第59話 タッグチーム
アップですが、不定期のぺースになります。
時々修正もしています。
「ここが遺跡後か?
想像と違ったな。まぁゴーレムの造形からして考えられた物だが、まるでメキシコのピラミッドだな?」
「メキシコ?って何ですか?」
テトラが効きなれない言葉に反応する。
「えっ、ああ、物語の地名だよ。ハハハ。フィーヴァ、コレは新しいのか古いのか?」
「新しいな。ただ、稚拙な技術に基づいている。」
「技術の継承で劣化が起こったのかな?」
「可能性はあるな。」
「テトラは、照明と探知をよろしく」
「はーい。奥に仕掛けがありますよ。」
「早いな?どんな仕掛け?」
「幻影と目の錯覚を利用した物ですね。」
「なるほど。じゃあ、解除をお願い。」
「はーい。でも、リース様。」
「なんだい?」
「リース様がやった方が良いですよ?」
「えっ、なんで?」
「万が一の時、ご自分が出来た方が良いじゃないですか?」
「…そうだね。やってみるか。教えてよテトラ」
「はーい。では、優しくが良いですか?辛い方が良いですか?」
「えっと、優しくで…。」
◇◇◇
「良し、コレで解除出来たな。」
「はい。上手ですよ!」
「なるほどな。」
「うん?何かわかったのか?フィーヴァ。」
「ああ、ここのゴーレムは、ゴーレム生産の核を移植してある。」
「それは。…なぜだ?」
「それはリースならわかるはずだ」
「えっと?」
「この地には、我等には興味のない物が有る。
人間の欲の塊りがな。」
「それはお宝の事かな?ふーむ。」
「途中でこちらのゴーレム装置の使用目的が変わったようだ。」
「最初の頃は宝を守護する施設だったのだろう。だが、宝の存在が忘れ去られて、騎士達を鍛える施設になった様だな。」
「後から来た者達は、宝を見つけられなかった。忘れ去られた。そして歴史的遺産を保護する為の存在となったのだろう。」
「うーむ。ちなみにここのゴーレムの生成の仕組みはわかるのか?」
「ここの付近は魔物が少ないのは知っているな?」
「ああ、それがどうかしたのか?いや、そうか。」
「そうだ、近くを通る魔物を捕らえ、地下の施設で魔物から魔核を奪い、それを元にしてゴーレムを生成している。その為、住みかとしてこの森に住まう魔物は減り、ゴーレムが増え、最近までは機器の仕組みかゴーレムが封印されていたのだろう…。」
「なるほどな。このまま、俺たちが地下調査をしてもいいが、おそらく明日の調査で地下施設をジゼル様が見つける可能性が高い。まあ、お宝発見はトレジャーハンターの生き甲斐だからそのままにしておくとして、何か問題あるか?フィーヴァ」
「リース以外の者たちにとって、守ってるゴーレムが厄介だな。」
「ジゼル様達が一緒に来て、俺が参加しなかった場合の生存率はどれくらいだ?」
「12%が妥当だろう。」
「俺が参加して、俺の能力を披露する確率は?」
「80%以上だな。その時はローガ達が多少傷つく可能性がある。それと、今ブランシュとノワールに任せた場合の勝率は100%だが、相性次第だと多少苦戦する。」
「なるほど。
まぁ良い。ここの門番を倒して、代わりにブランシュとノワールを門番にして、ジゼル様達を待った方が良いか?もしかしてオレ天才?じゃあ、ブランシュとノワールが戻ってきたら、さっさと今の門番を倒しに行こう。それまで休む。」
◇◇◇
「月下の炎」「草原の花」を送って来た白い騎士と黒い騎士が戻って来た。時刻は明け方になる。
「もう、明け方近いな。うーむ。これが門番か、多少造形美があるか?色から言って水と火かな。さっさと終わらせる必要があるが…。
よし!ブランシュ、ノワール、攻撃にフィーヴァのチカラの使用を禁ずる。」
「何、どう言う事だ。」
「ゼライ様の教えさ。」
「ブランシュは青いゴーレム。ノワールは赤いゴーレムと戦え。」
青と赤のゴーレムは、形状で言えば昔のロボットアニメボ〇ムズに近い。
「それでは相性が悪い。悪手では?」
フィーヴァがリースの指示が言外に間違っていると疑問を投げた。
「こんな仕掛けが積んだところで有利に戦っても、なんの糧にもならないのさ。だから、多少不利でも、経験を積む事は大事なんだ。」
「行け!ブランシュ!ノワール!圧倒しろ!」
ブランシュは青いゴーレムに、そしてノワールは赤いゴーレムに向かって行った。
青い色から、水魔法を付与されたゴーレムとわかる。ブランシュが近づくと、身体から、霧を発生させる。そこにブランシュが発光し、ブランシュの遠隔魔法フラッシュレーザー(光魔法を細い糸状にしてパルス攻撃する。)が無効化される。
青いゴーレムは、ブランシュが光魔法を付与されたとはわからなかったと思われる。むしろ、青いゴーレムのいつも通りの戦いだと言える。この場合、ゴーレムに付与された魔法での戦いは水と光では相性が悪い。水は、拡散、屈折、反射、収束と光を妨ぐことが出来る。
対して光は、水に光と速さと熱で対抗する。
どちらか有利かといえば、光だろう。だが、扱い次第では、逆転するチカラが水にはある。
そんな拮抗する戦いを勝ってこそ、本当の危機で活きてくる。
リースは、ゼライの教えの中から学んだ。ゼライに決してリースに対する悪意があったのではないと自分に言い聞かせて…。
ブランシュは接近して、光魔法ライトニング(質量のない光魔法をある一定の空間に固定して仮想個体とし物体を破壊する近接戦闘魔法。)を叩き込もうとする。青いゴーレムは、圧縮水をレーザーの様に放った。ブランシュはギリギリで躱す。青いゴーレムのウォーターカッターは、射程が短いのが弱点だが、対物攻撃では、同じ魔力消費なら、光魔法のレーザーカッター(光魔法を糸状にして継続的に放出し物体を熱反応させて溶解し破壊する)より強い。
青いゴーレムは、水魔法を使い大量のウォーターパレット(水魔法の弾丸化)を放つ。
ブランシュは、光魔法で高速移動して、青いゴーレムに周り込む。
ライトニングを叩き込もうと背後に近くと、青いゴーレムの背中に目があり、背後にウォーターカッターを放つ。
ギリギリで躱すブランシュがフラッシュレーザーを青いゴーレムの頭部に集中させ、視界を奪い、ライトニングを青いゴーレムに叩き込んだ。
結局、ゴーレムの性能ではブランシュが圧倒しているので、ここまで来ても、1分と掛かっていない。
対して、赤いゴーレムとノワールだが、炎対闇との戦いとなる。
赤いゴーレムは、全身を燃やし近く事も困難になっている。結果、炎によって光を放ち闇が消失するので、ノワールは近づけ無い。対して赤いゴーレムは、ノワールに火炎放射をぶっ放す。ノワールもブランシュほどではないが素早く動く。そして多重分身して攻防一体の動きで撹乱する。ノワールは分身して赤いゴーレムの周りを囲む。赤いゴーレムは、身体から衝撃波を一帯に放つ。ノワールの分身が剥がれ、残った一体に火炎放射が飛んでくる。ノワールに浴びせ掛かり焼失する。
赤いゴーレムが偽装ノワールに近づくと、その背後に本体ノワール近づき、闇魔法のダークホール(闇魔法の封印術疑似ブラックホール)に赤いゴーレムの腕が吸い込まれる。赤いゴーレムが、腕を1本犠牲にして離脱する。その時、爆炎を放つ。ノワールは新たなダークホールを開き吸収する。
よろめいた赤いゴーレムにノワールは、ダークエッジ(質量のない闇魔法をある一定の空間に固定して仮想個体とし物体を破壊する近接戦闘魔法。)を突き立てる。赤いゴーレムのお腹に穴が空き、ゴーレムの活動が停止する。
ノワールも、ゴーレム自体の性能の差で勝利したと言って過言ではない。
まず、ゴーレムのスピードが違い赤も青のゴーレムもブランシュとノワールの速さについて来れない。
最初にリースが禁じたフィーヴァのチカラを使い接近戦だと、秒しか持たない。
また、例え、フィーヴァのチカラを使わなくても、戦う相手が逆ならば、こちらも秒で終わっていただろう。
リースの指示で敢えて相性の悪い相手で戦い多少の攻防があったに過ぎない。
「ふぅ、強敵だった。お前たちの事は忘れない。安らかに眠れ。」
「リースは何もしてないだろ?」
「え、いや、ここで言っておくセリフかと」
「なんですか?それ?」
「えっと、昔の物語の一節で出るようなセリフを言ってみたかっただけというか…。
いえ、何でもないです。よし、ブランシュとノワールを赤と青の元居たところに配置して、赤と青はこちらで片づけておこう。」
「ゴーレムの解析は完了した。」
フィーヴァは、自身が知りうる知識の範囲のゴーレムと判断した。
「そうか、それじゃ帰って寝るかな。」
空が白けてきて、遺跡からトラニカまでスカレイのマンタで移動すれば30分と掛からない。リースは、みんなが起きてくるまでに布団に入れば、身代わり君ゴーレム4号と入れ替われば大丈夫と思っている。
「無理だろう。奇跡を祈るしかない。」
フィーヴァは、朝の喧騒で起こされる予想に90%の確率をだした。
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