闘士への道
「ぐえっ!」
また負けた。これで27連敗。
僕、七風八は錦高等闘士学園に通っている16歳。ここではみんなが「闘士」になれるように訓練や授業を行っている。なのだが…
「また負けか?もう退学ノルマの30連敗まで3敗じゃないか?」
東訓練監督が嘲笑うかのように言う。
悔しい。勝ちたい。僕だって闘士になりたい。
「次は勝ちます。」僕は言った。
「そうか、頑張るんだな。せいぜい退学しないようにな。」監督は必死に笑いを堪えて言った。周りの生徒からもクスクスと笑われている。
悔しい。もっと頑張んなきゃ。
そんなことを考えながら、この戦闘訓練は終わった。
とぼとぼ校内を歩いていたところだった。
「はぁ...もう退学するしかな」
「ちょっとあんた!?いきなり止まんないでよ!」
「あ、ごめんなさ...って小学生?早く帰んなよー!」
「小学生!?私は851歳のエリート闘士よ?」
「は?寝言は寝ていうもんだよ?お嬢ちゃん」
「ぶっ殺すわよ!あんた!」
その後、少し話を聞いていると、本当ということがわかった。どうやら彼女は吸血鬼のハーフらしい。
「ね?わかってくれた?」
「一割ぐらいは。」
「分かってくれたならいいわ...」
彼女は疲れた顔で言った。
「私の名前はリル。よろしくね!」
「僕は七風八です。よろしくお願いします。」
「ところであんた、さっき退学とか言ってなかった?そんなに弱いの?」
「う、うるさい!僕だって頑張ってるんだ!」
「あなた、勝ちたい?」
まさか、ここで僕の人生が変わるなんて思ってなかった、この時の僕は。
「まあ、勝ちたいですけど…」
「じゃあ、特訓ね!手伝ってあげるわ!」
「はぁ…」
それから僕の人生は、少しずつ変わっていく。