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〜転生者達の傭兵国家〜  作者: あぱ
悪神
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1の10

「私と一騎打ちしろって言うの?」

「シャッ!」


リザードマンのリーダーは人間の言葉を理解してるかのように声を上げた。


「初めてみたこのリザードマンはなに?」


私は隣にいるマリンに聞いた。


「これは〜リザードキングだと思います。赤い肌に他のリザードマンより圧倒的に魔力がおおいいため」

「へぇー人間の言葉を少し理解してるんだ」


私は驚いた竜種や龍などはどれも長い時間を生きているため人間の言葉を話せる個体もいるがまさか迷宮に住んでいるリザードマンが喋れるとは思わなかった。


5人と1匹の視線をその背に、エリシアはリザードキングと向かい合う、暫く向かい合った後、どちらからともなく動き出した。


「シャアッ!」

「はぁあっ!」


 お互いが同時に地を蹴り、その間合いを急速に縮めていく。そして先手を打ったのは身軽いエリシア。

 神剣を大きく振るうと、その剣先がリザードキングの頭部を斬り裂かんと迫る。


「シャアッ!」


 だが、リザードキングは咄嗟に盾を掲げて一撃を防ぐのだった。しかし。


「それで終わりじゃないよっ!」


 盾に跳ね返された神剣だったが、剣を持ってない反対の手で魔弾を放った。その一撃は予想外だったのか、左肩を鱗ごと貫かれ血が噴き出す。


「シャアアアアッ!」


 しかしそんなことは関係無いとばかりに、リザードキングは傷ついた肩を物ともせずに金属製の盾をエリシア目掛けて投げつけ、同時に長剣の間合いから自分のグレートソードの間合いへと距離を詰める。だが、それは並の相手なら通用しただろう。だが、エリシアは勇者という称号をもった娘だ。

即座に体を捻った。

 ギンッ!

 力の限り振り下ろされたグレートソードは、長剣に簡単に

受け止められた。


「シャ!?」


 人間がこのような動きができるのかとに驚きの声を上げるリザードキングだったが、その隙は一流を超える剣士でもあるエリシアを相手にしては致命的なものだった。


「はぁっ!」


 グレートソードと打ち合っていた長剣を斜めに構え、刀身を滑るようにして相手の一撃を受け流し……そのまま隙の出来たリザードキングの横を通り抜け様にその首へと刀身を当て……斬り裂く


「っ!?」


 そしてリザードマキングは何が起きたのかも理解出来ないままに頭と体を上下の2つに分かたれ、その生涯を終えるのだった。


「ふぅ疲れた」

「お疲れ様〜」

「おつかれ!」


皆がエリシアを褒め称える。


(ふふエリシアのポテンシャルはやはり高いね。自然に私の上げた力を上手く使ってるみたい)


以前、力を与えた時は無意識にその力を使っていたが今は完璧に使いこなしていたため、やはりエリシアの能力はすごいと思った。


「今日はこのくらいで一旦戻りますか?」

「そうですね〜」

「腹減ったぜ!」


そういうことで私達は転移を使い地上に戻ろうとしたがその前に変な空間を見つけ私は皆に尋ねた。


「ねぇーここにこんなのあったけ?」

「えーと、なかったと思うよ」

「そうですね」


(うーんなんだこの空間。)


考える込んでいるとエリシアが口を開いた。


「隠し部屋かもしれないですね」

「隠し部屋?」


隠し部屋とは迷宮で偶に存在するお宝などが入ってる部屋の事で戦闘が激しくなったりすると迷宮の空間が歪み隠れていたゲートが現れることらしい。


「では、行きますか?」

「お宝があるなら行くしかないだろう!」


エリシアが皆に問いただすとアレクは言いながらゲートのかなに吸い込まれっていった。


「ちょっとアレク!なにがあるか分からないんですから」

「まぁーまぁー良いでしょー」

「ちょっとー!」


私も追いかけるように入ると何も見えないただただ無という空間だった。


「なんか、変な感覚です」


 真っ暗な空間。しかし地に足は着いている。みんなの姿と出口だけが見える。ただそれだけの空間。ソフィアがそんな感想を述べる。


「方向感覚とか、空間認識が狂ってるね」


 私のの空間把握能力もぶっ壊れていて、ここが迷宮のどの辺か? というのもさっぱりわからなくなる。


 そして無意識の空間から抜ける。転移先はそれほど広くない世界。正面には城が見えた。ここが地下ではない証明として、空では青では無い空が広がっていた。赤い空だった。


「うっこの空いい思い出がありませんね」


エリシアが頭を抑える。私は雰囲気作りのためあの空にしたがいざ自分もその空の下にいくと落ち着かない感じがした。


 そのまま進むと城の門も無人であり、私たちはまっすぐ奥へと進む。そのまま進んで正面の扉を開けると、謁見の間のような広い空間。その先にある玉座に座っているものがいた。


「やはり魔族……」


 エリシアが気を引き締める。


――魔族。


 人類の天敵。何度倒しても再び出現する宿敵。

魔族とは人間以外の種族で動物が人間の姿をとった獣人や

ファンタジーお馴染みの妖精が人間の姿をとったエルフなど様々だ。

そして人間より一回りから数回り大きく、肌の色は赤、青、緑などカラフルな魔族もたくさんいる。


「よくぞ来た人間どもよ」


 青い肌をした大きな魔族は、その玉座に座ったまま語りかける。


「あなたがこの迷宮の主?」


 エリシアが周りを警戒しつつ問う。


「しかり」

「ならばここで倒すまで」

「倒す? 我を貴様のような人間の小娘がか!くくくっはははは!」


 その魔族は豪快に笑った。


「魔王もいない魔族なのに?」


 アレクが剣を構えた。その言葉に魔族は表情を一変させる。


「ふふふふふふ……」

「何がおかしいのです?」


 エリシアが問いただす。


「とうとう勇者が来たと聞いてうれしくてな。雌伏のときも終わりだ」


 魔族は立ち上がる。そして今まで隠していた魔力を開放した。


「何、魔力…」


 エリシアが驚きで顔を見開いている。


「この魔力……私たちが戦った魔王マルテルより強い。遥かに!」


 マリンが険しい表情で杖を構える。


「そんなことってあるんですか?」


 ソフィアは恐怖で体が震えている。


「魔王の強さの幅が大きいからね。強い魔王の家来が、弱い魔王本人より強いことは普通にあるよ」


 私はアイリスに答えた。


(なんで私の事を出してくれなかったのー!まぁーしょうがないか)


1人だけ違うことで悔しがっていたが気にしたら負けだろう。


「我は。魔導王モラク」


 モラクは名を名乗る。


 100億年の人と魔の争い。私はそのすべてを見てはいたが、さすがにすべての魔族の顔をいちいち覚えてはいない。

ただその名前には当然聞き覚えがあった。

人類の歴史に危機などいくつもあった。どれが最も危なかったかと言われれば諸説はあるだろう。


 だが、「もっとも強い魔王は?」と聞かれれば、誰もがこう答える。魔王ルシフェル。古代文明が滅びた後から数えて第4厄災を引き起こした魔王。

 人類をあっさりと征服し、800年の支配を行った唯一の魔王。魔導王モラクはその副司令官であった。

魔法は魔王よりも使えるという歴代最強の魔王と互角の副官だ。


第四厄災の生き残り。モラクの言葉は皆に衝撃を与えていた。


「嘘だろ!そんなやつが生きているわけがっ!」


 レッグが叫ぶ。魔族は全員が討ち取られるわけではない。

しかし、最高幹部クラスに討ち漏らしがあることはほとんどない。さらに言えば、それを隠し通せるはずがなかった。


 元々魔族は好戦的であまり逃げることをよしとしない。

なので魔王が討ち取られる頃には、最高幹部も大抵討ち死にしている。


 万が一取り逃がした場合は、最優先のお尋ね者として全力で探し出す。最高幹部が生きていたら人類が安心して生活できないのだから。


「嘘ではないさ。証明して見せようか。力でな!」


 更なる魔力の威圧で、皆がジリジリと後退する。モラクは体から魔力を放出し紫のオーラを纏う。


「ここは引くべきだよ」


 私は提案する。追いかけてくるだろうが、後退しながらゲートをくぐってしまえば、あとは転移で逃げれる。


 それが妥当と判断したエリシアの号令の元、私がたちは城から出ようとした。モラクは全力で追ってはこなかった。


 城から出た瞬間、目に入ってきた光景。それは予想を遥かに越えるものであった。


「えっ」


 外には魔族や魔物がいた。おそらくモラクに従うものたち――それが1万体。


「多すぎるだろ……1個の迷宮に隠れている数じゃねーよ」


 アレクが苦情を言っている間に、後ろからモラクが追いついてきてしまった


「話はまだ終わってないと言うのに、せっかちな勇者一行だということよ」

「話?」


 エリシアがモラクを睨みつける。


「約800年もの時を過ごせば、久々に会った人間と話したくなるものだよ」

「で?」

「しいて言えば自慢かな。我が軍のね。魔族は1万体もいないがね」

「その程度の数で人類に勝てると思っているの?いくらなんでも舐めすぎじゃないかしら?」


 エリシアの言葉は虚勢ではない。魔王発生時に生まれる魔族はその数十倍から数百倍。


 その程度の数では、人類にはそれほど脅威には感じないだろう。数だけを見るならば、だが。


「生き残りの魔族もそれほど多くはない。なかなかスカウトするのに苦労していてね。コソコソ生きながらでは特に」


 魔族は俺たちをぐるりと囲む。私達は背中合わせに円陣を組んだ。


「くっ!」


 エリシアの顔に焦りの色が見える。勇者であり、リーダーである彼女は、この窮地を脱する方法を必死に模索しているのだろう。さっきまで迷宮攻略で体力を消耗しているため疲れも溜まっている。


 だが、エリシアの瞳には絶望に飲まれていない。目の前の敵だけを見据えている。


 聖剣を構え、気合を入れた。


「エリシア無理だ!!」


 私の制止も聞かず、エリシアはモラクに向っていった。


 エリシアはそのまま剣を突き出しつつ突進した。


「むうううううううううう」


 モラクが防御結界を張る。

剣と結界が激突すると、ガキィッと激しい音がし、結界が削られていく。


"パリン”


「ちいぃ!」


 モラクは結界がもたないことを悟ると、横に飛び回避した。


「はぁあ!」


 結界が割れ攻撃を仕掛けるチャンスを掴んだエリシアは次の結界が貼られる間に攻撃を仕掛ける。ルーナと戦った時と

同じの翼を生やした。


「なにっ!」

「エリシア?」


モラクはエリシアの変化に驚き一瞬の迷いが生じた。それを見逃さなかったエリシアは高速で空を旋回し上から攻撃を仕掛けた。


『紫電雷切』


体を雷を纏わせ目に止まらぬ速さでモラクに迫ったが簡単に受け止められてしまった。


「ふんっ!」

「うそっ」


 そのままエリシア目掛けても楽が蹴りを放つ。


 吹き飛ばされてきたエリシアが地面に叩きつけられた。


「ガハッ」


 口から血を流すエリシアに、ソフィがヒールをかけた。


「何の魔法か知らんが発想は良かったが我には通用せん。未熟だな」


 モラクは地面に突き刺さっているダーインスレイブを拾う。


「しかしそれもわからんでもない。神剣ダーインスレイブ。我らが魔王様を打ち破りし勇者が使った伝説の武器の一つ。そのような小娘が使っても我の結界を打ち破るか」

「く、返せ!」

「それはできぬ約束だ。貴様らはともかく、これは危険だしな」


 エリシアの治療が終わったところで、私は小さな声で話し出す。


「ここは引くぞ」

「どうやって!? 完全に囲まれているのよ」

「私が道を作るよ」


 エリシアにそう答えると私は魔法を唱える。


『炎柱』


すると炎の道が出来てそこにいた魔族や魔物は焼かれた。


「これってまさか上に魔法を放つんじゃなくて横にとは」

「さすがですね〜。では逃げます」


「ほう……」


 モラクは私を興味深げに見ていた。

高位の魔族たち魔力をみなぎらせ、燃やされないように飛んでいる。


 モラクのほかに10体ほど。こいつらが第四厄災の生き残りの幹部の魔族だと推測される。よく生き残ってた、ずる賢いやつらだ。


 エリシアたちは、私がついてこなかったことに気付きグズグズしている。その間にも炎の道は閉じていく


 私は無言で出口を指差す。さっさと行けと。


 彼女らはようやく決断しゲートに入っていった。


 ただ一人残った私を取り囲む10万ほどの大軍。


「貴様何者だ? 6人の中ではもっとも気配が弱いどころか、全く感じられない。だがあれほどの魔法を使う以上、只者ではあるまい」


 私は余裕綽々でズボンに手を突っ込み、モラクを見ている。その態度も魔族には不満のようだ。


「そしてその態度。先ほどまでも他のものと違って、大して恐れてもいなかったようだが」 


 さっきまでは5人の心配をしていた。今は心配事などない。こんなところで死んでもらっては困るからだ。

 たとえ10万の敵に囲まれようが、私の準備運動とさほど変わらないし


「どうせ殺すつもりなんてなかったでしょ?」

「ほう、気付いていたのか」


 モラクが意外そうな顔をする。


「あんな小娘でも勇者は勇者。口封じで殺してもここが疑われる。もうそろそろ準備は整うがな」

「楽しそうだね」

「ああ。魔族は生まれながらに人間に対する敵意が植え付けられている。闘争心と破壊衝動もな」


 それはこの世界の摂理。世界がそのルールを創った。偶にそれを無視して人間と魔族が結婚することがあるがあれは例外中の例外だりどちらにせよ魔族はそれに従う。


「殺すより生きてその恐怖を伝えてもらったほうがいい。そのほうが面白いからね!」

「わかってるじゃないか!」


これでも私は悪神の王だ、当たり前だろう。そして私は何代もの魔族軍を見てきた。長く苦しめたりすぐ殺して他の人間を怯えさせたりと。その魔王事に方針はかわったりする。もしかしたら人間と仲良くしようとする魔王も出てくるかもしれない。それはそれで面白いので見てみたいものだ。


「そういうわけで私は帰ろうかな?」

「1人ぐらい殺した方がいいから逃がすと思うか!?」

「ふふっ」

「なにがおかしい」

「反対じゃないの?私に殺されないようにしなくちゃでしょ」


その瞬間私は魔力をほんの少しだけ放出した。あたりは私の魔力に耐えきれずヒビが割れていく。


「なんだ、この魔力は。き、貴様何者だ」

「くくくっ時がきたら知ることになるでしょう。今ここであなた達を皆殺しにしても良いのですがそれだとつまらないので私も引くとしましょう。ではまたお会いしましょう」


私は黒い霧をだしその中に溶けていくかのように消えた。


ルーナの魔力を近くで浴びたモラクはと言うと。


「な、なんだあいつはあの絶対的な魔力私は手を出しては行けない存在に手を出したのか?.........だが!面白い 私はあの者を殺しさらに強くなるそして人間どもに我ら魔族の恐怖を叩き込んでやる」


ルーナの魔力を浴びおかしくなったのか一人で笑っていた。他の魔族は困惑していた。


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