2話
晴明が、補習授業を終わらせて帰ると、さくらが満面の笑みで玄関先に立っていた。
「お兄ちゃん!!やっと届いたよ!準備も万端にしといたから早くやろ!」
「お!いよいよ俺も出来るのか!でもな勝手に俺宛ての荷物開けるなよ……。」
晴明はため息をつくも口元はにやけていた。
「まあまあ、いいじゃん!ほら夕食の時間まで3時間有るしさ!
オンラインのアップデートも午前中で終わってるからちょうどいいよ、私先に入ってるからチュートリアル飛ばして早く来てね。」
「わかった、分かったよ、でも色々教えてくれよ妹様。」
「了解であります、お兄様!」
妹様は、足早に自分の部屋に行くのを見てふと思う。
(何でさくらは、勝手に俺の部屋に入って俺の物弄くるのに俺はさくらの部屋には立ち入り禁止なのだろうか?)
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母親に部屋でVRMMOをやる事を伝えると、良かったねとうっすら涙目に喜んだのを見て晴明は笑い掛けて部屋に入る。
「母さんやっぱり気にしてたんだ、でも勉強も追い付くだろうしようやく普通のクラスに戻れる!
今日は遊び尽くすぞ!」
晴明は、VRでの勉強が出来ない為特別室で一人授業を受けていたがようやく普通クラスに行ける事に喜んだ。
晴明は妹、さくらがセットアップしてくれたダイブキアを被り起動させる。
「リンクスタート!」