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魔法の練習

いつもお読みいただきありがとうございます。

お昼ご飯を食べた後、エミリーはウィンザー家の魔法訓練広場にビクトリアとシシリーに連れられてきていた。いつもならお昼ご飯の後は、自室で錬金術の自習なのだが食事中にエミリーがこぼした一言により姉達と魔法の練習をする事になった。


エミリーが食事中に何を言ったかと言うと、最近エドガーがポーションの作成時に使う水を汲み行く手間から【水魔法】で生み出して使っており、昨日エミリーとエドガーの2人分の水を同時に生み出していた。その魔法の複数発動方法をのやり方を質問したのだった。


エドガーは、「同じ量の魔力を」とか「平行起動」とか感覚や難しい言葉を使って説明をした為、よく理解が出来なかったエミリーが「もう、良く分からない」と不貞腐れたのだった。それを見ていたビクトリアが私達が教えてあげると、魔法の練習に誘ってくれたのだった。


「エミリーは、家の魔法訓練広場を使うのは初めてだったわね?使う前にちょっとした気を付ける事を説明するわね」

ビクトリアがしゃがんでエミリーと同じ目線になって優しく話し始める。


気を付ける事と言っても、本当に簡単な物で、人が魔法詠唱を始めたら話しかけないや、的との間に入らない。そして魔力を必要以上に練らない等の物だった。この魔法訓練広場には、先々代の領主夫人。エミリーからするとひいひいおばあちゃんの職業が結界師で、子供達の魔法練習用にこの広場に魔法の威力を減衰させる結界を張ったのが始まりだ。


中々強力な結界師だったらしく、ひいひい孫の代になってもその効果は失われていない。伝わっている話では、魔法訓練広場の的に当てられた魔法を結界維持用の魔力に変換しているとか。エミリーはビクトリアの説明を「へー」っと聞いていた。


「エミリーは、どの属性魔法を使えるの?」

シシリーがビクトリアの長い説明に飽きたのか、どストレートにステータスを聞いてきた。


「もう、シシリー。家族と言えどそう簡単に他人のステータスを聞いては駄目よ。本人が明かしてくれるまで待つのが礼儀よ」

ビクトリアがシシリーにデコピンをする。地味痛いのか涙をこぼしながら、シシリーがおでこをさする。


「大丈夫ですか? シシリーお姉様? 私が使える属性は、【光魔法】と【火魔法】です」

本当なら【闇魔法】と【土魔法】も使えるのだが、エドガーと相談して2属性だけ公開することにした。あとの2属性魔法は、成人後に取得できたとするべきだと決めたのだった。


理由は、職業が魔法使いや他の魔法職で1~2属性、魔術師で3~4属性、上級職の魔導士で4属性以上を取得している様なので、よく使う2属性だけ公開することにした。


ちなみに、ビクトリアとシシリーの職業は魔術師でビクトリアが4属性持ち、シシリーが3属性持ちだ。エミリーがこっそり【隠密】を使って確認したので間違いは無い。


「あ、私と同じだね。【火魔法】なら私が教えてあげる」

エミリーが【火魔法】を付ける事に、シシリーが嬉しそうにくるくると回る。


「シシリーも使い始めたばかりなのだから、一緒に練習が正しいでしょう?」


「ぶー、まだ発動が出来たばかりのエミリーとは違います!」


「でも、シシリーは魔力操作が上手だからそっちを教えてあげたら?」

不貞腐れ始めた妹を姉の威厳を失わない様にビクトリアが優しくフォローする。


「それじゃ、始めましょう。エミリー発動できる【火魔法】をあの的に向けてつかってみて?」

ビクトリアが5mくらい先の的を指さしながら、魔法を使う様に指示する。


エミリーは「はい」と返事をし【火魔法】の初級魔法である【ファイア】の呪文を唱えてピンポン玉程の火玉を的に当てる。エミリーはどうですか?と思いながら後ろで見ている姉達の方に振り返る。


ビクトリアもシシリーも驚いているのか、何も言わない。

『あっ、いきなり発動は不味かったかな?』


「あ、や、やったぁー、お姉様。魔法が使えました」

かなりわざとらしくなったが、エミリーが驚きを示すと漸く2人が反応する。


「すごいわ、エミリー。とても上手よ」

ビクトリアは、驚きをうまく隠しながら褒めてくれた。


「なんで!いきなりスムーズに発動するの?私だってかなり練習したんだから。それにエミリーどうやって呪文を覚えたのよ!」

驚きを隠せないシシリーがエミリーに詰め寄って来た。


エミリーは、洗礼式前にエドガーが初級魔法書を図書室で見つけ、いままで呪文だけを頑張って覚えた事。洗礼式後にエドガーが【水魔法】を発動出来る様になったので、発動の感覚を教えて貰った事を話した。ちなみにこれは、エドガーと事前打ち合わせ済みの事だった。


ビクトリアは、「良く練習したわね」と褒め、シシリーはまだ納得していない様だったが「頑張ったのね」と姉に追従した。


エミリーは、『危ない、危ない。私も普通じゃないのかもね』と反省するのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


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