23話
「そんな、ミネコさんに朗報です!セイさんが〖モンスタートランス〗を取得されてるのです!」
「ええ!!本当なの君!なら早速【隠居の館】に行きましょう!さー移行!!」
セイの手を握り詰め寄り鼻息荒くする、セイは顔を低くつかせるも頷きと、ミネコは手引き腕を振り上げて行く気まんまんだ。
見た目落ち着いた大人だと思っていたセイは困惑してセイバーに助けを求める。
「はーユン、ミネコさん興奮するのは分かるが、って聞いてないな……すまないセイ、こうなったら二人は止まらない。」
「レクチャーは【隠居の館】に行きながらだね。」
「苦労してるんだな、セイバー」
「セイも苦労するな……」
セイバー率いるパーティーにミネコを加えた5人は街を南門を出る。
道中セイバーとセイに向く嫉妬にウンザリしたのは言うまでもない。
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「始めてのフィールドか……すごいリアルだな。」
「あれ?お兄はキングゴブリンのクエストにいたのに変なの。」
「いや、あん時は余裕なかったからな。」
南門の先は森林フィールドになっている、セイは先の草原フィールドは見ていたが、森から聞こえる木々のざわめき、鳥の鳴き声のリアル差に驚く。
「お兄、はもう戦えるみたいだけど一度戦いかた見せてよ。」
「いいぞ、その後ちゃんとエアリアオンラインについて教えろよ、俺テレビで知った情報以外知らないからな。」
セイはエアリアオンラインについは極力知るのを避けてた知っても出来ない事で落胆するのが分かっていたので調べていなかった
ジーーーー。
「早速〖モンスタートランス〗を…………あんまりジッと見られるとやりずらいんだけどお二人さん。」
ジーーーー!?。
「………セイ無視してくれ」
「りょ、了解。」
セイはやりにくさがあったが心の中で〖モンスタートランス〗と唱えると光包まれ〖フェアリーフォックス〗変わる。
「クー『これがフェリーフォックスだ。』」
「お兄、可愛いね撫でていい?」
「クー『おお、いいぞ。』」
ヒュン!
サクラがゆっくりとセイを撫でようと手を伸ばした瞬間、横を素早く抜けた二人がいた。
「ふおおー!!モフモフのキツネさんー!!」
「キャァァカワイイわ!すごいわ、プニプニの肉球ーー!!」
「クフォ!?『ば、ばかな俺の反射神経より早いだと!?ちょ、や、やめて。』」
二人に抱き絞められ、身体中撫で回されるセイ。
二人の一瞬の隙を付きスルリと逃げ、振り向く。
「「逃げるな!!」」
「クー?!『ヒッ?!』」
二人の瞳は怪しげに輝いていた。
〖興奮したケモナーが現れた。〗