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第85話 王都騒動録

アップですが、不定期の0時頃になります。

本業が立て込み遅くなっております。すみません

時々修正もしています。



今回は王都の騒動後をアップします

昨日の朝の鍛錬の時、ステラ(サーカス一座の舞姫と元孤児院の子供達)達に俺が扱っていたレムジャーのことがバレた。

ステラがみんなに黙っている代わりに、今日の昼前から王都の散策に付き合うことになった。……まあしかし、適当に回ったら満足してくれるだろう。そんなことを考えながら今日の朝の鍛錬が終わった。


「……ちょっと早いが、先に1人で王都をぶらぶらしよう。」


朝市の出店もなかなか種類があっていいものだなぁ。朝市にはちょっと出遅れたけど。売り切れ前の野菜や果物が美味しそうだ。

アヴァルート王国の王都は、内陸部にあるため新鮮な魚は無い。代わりに干物や加工した魚介類の商品はあるみたいだ。


そういえば、いつもこの辺にいる吟遊詩人さん、今日は見かけないな…。

ここは倉庫街の被害にあった場所がすぐ近くだからちょっと見に行ってみるか。本当にボヤで抑えることができたから良かったな。これ以上広がっていたら大変なことになっていた。


「リーフィス君」


「はい、なんでしょう?」

後から声をかけてきた女性に振り向く。


「やはり坊やがリーフィス君だったか。」


「げっ!」

女性は獰猛な目で笑い、俺の肩をガシッと掴まれた。


「ちょいとお茶会しよう。」

スミマセン。肩に指が食い込んで、痛いです。



◇◇◇



「ここに来たって事は、騒動と何かしら関係しているって事かな?」

倉庫街の近くに露店のお茶屋さんがあったから、そこに座る。時代劇で言う峠のお茶屋的な感じだ。ぼーっと逃げる方法を考えていたのだが、ダメだ、思いつかん……。


「いえ、無関係ですよ。ここにきたのは興味本位からです。」


「ふふん。私の洞察力はその辺の爺さんより深いけど」

この女性は、吟遊詩人のエルミンさんだ。つい先日会ったばかり。アドルシーク領での静の森の遺跡の件で、情報を教えてあげた経緯がある。


「ズバリ、この騒動の裏事情、当ててあげようか?」

さっき会ったときと同じく獰猛な笑みが怖い。


「何をですか?」


「今回の騒動の一件、

帝国の公爵子息が狙われただの、聖国聖女が狙われただの、王国の民が反乱を起こしたなどと噂しているけど、事実は違う……。

ウリットバーン帝国がマーノルーナ王国にもうすぐ戦争を仕掛ける為の仕掛けさ、邪魔されないためのな。

マーノルーナ王国に同盟の外国が援軍に行かせない様にする為に、襲撃を起こし、その国の国内も安全ではないぞ……と、だから軍を国内に留めておいた方がいいぞという仕掛けだろう?」


「そんな難しいことを言われても8歳の僕には何のことやら。」



「ふっ、ふふ

リーフィス・セファイティン、辺境伯の父イズンと、第三夫人レフィーナとの間に生まれ、辺境伯の第四男として、生を受けた。

領都では、幼いながらも数々の隠れた功績を残している。しかし、公的には、兄や姉の功績となっている。民からも慕われ、神童と名高い。

先日の静の森の遺跡の件も、出てきた盗賊たちを軽くあしらい、盗賊の根城に居た残党と人質を無事に片付けたそうじゃないか。そして、極力目立ちたくないと自分の手柄を他人に譲りたがる……」


「……お姉さん、一体何者だい。

お姉さんと初めて会ってから、まだ数日しか経ってないはずだし、ここからアドルシークの領都までかなりの距離がある。どこでその情報手に入れたかは知らないけど、ただ者じゃないということは、出会った時からわかっていた。

お姉さんは武の心得もあるし、この短期間で僕を正確に調査している。」


「ふっ、……わかったようだね。

今回の件、このあたしに洗いざらい話してもらおうか。」

ズイっと俺との距離を縮めてくる


……危険だ。地球じゃあるまいし、こんなに早く正確に、どこから情報を仕入れたかはわからない。

しかも通常なら何ヶ月も掛かってやっと手に入るか入らないかの情報を ものの数日で仕入れてくるとは……。

そして立ち振る舞いからいって相当な武の心得がある。敵か味方かわからないうちにこちらのことをこれ以上知られるのは、

……かなりまずい。


「おっ、リース。ここに居たのか?」


「あ、アズン伯父さん。こんなところでどうしたの。」

無精ひげが生えたくたびれたおっさんが声を掛けてきた。……明らかに朝帰りだな。こんな時に何やっとんじゃ⁈


「いや、今から王城で例の魔獣を確認しに行くんだが、その前に、被害のあった場所を事前に見ていこうと思ってな?」


「そうですか?」

一応国の為に働いているんですね。


「おや、吟遊詩人のエルミンちゃんじゃないか。

この前はありがとな‼すごいいい子紹介してくれて。よかったのかこの坊主の話で、」


「「………。」」


あんたか!


「あーいえいえ、あれぐらいどうってことないですよ。また良いお話を教えてくれたら、他に可愛い子紹介しますよ。」


「おっ、そうか?俺は吟遊詩人のエルミンちゃんでもいいんだけどなぁ。」

おい、おっさん。


「いやだよー旦那冗談ばっかり。こんな容姿の女に寄り付く物好きなんかいないさ。」


「……?いやいやあんたは美人だろ。わざと顔を汚しているのはわかってる。

今度その素顔が見れたらいいな。……おっとそろそろいかないと、

じゃあまたな。」


「………情報源がアズン伯父さんだったんですか。」


「アッハッハッハ、バレちゃ~しょうがない。」


「ちなみにアズン伯父さんにどんな対価で僕の事を?」


「酒場で、安い酒とご飯を奢り、その帰りに娼館を紹介してやったのさ。今日もその帰りだろうさ」


「あのオッサン‼

……まぁいいでしょう。僕の事は……その、内緒にしといてくれませんか。」


「そうしてやってもいいが、それには対価が必要だよ?わかってるだろ。」


「じゃあ今回のことを 僕の知ってる限りだけお話ししますから。」

傍観者で集めた情報だけ教えたら良いか。レムジャーの件までは知るまい。


「そうこなくちゃ。」


「ところでお姉さんは、武芸も一流のようなご様子ですが、どこかの密偵ですか?」


「……へぇ。どうしてそう思うんだい。」

また不敵な笑みでこの状況を楽しんでんのか?


「まあ、情報収集が的確かつ早いのと、街から街へ移動するのに1人でも問題なさそうな位の武術の心得を持ってらっしゃるみたいですし。さっきのオッサン、もとい、伯父さんは、本来口の堅い冒険者ですが、あなたに対し特に警戒も何も持ってない。それは人心に溶け込む技量もあると言う証かと思いまして……。」


「ふふふふふ。あたしはただの吟遊詩人。知りたいことを正確に知りたいだけさ。

だってそうだろ、吟遊詩人で歌った内容がもし間違えていたら、信用も無くし、場合によっちゃあ命の危険もある。」


「一理ありますが、他国の間者として疑われることもありますよ?」


「おや、心配してくれるのかい?」


「そうではありませんが、国家の秘事には近づかない方が良いという事です。」


「ふ…ん。……坊や、ほんとに8歳かい?何やら国の文官と話している気分になるよ?」


「っ…、ハハハ。ナニヲイッテイルノデスカ?」


「まあ、いいさ。心配してくれたついでに一つだけ他国の情報を教えてやるよ。」


「えっ?」


「知りたいんだろ?ウリットバーンの事」


「あ、まあそれはそうですが。」

でもまあ、あんまり国の事に関わりたくないから興味はないけど、ちょっかいを出してくる国だからな~


「ウリットバーンは元々小規模国家。」


あれっ?返事を聞く前に語りだした…。


「8年前くらい前までは特に産業もなく、農地は荒れ、民は疲弊していた。王家や貴族に特質する人物もなく、大きな国家に挟まれ実質属国扱いになっていた。

それがある国の貴族を迎え入れたところから、ウリットバーンがガラリと変わり他国を攻めるようになった。まずはその貴族がいた国から攻め入った。そしてその国は既に無い。

ウリットバーンの王家に、あるの国の貴族の娘が輿入れするときに、いくつかの有力な貴族がついて行ったらしい。そのある国はもともと国が2つに分かれていて国王派と貴族派で分裂していた。

ウリットバーンに輿入れするときに、国王の妾の娘にあたる姫を貴族の傀儡とした。


そしてその貴族と姫が、ウリットバーンを乗っ取り、自国を攻めたと言うことだ。


もともとその姫が居た国も昔は穏健派が支配する盤石な国だったが、ある商人の男がその国に召し使えられてからおかしくなったと言う噂がある。


そして、今はその男がウリットバーンを仕切っているとかいないとか?」


「その男の名は?」


「さあ?」


「えっ?」


「もったいぶらないで教えてくださいよ!追加の報酬がいるんですか?」


「いやいや、これは本当に知らないんだよ。調べたけど、名前はおろか知っている者もいなかったんだ。」


「じゃあ、いないんじゃないですか?」


「いや、いるね。知っている奴は殺されたんだよ。」


「……。なぜそこまで」


「案外、目立ちたくないのかもね?誰かさんみたいに」


「っ……。」


「ウリットバーンは、こんなに策を練れるような国じゃない。もともと単純なチカラで物事を決めたがる民族だからな。過去の歴史から証明できる。裏で糸を引いてるやつがいるんじゃないか?」


「……どうしてそこまでの事を教えてくれるんです?」


「? そういえばそうだね? まあ、坊やが国のお偉いさんじゃないから、これぐらいの話をしても影響はないだろう?」


「まあその通りですね。自分に火の粉が掛からない限り、関係ありませんし」


「火の粉が掛かったらどうすんだい?」


「……かかる火の粉は全力を持って潰します。」


「っ……。そうかい。怖いね~」


「おっと、そろそろ時間じゃないのかい?」

エルミンさんは王都が鳴らす鐘の音を聞いて告げる


「えっ、何でそれを?」

知っているんだ?ステラ達との待ち合わせの事を


「ステラリリは、実の妹なのさ」


誤字脱字言い回しのアドバイスお待ちしています。

評価☆☆☆☆☆、ブックマークしていただくと元気になります。

宜しくお願いいたします。


王都編はそろそろ終わります。(たぶん)

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