法が魔族を貫いた。


「かはっここまでか」


飛んでいた魔族は氷の槍に貫かれ地面に落ちた。


 エリシアは街中での乱戦の指揮を取っていた。時には自分が直接剣を交え、魔族を倒す。その繰り返しだった。


 戦闘開始から数時間。今は夕暮れ時。

このペースでやられているようでは、門を開けられるのは時間の問題。明日までも持たないだろうということだ。いつまでこの戦闘が続くのかすら不明であった。


 篭城したブリトン軍は必死に耐えていた。しかし多勢に無勢であった。篭城した側にとって最悪の事態は門を破られること。そして――そのときが訪れる。


「そんな……」


 エリシアは絶望的な目で、開いた門から押し寄せる大群を見つめていた。

 彼らを食い止めようと勇敢な――あるいは無謀な者が大通りに立ちふさがった。

 意思を持たず、ただ指示に従うのみの魔物はそれを踏み潰していく。


 自分の最善の行動は何か?勇敢な彼のように大軍に立ち向かっていくべきか。しかしそれは自殺に等しい。


 わからなかった。体調不良と戦闘の疲労で頭が朦朧としつつあった。


――私に力があれば助けられたのだろうか。私は弱いからこの国は守れない――


エリシアは弱音を吐くことしか出来なかった。冒険者が踏み潰されあるものは魔族の攻撃に耐えきれず剣で切られているのにも関わらず。


――だから、その方角を見たのはただの偶然。あるいは奇跡。


 そこには一人の少年が佇んでいた。思わず走り出して抱きついた。


「助けて……この国を世界を」


 エリシアがなぜ彼にそう頼んだのかはわからない。それは本能だったのかもしれない。そして彼女は意識を失った。


ルークは倒れた彼女を抱える。


「もういいよね?」

「お好きなように。我々に与えられた役目はご存知の通り。それ以外は何をしようが自由なのです」


 アザゼルさんやの顔はほころんでいた。

そして私は男の姿を解き女姿に戻った。


「彼女を頼むよ」


 エリシアをアザゼルに渡す。


「ふむ、まずは空に行こうか」


 上空1000メートル。そこから私は下を見下ろす。


「顕現せよ」


 私が呟くと赤と黒が混ざったような忌々しい色の魔法陣が出現し王都全域を覆った。


 王都コンスタンで空を見上げていたものがいれば、その姿が見えたであろう。いや見えているだろうその顔を見れば絶望した瞳が見えた。


そして数秒すると魔法陣が収束しルーナの手に集められた。


終焔ノ黒蕾 (咲け黒き蕾よ)


 黒い蕾が王都コンスタンに向って落ちる。

そして地上に着いた瞬間花が咲いたかのようにそして花粉が待ったかのように黒い粒子が舞い王都にいる魔族を全て殺した。あるものは消失しあるものは燃えあるものは凍えた。

人間には被害がなかった。


 私はそのまま地上に降りる。

私の落下地点を予測したかのように、そばにはロイが傅かしずいていた。


「三体に避けられたわ」


 おそらくは最高位の魔族。


「後始末は任せるよ」

「イエスマム」


 ロイは一礼すると、音もなく姿を消した。


「何だよ……あれ……」


 アレクは口をあけて上空を見上げていた。空から落ちてくる蕾。本能的に理解したのかアレクは叫ぶ。


「伏せろ!」


 皆が伏せるがそれは不要な動作であった。しかしそれは敵のみに向っていったのだから。


「今のは味方の攻撃なのか?」


 レッグが起き上がる。


「こんな魔法見たことがない」


 ソフィアが見たことがないのは当然である。 

これはルーナの権能を利用した魔法だからだ。対象の生命力を奪う力が込められた魔法だ。


「なんだ今のは?」


 彼の目の前の高位魔族は、転移し交わした。

中々判断力に優れた魔族だった。


「まあいい。とりあえず貴様らは殺すまでだ」


 魔族が4人と間合いをつめようとする。4人はジリジリと後退。劣勢であった。


「失礼しますよ」

「なに、ぐァ!」


 その魔族はロイにより蹴り飛ばされたそのままいくつもの建物を突き破って、やっと止まる。その建物が次々と崩壊した。


「な、何が起きたの?」

「いいから逃げるぞ」

「そうね」


 4人はこれを好機とばかりに撤退していった。

勇者パーティーの一員としてはいけない判断だが、しょうがないのかもしれない。


「魔法で強化していると聞いていたが、思ったより柔な建物だったか。まあしょうがないでしょう」

「てめえ、何者だ?」


 魔族は瓦礫がれきの中から起き上あがる。


「その質問には答えられない。どうせ貴殿は死ぬのだから」

「クソがァァァ!」


 魔族は怒りに任せてロイに突撃していく。


「死ねぇ!」

「もっと強くなってから言うべきですね」


 その声は魔族の背後から聞こえた。魔族は目に追えぬ速さでロイによって一刀両断されていた。


「あと2体ですか。もう1匹はアザゼルさんがやってくれるでしょう」


 ロイの姿はまたも闇へと消えていった。


「まさかこれほど手こずるとは……」


 ジョンは内心焦っていた。

勇者たる自分が、神器を持つ自分が1体の魔族と決着を付けれずにいた。


「それはこちらのセリフよ。中々やりおるな」


 さすがに神器は警戒せざるをえず、魔族もなかなか攻撃できずにいたのである。


「だがいい加減、決着を付け――ブフォアッ」


 魔族はいきなり空高く舞い上がった。目にも留まらぬ速さで魔族に接近した、魔族やジョンは何が起きたか分からない。


「フィニート」


 女が呟き赤い光が魔族へ直撃すると爆発した。

これをやったのはアザゼルだ。


「なんだ今の……?貴様は何者た?」


 ジョンが警戒しながら問う。


「あら、勇者さんもいたのね」


「誰だってら聞いてるんだ!」

「そうねただの村娘って思ってくれて構わないわ。貴方はどうせ消えるのだから」


 アザゼルの言葉にジョンが思わず後ずさりする。

何人の男が勇気を振り絞り悪魔如き美しさの彼女を誘い、真実に絶望したか考えたくもない魔性の女のいう言葉がしっくり似合う。


 何よりその内に秘められる魔力量だ。その恐怖に押され、ジョンは自分から仕掛けた。


「せやあああああ」


 カラドボルグでアザゼルに切りかかる。アザゼルはそれを素手で受け止めた。そのまま剣を掴む。


「ありえない!素手で止められるだと!」


 ジョンは驚愕で目を見開く。


「あら酷いじゃないの村娘に襲いかかってくるなんてしかもカラドボルグなんて。懐かしいわ」

「何が懐かし?この剣は第3厄災以降、ずっと英雄が引き継いできたものだ」

「だから懐かしいと言ったのだよー?まぁー君はどうせ死ぬから証明はする必要ないよね。ごめんよ死んでくれる?」

「は?」


ジョンは避けようと思ったが体が動かなくそしていつの間にか自分の心臓に魔法の矢が突き刺さっていた。


「ごっは。貴様何者…」

「ふふっ勇者さんも呆気ないわね」


そのままアザゼルは元々いなかったかのように消えた。


場所は変わり王宮の治療室で寝ている1人の少女がいた。


「ここはどこ?」


エリシアは夢を見ていた、何も無い空間だ。ただただ広い空間。そこに空間が歪み何かが映し出された。


「これは魔王と戦っているのは勇者?」


目の前にある渦からは魔王と戦っている勇者の姿があった。お互いに剣でぶつかり合い時には魔法でせめぎ合いを続けていた場面がかわりまた違う顔の魔王や勇者が戦い魔王が勇者の魔法によって殺された。また、違う場面では勇者が魔王に剣で貫かれ死んだ物もあった。


「これは勇者と魔王が戦った記憶?これを見せてなんになるの?私は弱い勇者なのになんも出来なかった。王女なのに国民の皆を守れなかった」


エリシア自分の無力さに嘆き3角座りで目を閉じこもってしまった。

エリシアはふと顔を上げると声が聞こえてきた。


「ねぇそんなに力がほしいの?」


聞いた事がある声だった。いや、忘れるはずがなかった。


「貴方は悪神ですか、殺した恨みですか?」


以前戦った悪神ルーナであった。


「ふふっ恨みなんかないよ。面白い戦いだったなー。さしぶりに熱くなったよ。ねぇ本当に貴方は力を出したの??」

「当たり前です!出さないわけないじゃないですか!」


エリシアは怒鳴り散らかしたそれはまるで子供が駄々こねているような光景だ。


「そうかなー私の力を上げたのにそんなはずが無いのになー」

「貴方の力ですか?知りません」

「それはそうだよ。あなたにいったら受け取らないと思ったからね」

「そうですか。で、その力はなんですか?」

「私と戦っときに君は怒って力を出したじゃないか」

「あれですか」

「そう、実は私が力をあげたんだよ?」

「力をあげたやつに殺されたんですか?面白い人ですね」

「ふふ死んだかどうかは別として。君が引き出したちからはほんの1割だけだよ?」

「私には才能がないんですよ」

「そうかなー?」

「はい」


やはりエリシアは自信がないらしい。強敵に武器を奪われ為す術もなく蹂躙されたからだ。


「まぁそのために君に話しかけに来たんだよ」

「無理ですよ」

「まぁーいいからいいから」

 

するとルーナは手をエリシアへ向けると黒い球ができそのまま飛ばすとその球がエリシアの手へ収まった。


「なんですかこの禍々しい球は」

「そんなこと気にするなよー。まぁー私はこれで失礼するよ」

「ちょっと!」


止めようと思ったが腕はすり抜けそのまま消えてしまった。


『力が欲しいの?なら私の力を受け入れなよ』

「しゃべった。で、どうやってですか?」

『飲み込め』

「はぁー?嫌ですよ」

『それしか方法はない』

「わかりました」


エリシアはそのまま、禍々しい球を飲み込んだ。


「はっここは」

「おぉ起きたかエリシア!」

「お、お父様」

「良かった」


エリシアは何故か国王である父に抱きしめられた。


「なぜ、私はさっきまで変なところにいたはず」

「記憶が無くなっていいるのか?お前は魔族と戦っていたがそのまま意識がなくなってここへ運び込まれた」

「う、そうですか直ぐに行かなくては」

「まてまだ回復してないだろ」

「だめです!勇者である私が行かなくては」

「はぁー分かったちゃんと生きて帰ってこい!」

「はい、お父様!」


そのまま駆け足で王宮を飛び出た。走りながらさっきまでいた空間の事を考えた。


「ん?なんだろこれ」


いつの間にか耳にピアスが着いており赤い宝石がついていた。そのまま触ると使い方が分かった。


「そういう事ですか、思い出しました。広がれ」


呟くと背中から翼がでた。今までとは違い3対6マイの翼で黒い翼が生えていた。


「う、なんで黒なんですか。まるで悪魔みたいじゃないですか」


そのまま飛行をしもっとも魔力が集まってる場所へ向かった。



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