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エアリアオンライン  作者: さきのえ
73/74

73話

セイを何とか逃がしたフレイヤ達、数分の間はセイを追おうとしていた【天殺の騎士団】だったが突然それを止めてたのだ。


「諦めたのか……。」

「なら助かるんだけどね……もう回復薬ないし。」


(諦めた?そんな相手ならとっくにアカウント停止してますわ。運営の判断ギリギリの犯罪行為をやって来た方達が諦める分け……。)


警戒しながらも困惑していたフレイヤ達に周りからポソポソ声が聞こてきた。


「ふ……。」

「「っぷふ。」」

「「「っぷははは!」」」


「うんんん素晴らしい友情ごっこでした、皆さん拍手です!!」


パチパチパチパチパチパチ!!



Ⅻの仮面の男はうんうんと頷くと拍手し、周りの天殺の騎士団も三人を嘲笑い拍手をしだした。


「っく!嵌められましたわ最初からこのつもりだったんですわね!!」

「は?最初からってまさかセイを追った奴が別にいたのか?!」

「ちょっと待てそんならセイは今………。」


三人は出し抜かれた最悪事態に思わず膝をついてしまっていた。


「お三方には用が済みましたのでゴブリンに倒される素晴らしいショーをうんんん期待してますよ。」


「っざけんなよ変態仮面テメェーも道連れしてやる!」

「死に戻るなら変質仮面からな。」

「セイ様の仇はわたくしが必ずしますわ、じゃないとセイ様に顔向けできませんもの。」


Ⅻの仮面男はその言葉を聞いてすぅと仮面を外した。


「誉れあるこの仮面が変?うんんん?素晴らしくぅ………腹立つ方々だぁ!」


外した仮面より現れた素顔は女性ウケするイケメンなのだが傲慢に満ちた表情が台無しにしている。


仮面を外した男は真っ直ぐにツナに向かい疾駆し周りの天殺の騎士団はフレイヤ達を遠巻きに囲い残りがちょうど来ていたゴブリンを倒しだした。


「っちゴブリンに殺らすんじゃないのかよ!」

「来ますわ!構えなさいあれは〖リアプロ〗ですわ。」

「げぇ?!アーサーと同じかよ!」


リアプロとは現実での格闘技をマスターした者達の事で中でもVR環境に適応したプロはスキルなしでもチートともとれる動きをする事からゲーム内では無類の強さを持つ。


「これならどうだ〖ショックインパクト〗!」

「ふん、ぬるいですね。」


ツナがおもいっきり振り下ろしたハンマーから衝撃波が広がり敵を吹き飛ばすはすが男はあろうことか振り下ろしたハンマーの上に立っていた。

「く、〖スローショット〗!」

「遅い!」


レタスの放った〖パラライズショット〗と同じ起動にナイフが【短刀】スキルの触れた物に衝撃を与えるアーツ〖ショックスロー〗が激突し霧散させたばかりかその影からもう一本のナイフが

レタスの肩に突き刺さる。


「レタス!!」

「余所見とはいけまけんね。」



一瞬の隙にツナの懐に入った男は反撃する隙与えず、捻りを加えた掌底(しょうてい)そしてツナの頭を掴み地面にと叩きつけた。

衝撃に次ぐ衝撃は更なる効果を生み出していた。


「ぐ、あ、何だよこ、れは??」

「無理するとログアウトしてしま……。」


ツナの背を踏んづけていた男の側頭部に棍棒が迫っていたがそれを男はいなし素早く離れた。


「あら、当たると思ったのですが防がれてしまいましたわ。」

「おやおや少しは武に心得が有るようですね、ですが護身レベル時間稼ぎ。女性に手を挙げるのは紳士として控えたい所なのですが………。」


フレイヤは棍棒を構え目をそらさずに横たわるツナとレタスに話しかける。


「状態の程はいかがですの。」

「ちょち不味い麻痺毒で動けないごめん。」

「さっき、か感、覚異、常警告、が止まらねぇ。」


レタスに刺さっているナイフにはバジリスクの麻痺毒が付与された物で1分間動けなく3分間はまともき動けない。

そして一番やっかいなのがツナに起こっている感覚異常警告。

男はVR内で起こる感覚異常感知システムを把握しており、どう衝撃を与えれば強制ログアウトするかを熟知し狙ってやるのは不可能に近い離れ業をやってのけた。


(此処は会話を伸ばしてしゃくですけど()()を待つしかないですわね。)

「あなたの動き私の知っている武術とは違う洗練された動きでした浅はかなわたくしにどうか教えて貰えませんこと?」

「うんんん、素晴らしいこの武術の良さが分かるとは、ですが『それは不可能』とだけ言いましょ、か!。」


一瞬の瞬きその間に動きだした姿にフレイヤは棍の真ん中を支点に持ち変え男に突きを放つ。

男はそれを倒れ込むように避けフレイヤはウィンドボムを自信の足元に放ち男を後ずさせる。

そして自らは余波で上方に吹き飛ぶが棍を地面に突き立て棒高跳びの要領で勢いを付け男に向かにて飛び蹴りを放つと、流石の男もこれには驚きガードはしたが後ろに吹き飛ぶと片手を地面付け体制を整える。


「とんだ女性ですね、瞬間判断は高いようだ。さて流石にこれ以上長引くのは都合がわるい私怨は此処まで皆さん殺ってしまいなさい。」


取り囲んでいた天殺の騎士団はやっとかと剣をフレイヤ達に構え動きだした。


が。



「〖ハイドディスペーア(隠れた絶望)〗死をお届けデス、。」


「「「?!」」」


ゴブリン達がやって来た方角の天殺の騎士5人の首に赤いエフェクトが走り光を撒き散らし飛散するとそこには大鎌を振り切った姿のヘルがいた。


「お待たせデス、フレイヤ。」

「ええ、待ちましたわヘル。」


「此処からは死のショーデスよ。」




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