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「エリスちゃんって本当に強いんだね〜!」
「たまたまだよ〜えへへ〜」
「ちょっとエリス飲みすぎなんじゃないかしら?」
「大丈夫だって。これでも私冒険者やってた時色んな人と飲んだり食べてたりしたし〜」
「……」
いつもと様子が違うエリスに戸惑っているクラスメイトが数名いるが前回の誕生日会でエリスの様子を知っている人はアルコールを取らないように進めるがこうなったエリスは、誰も止められない。
「そうだ、宴って言ったら1発芸だよね!?ふふ、アリスはなんかある〜?」
「えぇってエリスちゃんさすがに貴族様達がいる時はやらないんじゃないかなー?」
「エリス……」
「えぇアリスもやろうよー。まぁいいやー、じゃあみんなに私の魔術で楽しんで貰おー!」
アルコールの回ったエリスについていけずシロンもアリスも楽しく笑いながらも疲れたという顔をしている。
その後も、エリスが色々な魔術を使って会場を盛り上げた。
普段ならケルヘラムなどが、エリスの魔術のおかしさに声をあげるがアルコールが回っていたケルヘラムは笑っていた。
「私トイレ行ってくる〜」
「あ、エリスちゃん大丈夫なの?」
「大丈夫だって〜」
よろめきながら歩くエリスを心配そうに見守るアリスは、トイレに行きたいたいうエリスについて行こうとするが「アリスは、楽しんでて〜」という言葉に大丈夫だろうと思いトイレにいかせた。
「トイレってここじゃなかったけ〜?」
「特待生?」
「あれ?ガイアスじゃーん。どうして宴に来なかったのー!」
「えぇっどうしたの君」
ガイアスは、色々と所用があるといい宴には参加しなかったのでエリスの状態について知らないのだ。酒の匂いがエリスからすると気が付き困惑する。エリスに負けて悔しかったため宴は、所用があるといいまた今度ということで断って訓練場で鍛錬して汗をかいたので風呂に行こうとしたら酔っ払ったエリスがふらつきながら歩いていたのだ。
「君、随分と飲んだんじゃないか?」
「そんなけないです〜。私自己管理は出来てるつもりですから!」
「そうは、言ってもまともに歩けてないじゃないか。はぁ君の部屋に送ってくよ。そこら辺に倒れてもらっちゃ困るしね」
「ふふ、ガイアスは、私の事好きなの?」
「はぁっ!?そんなわけ……」
「ふふ、バレバレです〜。私を倒すために鍛錬をしてたんですよね?なら、私を追い詰めたご褒美あげちゃおうかなー」
「……っごくっ」
酔っ払っているエリスをみてガイアスは自身の顔が熱くなっていることに気がついた。今のエリスは、ドレスが少し乱れていてアルコールが回っているためか頬が赤くなっていていつもは、ない色気があるからだ。何しろガイアスは、自分が恋をしてると突きつけられ頭の中がこんがらがっていた。
「さぁおいで?」
「どこにだよ……」
「ほらっ」
「なっ!」
エリスは、ガイアスを抱き寄せ転移した。突然のエリスの行動に為す術なく転移で連れてかれてしまった。
「ここは……俺の部屋か……」
上級貴族にもなると1人部屋になるため転移した場所がすぐにどこか分かった。それよりも気になるのがベットの部屋だと言うことだ。いくらなんでも貴族の自分がもし、女性を連れ込んだと言われたらどうなる事など考えなくても分かる。
「ちょ、特待生そろそろおふざけは、やめたほうがいいんじゃない?」
「ご褒美欲しくないの?」
「だらかご褒美。っ!?」
「もしかして初めて女にキスされちゃった?」
エリスは、ベットにガイアスを押し倒し口付けを交わした。あまりに自然体だったためガイアスは何が起きたか分からなかった。
「ねぇガイアス。」
「はぁはぁ、なに?特待生」
「もっと強くなりたくない?」
「なりたいに決まってる」
「私が強い理由って知ってる?」
「?」
ふと、エリスは、そんな事を口にする。ガイアスが先程まで鍛錬をしていることに気がついたから自分の強さの理由を教えたくなった。ある意味この力は自分のでは無いと。
「私は、1度死んだんだ。3歳ぐらいの時かな?シロンが小説の話してたでしょ?本来この世界の主人公は私だったんだけど私を羨んだ転生者が私を殺してこの体を奪おうとしたんだ」
「えっちょっと待って?話が飛びすぎて。」
いきなり幼少期の話でしかも常人じゃ考えられない話がエリスの口から飛ぶ。小説の主人公でそれを狙った転生者が主人公を殺して体を奪おうとするという。普通に意味わからなかった。確かに少しの知識はシロンから教えて貰ってるので多少はわかるがあまりに飛躍しすぎている。
「それでね、私はそれが嫌でその女の人を殺しただけど私は女の人に心臓を突き刺されてたから絶命仕掛けたんだけど…………」
その時にあったことをエリスは、全て話した。
「それで、君のことを気に入った神様が生き返らせてくれたと?それでその力はどうしたの?」
「多分私は、あの神をみてそして、蘇生されたから神の1部を取り込んだんだと思う。それを計算済みだったかは分からないけど。だから、こんな力でしか戦えない自分がにくくてね」
「何嫌味?」
「え?そんなつもりは……」
「そこまで力を伸ばしたのは特待生 君なんだろう?じゃあ貰い物でもなんでもいいじゃないか。この世界の、スキルは元々神様からの贈り物っていうしね。それでいいじゃないか」
「ガイアスっ。ありがとう、確かにそうだね。そして、貴方は私をあの力を使わせるまで追い詰めた。そして、私たちの予想を超えて1から魔術を作り上げた本当に凄いよ」
「特待生に勝ちたくて無我夢中だったからね」
「ふふ、なんか嬉しいな。ねぇガイアス」
「なに?」
「良かったら私と来ない?次の世界へ」
「そんなに軽く誘っていいの?君を呼んだのは神様なんでしょ?」
「大丈夫だよ多分」
「分かった。俺行くよ特待生俺は、もっと強くなれるかな?」
「次の世界に行ったらもっと強くなれるかもね。この世界は強くなるには平和すぎるし」
「いい事だけど物足りないな」
「ねぇガイアス。私まだ満足してないんだけど……」
「何がって……はぁ俺は何も知らない」
「ヘタレ……」
「……」
少し酔いが冷めたのか頬を赤くしながらエリスはガイアスへキスをして、お互いベットへ倒れた。2人の夜はこれからだった。
―早朝―
「ふぁああ〜」
腰と股が痛いがとりあえず起きることにした。まさかあの人の息子に初めてを渡すことになるとは自分でも考えれなかったがやってしまったのはどうしようもない。
(これ、浮気だよね。アリス悲しむかな?)
昨日は、酔っていたので勢いで行為をしてしまっがこれは浮気と言えるのではと思ったがアリスも本気であの事を捉えてないと知っているので大丈夫だと思う。そもそも、残り少ないこの世界での生活だと思うので大丈夫だろう。
「おはようガイアス」
「あぁおはようエリス」
「あら?エリスって私のこと言うようになったの?」
「あぁ君だって昨日から酔っていたとはいえ呼び捨てにされたしね」
「あれ、この前までなら焦って顔赤くしたのにつまらなー」
朝から仲良く話す2人は傍から見たら新婚だが、厳密に言えば付き合ってるとは言えない。
「ねぇガイアス股痛いんだけど。あなたどんだけ溜まってたの?」
「はぁそれは、君がってこの話はやめよう!」
「ふふ、そうね。私は、そろそろ部屋に帰るね。じゃあねガイアス。」
「ああ、じゃあなエリス」
こうして2人の特別な日は終わった。




