16.意識
とりあえずの繋ぎです。
この後、ご指摘頂いた部分の改稿作業に移ろうと思っています。
何日か投稿できませんがご容赦を。
気になる点、ご指摘等御座いましたら、お知らせ下さい。
「んんっ、んっ」
「お?起きたか」
朝日が昇り、町に人が溢れ始める。
照る日は肌を刺すようで、バッドステータスにならないのが不思議なくらいだ。
まあ、俺がハーフとはいえ吸血鬼なのがいけないのだろう。何故なら……、
「ふぁぁぁ、うんっ……あぁっ」
欠伸をし、背を伸ばして力を抜く。そんな行動を取ったマロンは、とても気持ちの良い朝を迎えた。……そんな雰囲気だったのだから。
「おはよう、マロン。ぐっすり眠れた?」
「あっ。おはよう、フレイ。後、運んでくれてありがとう。」
昨日、マロンを連れて夜の森を抜けたときなんだかんだでフォレストウルフやハイドオウルに襲われた。
まあ、レベル差が有りすぎて話しにならなかったけど。
それでも礼には答えておこう。
「どういたしまして。そうだ、今日はどうする? 昼は別行動でも構わないけど……」
俺はなるべく一緒に居たい、そんな気持ちで質問してみる。
「そうだなぁ。正直、攻略は滞ってるみたいだし、レベルはだいぶ…………うわぁ」
掲示板とやらを見ながら答え始めたマロンはどうやら自分のステータスを見て、ドン引きしているようだ。
「あり得ない。1回の戦闘でレベルが30後半とか……」
「そんなに不味いの?俺も種族レベルが36になってるんだけど」
「え、あっ、はい。えっと、今の最前線は…………、東の丘陵ですね。東の草原のボスの推奨レベルがソロで18。βでの東の丘陵のボスの推奨レベルがソロで28。今の私とフレイならさらにその次のボスに圧勝できます。てっ、自分のステータスの情報を軽々しく教えたらダメだよ!!」
「いや、今更かよ。マロンが売れるって情報を後で買ってくれれば良いよ、言い値で売るから」
「えっ!?」
「まあ、一緒に戦った仲だし、信頼できる人にはとことん頼りに行く方が、絶対良いし」
「ま、まあ、そこまで言われれば融通するけど……」
ん?ちょっと顔が赤くないか?まあ、そっぽを向いて拗ねてるような感じは逆に可愛いが……。
シュゥゥゥゥ……ボフ!!
「もう!! 聞こえてるから!!」
「ん? あぁ、割りぃ。独り言だ。気にするな。それで、ボス狩りでも行くか? 今度の細胞壊死薬は一味違うぜ」
「えっと、どれくらい違うの?」
「ん? ほい。鑑定してみ。」
そう言って俺が取り出したものは、
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細胞死滅薬☆4SS
過剰すぎる薬効を更に濃縮し、かかった所の細胞を死滅させる物。そんな毒薬を錬金術で合成し、更なる猛毒(追加効果付き)へと至らせた物。もはや薬と呼ばない方が良いだろう。これをかけられた細胞は死滅し、生物はやがて死へと至るだろう。かかった部分の面積によってダメージは変わる。
効果:生命量に500ダメージ+0〜100%(個体差がある)のダメージを与える。また、生命量に1%/mのダメージを永続的に与える(この追加効果は重複する)。
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「ね、ねぇフレイ?」
「なんだ?」
「正直に言って良い?」
「良いぞ」
「ウッワァァ…………」
はぁ、やっぱりその反応か。
夜の間一生懸命作ったのだが、エリスさんもその反応だった。ちょっと悲しい。
「でも、ありがとね。戦闘を早く終わらせるために(高効率のレベリングのために)作ってくれたんでしょ?」
「ま、まあな。早く終わらせる方が良いだろうしな」
それにマロンだけに死闘をさせるのは嫌だしな。速攻で終わらすためだ。
「1つ教えて」
「なんだ?」
「これ、なにで作ったの?」
「えっと、大量の生命草を水の代わりの過剰回復薬と煮て混ぜて、それを更に濃縮し錬金したから……、生命草200本で4本作った」
「それ、明らかに過剰だよね」
「まあな」
それからもうちょっとの間、他愛のない話が続いた。
その後は、夕食を食べると言うことで互いにログアウトをした。
俺は振りだが……。
感想、評価よろしくお願いします。




