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学生時代が一番楽しい  作者: 筆マキ
8/25

肝試し

須川「肝試しするわよ~!」

江田「は?」

須川「だ~か~ら~「肝試し」するわよって言ってんの!」

江田「そこじゃない。なぜ肝試しをするんだ?」

須川「理由は簡単、肝試しをすることで私たちの結束が堅くなるって訳よ」

江田「意味がわからない」

須川(本当は謙二と陽美をくっつけるためなんだけどね)

須川「それではペアを発表しまーす!」

一組目 後嶋&花ペア 

花「おにいちゃん!はな、たのしみ!」

後嶋「そうだねぇ....たのしみだねぇ....」

二組目 江田&野々宮ペア

江田「やっぱりこうなるのか....」

野々宮「き、き、肝試しなんか.....子供の遊びよ......」

江田「お前はその子供の遊びに怖がってるのか?」

野々宮「こ、怖がってなんか......」

三組目 謙二&内田ペア

謙二「内田さん、頑張ろうね!」

内田「う、うん!」

――――――――――――――――――――――――――――

須川「それじゃあ一組目、いってらっしゃーい!」

後嶋「花ー、はぐれないようにな~」

花「わかった~!」

謙二「花ちゃん、お化けとか大丈夫なのかな?」

江田「小さい子の方がそういうのには怖がらないんだろ」

謙二「それもそっかぁ」

須川「フフフ......」

内田「どうしたの?結衣ちゃん?」

須川「実はこの肝試しにはパパの事業の職員が脅かし役として入っているのよ.... この事はアンタにしか言ってないからこれを機にくっついちゃいなさい!」

内田「えぇぇぇ!そ、そんなくっつくとか....エッチなことは....」

須川「くっつくって付き合うって意味よ....」

内田「はっ.....そ、そんなこと知ってますよぉぉ!」

花「おっばけーおっばけー!」

「ヴヴヴヴゥゥ.....」

花「あ!おばけみーっけ!」

後嶋「すげぇクオリティだなー」

「一枚....二枚.....」

後嶋「花、あれ見てみろ」

花「なーに?」

「八枚......九枚......」

「.........」

花「どうしたの?」

「一枚足りない......」

花「おさらがたりないの?はなもいっしょに、さがしてあげる!」

「え?あ、あの....」

花「おさらどこだー?ここかな?あれーみつからないよぉ.....」

「あ、ありました!こ、ここにお皿ありました!」

花「ほんと!みつかってよかったね!じゃあはなはもういくね~ばいばーい!」

「ば、バイバーイ.....」

後嶋「すいません.....あの子、お化けとかを怖がらない子で....」

「ぜ、全然大丈夫ですよ.....とっても優しい子で....」

後嶋「ありがとうございます。ではこれで.. .」

「はぁ.....私もまだまだね......」

花「ごーる!」

須川「おかえりなさい。どうだった?」

花「うん!とってもたのしかった!」

須川「それは良かったわ!じゃあ次は二組目ね... 」

野々宮「ひぃ!」

江田「おい、大丈夫か?」

野々宮「だ、大丈夫よ.....」

須川「それじゃあ、いってらっしゃーい!」

野々宮「お化けなんていない、お化けなんていない、お化けなんていない、お化けなんていない、お化けなんていない!」

江田「はいはい、分かった」

「ヴヴヴヴゥゥ」

野々宮「いやぁぁぁ!」

江田(あ、これ人間だな.....ということは、須川財閥か....)

野々宮「え、江田っち.....」

江田「大丈夫だ、次いくぞ」

野々宮「で、でも....」

ギュッ

野々宮「ふぇ?」

江田「こうやって手を繋いどけば怖くないだろ......」

野々宮「え....う、うん.....」

ギュウ.....

江田「お、おいちょっと握りすぎじゃないか....?」

野々宮「だって....江田っちの手.....何だかとっても落ち着くから....」

江田「お、おう.....」

江田(何こいつ可愛いぃぃぃ!いつもは憎たらしい癖にこういう場面になったらとっても弱気になるじゃん!めっちゃ可愛いぃぃぃ!)

野々宮「江田っち?」

江田「え?あ、悪い....ちょっと考え事を....」

野々宮「それって私の事?」

江田「なっ.....そ、そうだよ....」

野々宮「ふふ.....」

江田「何だよ....」

野々宮「いや、嬉しいなって......」

江田(ヤバイ、超可愛い.....今すぐ抱き締めたい ....)

「一枚....二枚.....三枚....」

野々宮「え、江田っち.....あれ...」

江田「あぁ、有名なやつだな。確か皿が一枚足りないとか」

「一枚足りない....」

江田「ほらな」

野々宮「私たち、どうなるの」

江田「その詠唱を聞いた人間は死ぬって...」

野々宮「し、死んじゃうの」

江田「ま、まあただの怪談だけどな... 」

野々宮「いやぁぁ!私まだ死にたくないぃぃ!だって江田っちと結婚してないもん!江田 早姫になってないもん!子どもまだ出来てないもん!この先いっぱいやりたいことがあるのにぃぃ!今死んじゃうなんていやぁ!」

江田「お、おい....落ち着けって!って子供!?」

「あ、あの....そろそろ行ってもらわないと....」

江田「す、すみません!ほら、行くぞ.... 」

野々宮「うぅ........」

須川「おっかえりーどうだった?」

野々宮「二度と行きたくない.... 」

須川「そ、そんなに怖かった?」

野々宮「怖かったぁぁ.......」

須川「そ、そう.....じゃ、じゃあ最後に三組目!」

謙二「俺達だよね?」

内田「う、うん.....」

須川「じゃあ、いってらっしゃーい!」

謙二「肝試しなんて久しぶりだなー内田さんはこういうの平気なかんじ?」

内田「う、うん....怖いのはそこまで苦手じゃないかな....」

謙二「へぇー、でも、何だか嬉しいな」

内田「ど、どうして?」

謙二「だって、こうしてみんなで旅行に来れて、色んな事ができてるんだし」

内田「そうだね.....私も嬉しいな.....」

謙二「へへっ」

「ヴヴヴヴゥゥ」

謙二「わっ!出た!」

内田「ふふっ.....」

謙二「どうしたの?」

内田「ううん、謙二君の驚いた時の顔が面白いなって....」

謙二「そ、そう?」

内田「うん...キャ!」

謙二「内田さん!?」

ガシッ

内田「け、謙二君.....」

謙二「ぐっ....よいっしょ!うわっ!」

内田「きゃ!」

バタッ

内田「いたた.....謙二君、大丈夫?」

謙二「もが......もが.......」

内田「す、すみません!」

謙二「ぷはぁ.....べ、別に大丈夫だよ....内田さんは?」

内田「私も平気です....」

謙二「それは良かった!」

内田(言うなら今しか....)

内田「謙二君!私、謙二君の事が....」

内田「大好きです!.......」

謙二「その ...」

内田「ふぇぇ......」

バタッ

謙二「え?ちょっと内田さん!?」

――――――――――――――――――――――――――――

須川「お帰りーって陽美!?どうしたの?」

謙二「ちょっと倒れちゃって......」

須川「もー、だらしないわねー」

江田「まあ、そろそろ帰る時間だしいいんじゃねぇの?」

須川「それもそうね、じゃあ宿まで帰りますか!」

――――――――――――――――――――――――――――

「最後の一組が来ない......」




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