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お嬢様とメイドの異世界探求譚  作者: 餡蜜
第一章:異世界転移編
19/20

第17話:VSオーガ戦

やっと投稿できました。

1週間も待たせてしまって申し訳ありません。

オーガ戦です。

 オーガとの距離が5mを切ったところでオーガが棍棒を振り回す。

 横凪に振るわれた棍棒に右手と左手を添え僅かな力で上方向に受け流す。受け流したことによりオーガの体勢が崩れる。

 その隙に身体能力強化魔術を使い自身の最高速度を大幅に上回った居合切りを放つ。

 だが、オーガもそれは読んでいたのかはたまた本能に従ったのかは分からないが棍棒が受け流された勢いを利用し後ろに飛ぶ。お蔭で居合切りはオーガの皮膚を浅く切り裂くだけにとどまった。

 距離を空けたオーガにすぐさまナイフを投げつける。

オーガは棍棒を盾にしてナイフを防ぎきると棍棒を地面に勢いよく叩きつける。


(これは!!)


瞬間、オーガの前方から土でできた(パイル)が次々と飛び出してくる。

サイドステップで(パイル)を躱すが、オーガが突進してくるのが見える。

オーガの左腕が振るわれ顔よりも二回りほど大きい拳が迫る。バック転の要領で身体を反らしオーガの鉄拳を躱すと同時に足のつま先に仕込んでおいたナイフでオーガの腕を突き刺す。


「グォウ!?」


 オーガが苦悶の声を上げる。足の指で靴に仕掛けられたナイフを外すと、身体を捻り回転エネルギーを加えた掌底を人体でいうところの急所の一つ、鳩尾に叩きこむ。さらに、複雑な体重移動を行うことでオーガの体内で衝撃を爆発させる。人体ならまず内臓が傷つき最悪の場合死に至るであろう攻撃だ。


「グヌゥ…」


 しかし、オーガは少しだけ苦悶の声を上げると口角を釣り上げる。

 それは、まるでこの時を待っていたといわんばかりの笑みにも思える。

 次の瞬間、


「グォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」


 オーガの口から咆哮が発せられ大気が振動する。


「くぁ!?」


 両手で耳を塞ぐ。

 そうでもしないと鼓膜が破れてしまいそうな声量だった。

 しかし、耳を塞いだのが間違いだった。両手が塞がってしまい、防御も攻撃もできる状態ではない。

オーガがその隙を逃すはずもなく、振りかぶった棍棒が私の身体を直撃した。

辛うじてインパクトの瞬間、棍棒が振るわれる方向と同じ方向に飛ぶことによって威力を軽減したものの、骨の折れる不快な音が響く。

おそらく、肋骨が折れたのだろう。

苦悶の表情を受け別つも即座に体勢を立て直す。

体勢を立て直しながら自身の身体がどうなっているのか確かめる。

右腕は問題なく動いたが、左腕はインパクトの瞬間痛めたのかうまく握ることができない。また、少し動かしただけで激痛が走る。おそらく筋を痛めたのだろう。

つまり、ここからの戦闘は左腕を使えないということだ。

さっきの戦いでもほぼオーガと互角だったのに左半分が使えないというハンデ。

更に、身体能力強化魔術の強化時間はもう30秒と無い。

1度深呼吸をし、刀を右手で抜く。

極限の集中状態がもたらすスロー世界の中で思考を加速させる。


(まずは棍棒を持っている腕を切り落とす。そして返す刀で左手を切り落とし、最後にオーガの首を刈り取る!)


 軽くシュミレーションをし頭の中で勝利へのイメージを作り出すと、強化された身体で全力を出す。

 瞬きにも満たない僅かな時間でオーガに肉薄するとオーガの右腕に向けて刀を振るう。

 それと同時、オーガも私に向けて棍棒を振るう。


(想定内。このまま棍棒ごと叩き切る!)


 私の刀とオーガの棍棒が交錯する。

 私の刀は木でできた棍棒を容易く切り裂き、そのままの勢いでオーガの右腕を切り落とす。


「グガァァァアアアアアアアアアアア!!!??」


 オーガの絶叫が迸る。

 怒りで我を忘れたらしいオーガは、めちゃくちゃに左腕を振るって私を叩き潰そうとする。

 私は軽く捌くと攻撃後にできた隙を狙い刀を振るおうとした。

突如、視界が暗転した。


(!?な…なに?こ…れ!?身体が…動かない…!)


 焦る頭を落ち着かせ、何故こうなったのか考える。

 そこでふと思いついたことがあった。それは、シリナさんの説明にあった魔力切れによる気絶だ。おそらく今は極限集中によるスーパースローの世界でゆっくりと意識を失っていく途中なのだろう。

 その証拠にさっきから意識がぼんやりとし始め、思考がまとまらなくなる。

 ここで意識を失うと後は怒りに狂ったオーガの拳をまともに貰い、なすすべもなく死ぬだけだろう。


(あぁ、これで…終わりか…)


 ぼんやりとした意識の中そう思った。

 もう駄目だろうと諦めかけた時、一人の少女のことが脳裏を掠める。

 ―――紫音だ。

 私が気絶したら紫音はどうなる?

 結果なんて分かってる。

 私がオーガに殺された後、紫音もオーガの餌食となりその儚い命を散らすことになるだろう。

 そんなのは絶対にダメだ!

 沈みかけた意識を無理やり引っ張り上げる。

 暗闇だけが支配していた世界から急に景色が戻る。

 歯ぐき、目、鼻、耳から出血しているが今は関係ない。

 スーパースローの世界の中、迫りくるオーガの拳をとらえる。


「あ…あぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!!!」


 口から獣の如き咆哮を上げ右手に力を入れると、神速の斬撃をもってオーガの左腕を切り飛ばす。

 オーガの瞳が驚愕に揺れる。

 オーガの首めがけて刀を一閃した瞬間、私の意識は途切れた。

その手にはオーガの肉を断った感触が残っていた。


いかがだったでしょうか?

誤字脱字報告よろしくお願いします。

次回は第一章エピローグです。

次回の更新は5月13日にできたらいいなと思っています。

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