34話
セイはサクラに案内されて冒険者ギルドに到着する。
冒険者ギルドは街の東西南北の大通りの交差点に建てられおり、外観はレンガ造りの建物だ。
「結構大きいな、もっと小さいと思ってたけど、それに入り口に扉ないんだな。」
「凄いよね、冒険者ギルドは24時間やってて扉が合っても出入りが多いから有ると邪魔になるから無くしたらしいよ、それに解体、訓練所もあるって運営の人凝ってるよね。」
サクラは三つある入り口の一つに向かう、入り口は依頼専門、商業専門、冒険者専門で別れているサクラが向かったのが冒険者専門の入り口だ。
セイ達は入り口を入ると真っ正面に受け付けカウンターがありその左側には酒場、右側が酒類を除く飲食店がある。
そして何故か入って右側に人集りが出来ている。
「中は意外に綺麗になってるな、もっとごちゃごちゃしてると思ってたけどな。」
「βテストは薄暗くて汚いなかったみたいだけど、批判が多くて変更したんだよ、なんでそんな風にしてたか意味分かんない。」
(雰囲気造りにだよな、運営にはどうも変わり者いるみたいだな。)
セイはサクラに急かされて酒場近くの受け付けに向かうと受け付けの人は訝しくセイ達をみる。
「………ようこそ冒険者ギルドへ何のご用件ですか?依頼ならここを出て左側の入り口ですよ。」
「依頼じゃなくて私のお兄の冒険者登録に来ました!お兄はとてもとても強いんだよ!。」
「ちょ、サクラなに言ってるだ恥ずかしいから大声だすな!」
「はぁ……登録ですか、それより早く帰ったほうがいいですよ。血の気が多い方に、ってもう遅いか。」
受け付けの人は酒場の方を見てため息をつく、だいぶ飲んだのだろう顔を赤らめた無精ひげの男がセイに近いて来たのだ。
「おうおう、な~に女見てーに髪伸ばしたひょろ男が冒険者?ずいぶんと舐められたもんだなー、俺が冒険者に相応しいか試してやる。」
「断る、なんで酔っ払いに試されないといけないんだ?だいたい酔っ払って絡む時点で大人としてどうなんだ?」
「ガキがぎゃあぎゃあ言って本当は怖いんだろ?っておいおいずいぶん可愛い女がいるじゃないかそいつを一晩貸してくれたら、暴言をチャラにしてやる。」
その言葉にセイは盛大に顔をしかめてからニヤリと笑う。
「へ~オッサン俺の妹に手だすんだ、よし俺は全財産賭けるだからお前も全財産賭けろ勝ったなら妹に好きに言い寄ればいい、まさか転生したてほやほやの俺からの決闘を断らないよな?」
「有ったり前よ、ガキの申し出を断ったら俺のプライドが許さねー!げへへ楽しみしてな女。」
セイの決闘の申し出を即決するのをサクラはわくわくして見て、セイの鋭い目に更に盛り上がりそうな空気ににやける。
同時に受け付けの人は盛大に頭を抱え込んだのとギルドにいたプレイヤーは事の成り行きに驚いていた。
余談だが酒場近くは冒険者以外が行くと高確率で絡まれて、そこから助けに入いり他のクエストに繋がって行くのがプレイヤー達の共通認識であった。