第97話 祭りの準備
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「ああ、そうだ!
その前に、リース。あとで祭りの準備があるから、手伝ってよ?」
「……祭り?」
「そう。祭り。」
「収穫祈願祭の実行委員なんだ。私」
◇◇◇
アヴァルート王国には大きく分けて八つの祭りがある。いわゆる八期祭
年の始まりを祝う、精霊祭
(地球と同じく冬の時期に歳を越す。)
子孫の繁栄を願う、繁栄祭
(冬が厳しく雪が多い時期に行う)
作物の豊穣(漁業の大漁)を願う、豊穣(大漁)祭
(暖かくなってきた時期に行う)
人々が楽しく生活を願う、舞踏祭
(一番過ごしやすい時期に行う)
祖先の人々を敬う、祖霊祭
(夏の暑い時期に行う)
作物の収穫に感謝する、収穫祭
(涼しくなってきた頃に行う)
人々の健康や強さを競う、武闘祭
(秋の過ごしやすい時期に行う)
来年の生活の繁栄を願う、繁盛祭
(冬になりそうな時期に行う)
「……とあるのは知っているわね。」
「あー、うん」
いやごめん。興味なかった。
「うちのアドルシーク領の場合、収穫前に行う収穫祈願祭と、収穫後に行う収穫祭とがあるのよ。今度の再来週の週末に収穫祈願祭があるからそこで出店をすることになったの。
ただ、私たちは領主の関係者になるから、表立って出店をすると、領民達の商いの邪魔になるから、領民たちを応援すると言う形で出店をすることになったのよ。
そこでリースに、どんなお店がいいか相談したくて…。
後で私の部屋に来て。リース」
「わかったよ、五女姉さん。
…いくつか出店の案を考えておく。」
◇◇◇
お祭りの出店かぁ~。
むかしむかしのそのむかしになるな。
……祭りに行ったのは。
幼馴染とケンカして、……それ以来行ってないな。
確か出店の種類は……。
食べ物系
りんご飴、綿菓子、カステラ、クレープ、かき氷、焼き串、イカ焼き、とおもろこし、焼きそば、お好み焼き、飲み物屋、フランクフルト、フライドポテト、から揚げ、焼き鳥、たこ焼き、餃子、シュウマイ、まんじゅう、スパボー、もろキュー、
雑貨販売系
お面、ミニカー、ピンポン、人形、おもちゃの刀、
賭博ゲーム系
金魚すくい、ひよこ、風船すくい、ピンポンすくい、射的、輪投げ、福引、くじ引き、クレーンゲーム
「あれ?結構あるな。このうち、今現在の能力で準備が出来るものと、時間を掛けたらできるもの、今回は無理なものに分けるか…。」
◇◇◇
コンコン
「失礼しま〜す。」
「はい、ど~ぞ。」
「五女姉さん。来たよ。」
「いらっしゃーい。」
「遅いよ。リース」
「あれ?六女姉さん、七女、八女も居たの?」
「ふふ、リースが手伝ってくれるから、楽しくなるよって言ったら、ピア達も手伝いたいんだって。」
「あっ、そうなんだ。」
「だって、リースのすること、絶対楽しそうだもん。」「ね~」
「リース兄、なにするの?」「リース兄様、私も手伝いたいです。」
「ははは、ちょっと待ってね。
五女姉さん。お店なんだけどさぁ、1つの店の大きさは大体どれぐらいなんだ?」
「そうね。だいたい8ゲージくらいになるわ」
8畳くらいってことか…地球の出店より、ちょい広いくらいかな?
「あっ、ちなみに今回の実行委員はわたしと、子爵令嬢のルコッティ、男爵令嬢のファリアがするからよろしくネー。」
「ふうん。…ん?あれ、カーズ兄は?」
「あいつ(カーディズ)は、前回の豊穣祈願祭で実行委員会をしたから、今回はあたし。って言うか、豊穣祈願祭は、豊穣の女神にお願いをする男祭りだから、ほとんどする事決まっているから、男なら誰でもいいんかい…なのよ?」
今ダジャレ?……言った? …のか? つっこんだほうが、……いい、のか?
「……だから、面倒くさいって、言いながらいつも男どもが担当しているってわけ。」
「ふ、ふーん。」
俺は、ダジャレっぽい話をスルーしてしまった。シア姉さんの耳は赤い…。
「でも、収穫祈願祭は、準祖霊祭みたいなものなの。
だから、ご先祖様に楽しくやってますよっていう喜ぶ事を考えて祭りを開かないといけないの
協力して‼」
「う、うん。わかったよ。」
「じゃあ、まずリースの考えてを教えて!」
「え、いや、最初は姉さんのやりたい事を教えてよ?」
「えー、考えるの面倒だもん。そんなの。」
「ええええっ⁈」
「でも、楽しい祭りにしたいの。」
うーん。投げたのか…
「じゃあ、考えた事適当に言うからさ、メモしてよ。」
「わかった。まかせて、それは得意だから!」
「えーと、今有る出店は、焼き串とパンとかおかずとかと魚を焼いたお店と、とうもろこしを焼いたお店とか、味付けが違う位で大体同じだな。
ところで饅頭屋さんってあるの?」
「まんじゅう屋さん?」
「丸いパンみたいな食べもので、中にはおかずが入っている食べもの」
「無いわね。」
「わかった。」
「麺の出店は?」
「無いわね。」
「なるほど、食べ物系の出店にあるのは焼く系とパン系と言う事か。
後の販売系は、要らない物か、手作りの品を売っている感じかな。」
「うん、そう。」
「賭博ゲーム系はある?」
「とばくげーむ系?」
「え~と、釣りみたいなものや、的に向かって投げたりするもの」
「無いわね…。」
「……今まで、どんな祭りだったんだよ?」
「あはははは?さあ?…食べ歩きとか?」
「五女姉さん。
この祭りの意味は、昨年収穫した食物の在庫処分だよね。」
「え?そうなんだ。」
「多分、うちの倉庫に備蓄してる小麦などを刷新することも含まれていると思う。
領主から商人に備蓄食料を売り、商人は祭りを通じて領民へ振る舞い、次回収穫した小麦で税を納める為の仕組みでもある。」
「…。そうなんだ。」
「ならば出来る事は、小麦などを使った料理だな。
五女姉さんには、今から言う食材を商業ギルドにそれと、タサラの実を冒険者ギルドに依頼して。」
「タサラの実? 」
「うん。これは簡易のお皿になるんだ。タサラの実を包んでいる皮は、深皿と浅皿があり、全部剥くと20枚くらいになる。これを使い捨ての皿にする。」
「うん。それから、スプーンとフォークの加工は鍛治ギルドに頼む。」
「えっ、金属で作るの?洗うの大変だよ?」
「いや、木材で作るけど、型を作ってもらうんだ。サイラの木を薄くスライスして、お湯に浸け柔らかくなったら、熱したスプーンの型で凹凸を作り、余分な物はカットする。これで使い捨てスプーンが出来る。
フォークもほぼ同じ工程で出来る。
だから、木こりにサイラの枝を間伐した物を購入しておいて。
あと、他国に有る箸も作って広めておくか」
「う~、わかった。」
「ところで、米ってのは有るのかな?」
「こめ?ウチにはあまり備蓄はないよ?
この国の中央に僅かに有るらしいけど?」
「なるほど。じゃあ、今回は間に合わないな?
まあいい、大豆からしょうゆは開発出来たから、あとはソースの開発だ。」
「あはは。リースが大豆でミソ、しょうゆを作ったから、領内の農家は大豆作りに奔走してるよ。」
六女姉さんが思い出したかのように笑う。
「ああ、一種専業農家にはしないでね。つまり、大豆ばっかり作るなってこと。」
「わかってるわよ。ふふふ
そのかわり、監督官をつけるんでしょ。」
五女姉さんがほほえんで補足する
「監督官って?」
七女が質問し、八女も不思議な顔をする。
「監督官は、
作物の育成状況を全体的に確認する者の事を監督官って言ってるんだ。監督官を作っておくと、農家単位で作るより、ばらつきが少ないんだ。」
「ふーん。そうなんだぁ」
妹たちは、興味なさそうですね。そうですよね。
「そう言えば、河漁師のガダンが、この前お礼に来てたよ。」
五女姉さんが言っている人物は領主邸を尋ねてきた河川漁猟長ガダンの事だろう。
「お礼?」
「ほら、リースが3年前に、原因不明の不漁を取り過ぎだって言って、休漁期間を夏場に設けたら、魚が戻って来たらしいわよ。」
「ああ、産卵期に大雨が降って、産卵場所が多分流されたから、それで減っていたのも有るんだけどねー。」
「……。」
「どうしたの?」
「ん?ううん、別に…。
(この子は本当に凄い。…ずっと一緒に生活して来たから結構当たり前に思ってたけど、次々に出てくくる知恵の塊りは、話しに聞く高齢エルフの智恵並…。じゃないのかな。)」
とりあえず、5日で商品開発して、5日で開発した料理を手伝いの者達に教えて、4日で開業の準備することになる。
手伝いを教える事は誰か他の使用人に任せることができるから、俺はその間小物を作って物販の出店をいくつか作ることにしよう。
「五女姉さん。今回の捕まっていた子たちに積極的に手伝ってもらう。それと孤児院の子達と…。」
「それはどうして。」
「そうだね。
今まで指示をされないと動けなかった子たちを自分で考えて動けるようにするためかな。あと一緒に作っていくっていうことがどんなに楽しいことか教えてあげないとね。孤児院の子達とね」
「ふふふ、わかった。楽しくなりそうね。」
「楽しみ~。」「早く役割を決めましょ」
◇◇◇
「テトラ。」
「はい…、」
「フィーヴァはどこ行ったんだ?」
「……。」
「ちょっと、作ってもらいたいものか有るんだが。」
「…。」
「テトラ。」
「…。」
「まさか…。」
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