30話
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「ここじゃ、さっ入られよ。」
屋敷の一番奥の一室に案内するとジャンはゆっくり扉を開く。
「ギ、ギー?……『あなたどうしたの?何時もは夜に……。』」
すると中にいた者がジャンに問い掛ける鳴き声が聞こえその姿を見たセイ達は目を見開く。
「クー?『あなたって……ジャンはそういう趣味なのか??』」
「「「「ゴブリンが女装してる?!」」」」
扉を開くと広く居間になっていて他にも部屋がある。
ジャンの意外過ぎる趣味があると思いジャンから一歩低くセイ達。
ジャンは心外だと眉間にシワを寄せ睨む。
「お主達勘違いをするでない!断じてワシに変な趣味などはないわ!!………ワシの妻でとある出来事で呪われてしまったのじゃ…。」
ジャンは詳しくは話せないがと前置きして話す内容をまとめるとこうだ。
『暴れまわる死霊を退治する過程でトラブルが起きた。
その時に強力な呪いを受けゴブリンになり元に戻れない。
呪いはモンスタートランスの効果を利用しなければ呪いが解けても戻れないという。』
「ミネコ、ユンに呪いを解く素材は集めて貰ったが肝心の〖モンスタートランス〗は伝承が途絶えた技術での、転生者に頼る事になり探していたのじゃ。
セイよ改めてお願いする、ワシの妻をどうか元に戻すのを手伝ってくれんか。」
ピコン♪
─────────
〖ジャンの妻を元に戻せ!〗
モンスターテイム取得クエスト、最終依頼。
『ジャンから依頼を受諾しますか?』
──────────
セイにメッセージが流れるが考えるまでも無く即答する。
「クー!『もちろんだ!早く元に戻してやろう!』」
「有り難い、深く感謝する。」
「うんうん、女性がゴブリンなんてなるのは苦痛だもんね、やっぱりお兄に習得して貰って正解だったね!」
「うぅセイさん即答する姿はかわ……カコイイですね。」
「ちょっと重い話しになったわね~でもこれは良い経験かな~。」
「ジャンの奥さんセイが必ず戻して見せます安心してください。」
「………ジャンさん元に戻る時を見せるのは……。」
ちょっと感動的になったがミネコは何か気掛かりが有るようだ。
「……そう、じゃな下手すると神からお告げ、クエストが発生されかねん………流石にワシも少し気が引ける、すまんが準備を手伝ってくれんか?」
ジャン、ミネコが懸念するのはクエストが重なり矛盾が生まれる事
。
例えばクエスト進行状にモンスター討伐と護衛クエストで始まりの場所が重なるとそこでクエスト破棄に扱いになる、理由は目的地が違うのに同時進行は無理な為だ。
サクラ達は部屋を二つに分けるついたての用意を手伝い、セイはジャンが書いた魔法陣の中心に座らされる。
「ギ、ギァ………『セイさんありがとう御座います、なんと御礼したらいいか………』」
「クー、クォン!『御礼は要らないよ、絶対戻るから安心してくれ!!』」
ジャンの妻はセイに深く感謝し頭を下げてからついたての向こう側に行く。
「それでは始めぞい!ミネコ、ワシが合図したら〖セインクリスタル〗を砕くのじゃ!セイはそれと同時に元の姿に戻られよ。」
ついたての向こう側からジャンが指示をだす、向こう側でもセイと同じ魔法陣にジャンの妻が座っている。
「はい!何時でも大丈夫です!」
「では行くぞ!3…2……1今じゃ!!」
セイは合図と共に元姿戻る、それと同時にジャン、ミネコがクリスタルを砕く。
ガシャン…………ポワァァァァン
すると両方の魔法陣から煙りのような青白いモヤモヤがお互いに繋がり合いジャンの妻、セイは光に包まれ人の姿戻っていく。
「………戻った元の姿に……わ、私戻ったわ!」
「おおおお!ミレイよ!……良かった、本当良かった……私はもう二度とミレイと会話出来なのかと……。」
二人はお互いに強く抱きしめ涙を流す。
「暖かい……ゴブリンでは感じなかった温もりを感じられる……」
「私もだミレイ、お前が例えゴブリンだとしても関係ないが、やはり人の温もりは特別なのだな………。」
ついたての向こう側での事を聞き耳を立てていたサクラ達はうっとりしていた。
「良いなー私もジャンさんと同じくらい思ってくれる人見つけたい。」
「良いわね~恋こういうの今度恋愛関係のクエスト受けたいわね~。」
「それは良い、そこから女性になれるクエストが見つかるかも知れないし。」
「ジャンさん……良かったですね。」
「良かったですね奥さん幸せそう。」
「…………。」
(男である俺にはこの空気は居ずらい、しかしサクラに恋人か……出来るのか?)
サクラと恋人なる者の想像ができず少し心配になるセイだった。
この作品は不定期更新だよ(/・∀・)/