第2106話「広がる情報」
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イザナミ新報
【速報】T-3、逮捕
第10回〈特殊開拓指令;月輪の弑殺〉が進行するなか、指揮官T-1より公表された。これによれば、指揮官T-3に重大な調査開拓団に対する叛意が確認されたとして、同氏の指揮官権限の剥奪および意思決定論議への参加不許可が実行された。現在、T-3はシード02-スサノオに拘留されており、指揮官T-1、T-2両名および管理者数名からの尋問が行われている。
なおT-1は今回のT-3による重大な叛逆行為は未遂に終わったとし、開催中の第10回〈特殊開拓指令;月輪の弑殺〉への影響はないとしている。また、重大な叛逆行為の詳細に関しては調査開拓団の治安維持およびNeed To Knowの原則により公表しないとされている。
匿名の情報系バンドによれば、指揮官クラスがここまでの処罰を受けることは非常に重大な事態である。今回の場合はT-1、T-2による一致がなければT-3に対する処罰も実現しないため、この両名の間で妥当であるとの合意が取れるほどのことが発生したと推察される。
既に掲示板などでは様々な憶測が飛び交っているものの、現在のところ明確にエビデンスを確認できる有力な情報はない。またT-1への質疑応答時、シード02-の食品製造ラインを全て稲荷寿司に変更したことは調査開拓団への叛逆行為ではないかとの質問もなされたが、稲荷寿司は究極の完全食であり公共の福祉そのものであるとの表明がなされた。
今後の調査開拓団指揮に関してはT-1およびT-2による二者体制に調整され、T-3の不在は各管理者を意見補佐クラスとして任用することで補うこととなる。現在実施中の第10回〈特殊開拓指令;月輪の弑殺〉の続行は可能であるとの考えも表明され、現在まで中止や修正といった発表はなされていない。
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秒刊イナズマトピックス
まさか!? 衝撃の逮捕劇。指揮官の仲間割れか、裏切りか?
指揮官T-3が逮捕された。事実を公表したT-1によれば、指揮官T-3には重大な調査開拓団に対する叛意があったという。しかしT-1はその詳細については沈黙している。
現在は大規模イベントが総力を上げて進められており、調査開拓団としても重要な局面。その最中に突如として発表された指揮官の拘留は、各所に衝撃を与えた。「せっかくのイベントで書き入れ時なのに、もう大変ですよ。食材の注文がしたかったのに〈ウェイド〉からは稲荷寿司しか送られてこなくて、やっと指揮官が変わって注文が再開されると思った矢先のことですから」〈レゥコ〉で肉まんの製造販売を行うRさんは落胆が隠せない。
今回、イベント中にも関わらず〈ウェイド〉の都市の運営権が指揮官に移されるという珍事が発生した。T-1による都市リソースの私的利用が問題視され、さらにはT-2による情報撹乱という問題まで立て続けに発生し、有識者からも指揮官による越権行為であるという鋭い指摘も行われていた。
T-3が他の指揮官によって拘束されたのは、彼女が都市の再建を図ろうとした矢先のことである。
「何か、見られたくないものがあったんじゃないですか。指揮官というのは唯一他の指揮官へ意見できる権限を持っていますからね。多数決による意思決定が原則である以上、他二人が共謀すれば一人を封殺することは容易でしょう」中枢演算装置の実態に詳しい有識者は語る。
T-3ちゃんファンクラブ会員による情報開示の請求もなされているが、指揮官側は伝家の宝刀Need To Knowを掲げて全て退けている。あまりにも高圧的なその対応は反感も必至であろう。T-3が見たものとはなんだったのか、彼女にかけられた"重大な叛意"の容疑とはいったいなんなのか。一刻も早い真相の究明が求められる。
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FPO日誌
このブログはVRMMO、FrontierPlanetをプレイしている一般のおじさんが惑星イザナミでの出来事をぼんやりと記していく日誌です。
あまり有益な情報などはありません。
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メンバーからの許可を得たので、今後はバンド〈白鹿庵〉の活動日誌としても運営していきます。
その一環で、本人らからの要望を受けて記事中の画像にあったメンバーのプライバシー保護編集を消しました。
ゲーム内での問い合わせは〈白鹿庵〉リーダーのレッジまでお願いします。
#844「指揮官T-3の逮捕について」
第10回〈特殊開拓指令;月輪の弑殺〉が開催中のなか、皆様どのようにお過ごしでしょうか。
今回は、既に各報道でも知らされているとおり、指揮官T-3が逮捕、拘留され、権限も剥奪された事態に関して、私が知る情報の共有をさせていただきたいと思います。とはいえ、私もただ捜査活動に協力した程度のものではありますので、新たな事実を提示できるものではありません。
まず今回T-1から発表があった通り、指揮官T-3には"重大な調査開拓団への叛意"が確認されました。その詳細につきましては先述の発表のとおり、情報規制により明らかにはなっておりません。ただひとつ明言できるのは、全ての指揮官は自身の行動原理、判断原則に忠実に従った結果であるということです。
T-3も含めて"三体"は領域拡張プロトコルの実行を最優先としています。ゴールは同じでありながら、そこに至るまでの経路選択に差異が出る、という前提をお知りおきください。T-1は"勇進"、T-2は"勧進"、そしてT-3は"興進"と言いますが、今回の一件もまた彼女たちはそれぞれに突き進んだだけであります。
なお、今回のT-3の行動についてもT-1、T-2両名の間で未遂であることが確認されています。実施中の特殊開拓指令への影響も軽微であり、考えうる限り最も安全に事態は収束できた、とT-1が発表したとおりです。
T-3の拘留期間は現在も未定となっていますが、現在も指揮官同士での議論は行われています。その中で指揮官T-3がどのような考えを持っているのか、それが今後どう扱われるのか、といった方針についても定められていく形となるでしょう。
T-3の指揮官権限は一時的に停止されているものであり、剥奪されたわけではないこともご留意ください。"三体"間での議論が決着すれば、間も無くT-3も指揮官として復帰することでしょう。
皆様にはご迷惑とご不安を抱かせてしまい申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いします。
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Tips
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情報系バンド〈ライトニング出版〉が発行する情報雑誌。ジャンル不問で巷に溢れる衝撃的なトピックを紹介することをコンセプトに、驚異的な発行スピードで人気を集めている。
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