63話
チァルに促されて部屋に入ってセイが
最初に見たのはソファーの陰から此方を覗くお嬢様だった。
「チァル何で?何で?入れちゃうの……。ぼ、冒険者だよ、わ、私には冒険者何て無理だよ……。」
「お嬢様無理ではありません、お嬢様なら必ずやできましょう。それにほらこんなに可愛いらしい冒険者もいるのですよ、きっとお嬢様と友になられる方も見つかります。」
チァルはお嬢様と同じ目線になるように屈みセイに視線を送りつられて見たお嬢様は目見開き驚きともに目をキラキラと輝かした。
「クー……。『シュトル、俺帰ってたらだめかな……。』」
「セイ様……男は時して女性の行動に対し常に微笑みで答えなければならい事が多々あります、御運を……。」
セイはチァルに頼まれたのは狐の姿のままでお嬢様と遊んで欲しいと言う内容だったが、貴族の子供ならきっと控えめに遊ぶだろうとの思いは一目見て間違いだったと悟った。
(雰囲気がさくら、そっくりだ……興味を反らす物もないかぁ~……。)
遊びに全力投球の妹には、勉強・家事等々で遊びは程々で諦めて貰ってたのが今は無理である。
「狐さん、冒険者なの?」
「コン。『そうだよ。』」
「狐さん喋れるんだ!凄い……でも本当に冒険者か解んないから遊んで!」
『どんな理屈だよ!』と叫びそうになるがチァルの力の入った目線にグッと我慢してセイは答えた。
「コン!『ハイ、喜んで。』」
「私、【ルーニ】って言うの!じゃあ最初は………。」
それか敷地内を隅から隅まで遊び場として遊び尽くしセイが解放されたのは、3時間後だった。
*****
「ただいまー!あれ、お兄どうしたの?なんか疲れた顔して、面白い事あったの?」
「疲れた顔を面白い事に繋げるのは良くないぞ、さくら。………そうかうまく制御しそうなのがさくらの周りいたな。」
「?」
テーブルでまったりお茶を飲んでいる、ところにさくらが買い物袋を持って帰ってきたのを見て、ふと、さくらのパーティーメンバーを思い浮かべ納得して頷くとさくらに確認をとる。
「そうだな~さくら、パーティーメンバーのセイバーとちょっと話しがしたいんだけど連絡してくれるか?」
「美空ちゃっ、セイバーに?うん良いよ、じゃあ明日はそのまま一緒に遊べるね!」
セイの頼みを聞き一緒に遊べると笑顔に成るも次の言葉を聞きさくらは絶句した。
「いや、セイバーとだけで話したい事があるのと、場合によったら長引くから一緒には無理だな。」
「美空ちゃんと?一緒に??え……それって?!」
本名言ったらだめだろとセイは注意するも何か有り・無しと呟いているさくらに軽くチョップを頭して我に還らせた。
「突然どうしたんだ、さくら?とりあえずセイバーに確認してくれ、出来るだけ早めが良いだろうからな。」
「うー、分かったよでも……あっ良いのか!!うん!!全力で応援するね!!」
何を全力で応援するのかとセイは疑問に思うも、近くのスーパーで夕方のタイムサービスの時間が目前なのに気付き慌てて出て行ったので結局聞かずじまいだった。
「ふふん、そうだよね“あのシスコン”がいるもんね。面白く成りそう!!」
さくらは上機嫌にまずは良く意見を通るように訂正してくれる、パーティーメンバーの1人ミーア、本名、美亜に連絡するのだった。




