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聖歌大戦!~君に捧げる鎮魂歌~  作者: naturalsoft
第4章:動乱の予感!

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空の旅はこりごりなのです!

旅立ちの日になりました。


「シオン!気を付けて行ってくるんだぞ!」


「はい!行って来ます!」

「ふっ、僕が一緒に行くんだから大丈夫に決まっているさっ!」

「よし、レインは亜人連合に置いてきて良いぞ?」

「了解です!」

「ちょっ!シオン!?」



わはははっと、和気あいあいとシルフィードの屋敷の中庭で挨拶を済ます家族達。そしてシルフィード邸を塀の外から見つめる民衆達がいた。大勢の観衆の中、シルフィーに【巨大化】するのを見せつける為だ。シルフィーが大きくなれる事は知っている者も多いが、後からきた移住組や商人など知らない者も多いため、シルフィード家の守り神としての立場でシルフィーを見せびらかす様にこのイベントを用意したのだ。


そして、他国の密偵に威圧を掛ける意味もあった。


「これはなんの行事ですか?」


観客混じり、それとなく尋ねる密偵の1人に他の観客が答える。


「ああ、シオン様が他国へ使者として旅立たれるそうだよ」


!?


「他国ですか!一体どこへ?」


密偵が焦るのも無理はない。これはチャンスだからだ。先回りして拐うか、対面して交渉するか、邪魔が入らない所での交渉が可能である。このチャンスを逃す手はないだろう。


「ん?行き先かい?確か、海向こうの亜人の国だと聞いたよ」


なんだと!?海の上とは……いや、伝書鳩を使って帝国から軍艦を動員すれば確実に歌神シオンを帝国へ連れていける!?

密偵は思いがけない千載一遇のチャンス到来に顔がにやけた。


しかし、その喜びはすぐに消えることとなる。


「な、なんだと!!!!!?」


子龍だと思っていたシルフィーが大きく成体に変化したのだ。


「おいおい、驚き過ぎだろう!安心しな、白龍のシルフィー様はシオン様に……いや、シルフィード家に完全に味方だ。時々、ああして大きくなって硬い岩盤の破壊や、開拓の森の木々を薙ぎ倒したりしてシルフィード領地の発展に貢献してくれているんだ!本当にありがたくて、シルフィード家に足を向けて寝られないぜ!」


『バカな!こんな成体の龍が自由に言うこと聞くなんて、万の軍勢以上の戦力ではないか!?』


帝国の密偵は驚愕した。


『これは無理矢理シオン令嬢を連れて行こうとすれば戦争になるな。どうりで独立する訳だ……』


この辺境の領地が歌人1人の為に独立に踏み切る訳がわかった気がした。そして白龍の背にシオン令嬢が乗っているのは見えた。


あれはまさか!?


まさか龍に乗って他国へ行くなどと予想外にも程がある!これでは伝書鳩を飛ばしても意味がない!


唖然として龍に乗った帝国の密偵は兎に角、今わかっている情報をまとめて本国へ送る事にした。上手くすれば帰りに捕まえる(呼び止める)事が出来るかも知れないと思った。しかし─


隣の観衆の声が聞こえてきた。


「なぁ、亜人の国ってけっこう遠いんだろう?」

「ああ、最新のガレオン船でも7日間は掛かるってよ」

「でもシルフィー様が空を飛んでいけば3日間で着くっていってたよなぁ~」

「そうだな。早いよな!」

「でもシオン様の歌が往復の最短で6日間も聴けないのは寂しいな……」

「いや、どれだけ滞在するか知らないけど帰りは【転移】で戻ってくるそうだから一瞬みたいだぞ?」

「マジか!?」


『はっ!?』


「すみません!転移とはなんですか!!!?」

「おおっ?びっくりした。なんだ?知らないのか?シルフィー様はどんなに遠くに居ても一瞬で戻ってこれる転移が使えるんだ。凄いんだぜ!どんな多くの荷物でもまとめて転移出来るんだ。こないだ、クロスベルジュ公爵の領地から大量の生活物資を一瞬で運んで来たぜ!」


もう密偵は考えるのも驚くのもバカバカしくなった。


どう考えてもシオン令嬢拐うのも、取り込むのも不可能に近いからだ。ダンジョンはまだ調べていないが、鉱石や農作物、ハーブや香辛料など、帝国や神国が援助しなくてもやっていけるほど豊富にあるのだ。しかも、シルフィード領から取引した方が実があるだろう。


取り敢えず、わかった事を本国へ送り指示を仰ぐ事にした。ただ、このシルフィード領が余りにも暮らしやすいため、何人かの密偵は任務を忘れて、このままここに永住するものが出てくるのはもう少し先の話しです。




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

一方、シルフィーの背に乗り、空の旅へと旅立ったシオンは─


「へぇ~、風の魔法で風圧を抑えているのか!」

「ひいぃぃぃぃ!!!!意外と怖いよ!?」


シオンは自分でも高所恐怖症だとは知らなかったようだ。いや、多少なら大丈夫だが不安定なシルフィーの背中に飛びながら風になびかれる状態が怖かったのだ。


「も~いやーーーー!!!!!おーろーしーてーーーー!!!!!」


とは言っても、下は海で降りる事は出来ない。

次の休憩出来る無人島までシオンの絶叫は続く!





愚者の声

「あらー?シオンさん大変ねー?」


シオン

「あなた………わかっていたわね?」


愚者の声

「なんのことでしょう?」


シオン

「…………」


愚者の声

「がんばっ!」

(*´ω`*)


シオン

「ゆるさ………うっ、」

ガシッ


れろれろえろ……………


ギャーーーーー!!!!!放してーーーーーー!!!!!

(´д`|||)

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