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友と雑談

作者: 小波

彼女の新しい車の助手席に誰より先に乗せてもらった。

ええ〜!いいのいいの?

どこに行くかってそんなに時間はないから歩いていけるラーメン屋に降りた。正味3分ほどのドライブ。どこのラーメン屋かで迷っての3分。

うきうき。

こんな大きな車は初めてでバックがもたつくんだそうだ。

車中で彼女のお父さんの話を聞いた。

うちのお父さんは車の運転を任せられない、下手すぎる。えー意外。真面目にしてそう。とにかく下手なのよ。

うちのあの世に行って15年は経つ父は急アクセル急ブレーキって感じだった。思いっきり踏んでシューっと流しまた踏み込む。

何にもできないうちのお父さん。お母さんがあれだめ、これだめって言ったから。

畑もあったのにいつの間にか更地に戻されていた。

そういや、あったかもねぇ!

トマトとかね。

我々は家が近くて同じ小学校だった。家が近いってだけで後はあんまり被らない。部活やら友達やらそのあたりが。小さいうちは遊んだは遊んだけどね。

うちのお父さんがうちのお母さんじゃなかったらどんな人生だったかなぁって思う。

あー。

彼女は今息子を育ててる。

この息子、あまりばあばに懐かないのだそうだ。


母が強くて父は大人しい。

たまに聞く話だ。父が強くて母が保護者になり引きづり回される、より良い様な‥

でも、どっちも憧れない。


もしかしたらお父さんの可能性は。


家族の数だけ立場がある。               

                   


置かれた場所で咲きなさい。置かれた場所でどう生きる?

花ではないので根っこもない。

置き物みたいに行儀のいいお父さんにも見えてきた。


私は産み落とされるという言葉が好きなので落としものと思うのも悪くないかな。ちょっとさみしいような、だけど個人的な星の様な。

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永野彗

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