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第54話 遺跡調査へ

アップですが、遅くなり申し訳ございません。

3日に一回くらいのペースで頑張ります。

時々修正もしています。


領主邸の中庭に今回遠征する隊員達が集まっていた。その中の一人に領主邸の八女クリスティ-ルが話しかける。

「リース兄様、帰って来たら、お菓子作りの続きをお願いしますね!」


「あはは、わかったよ。あと、いくつかレシピ置いてあるから、とりあえずそれを作ってごらん。」


「ホントですか!」「大好きです!リース兄様!」


「ははは。照れるな~。」


「で、どこにレシピは置いてるんですか?」「早く教えてください!」


「いつもの厨房の机の上だよ。」


「わかりました!」「行ってらっしゃい!」


七女ローベルティと八女クリスティ-ルは、最近リースの厨房でお菓子作りにはまっていた。その影響で、四女ララティナと、五女シアーティ、六女ピアリナも料理をリースから習いだした。通常辺境伯のご令嬢ともなれば、料理をすることは皆無に近い。だが、辺境の地でたいした娯楽もなく、買い物を楽しむ程にはお店も少ない領都では、弟のリースが作る食べたことのない料理の方が面白く、創る事に興味を持ったのだった。特に四女ララティナは、まだ王都にない料理を王都邸で姉たちと一緒に作ることが楽しかった。リースに習った料理や、妹たちから贈られるレシピを元に自分なりに料理をして、王都邸に遊びに来る友人に振る舞い、または家族を楽しませていた。


「うん、もう少し経ったらね…。(まさか、レシピの方が大事なのか…?)」



◇◇◇


「静の森へは、トラニカの町が1番近く、そこまでは、馬車で移動する。トラニカの冒険者を雇い、静の森の近くの遺跡にガイドを伴って移動することになる。」


遠征隊の隊長はアズンが遠征の説明をして、隊の責任者のジゼルが出発の合図を入れる


「よいか?では出発するぞ。」


隊長アズン、大隊長ジゼル、隊長見習いリース

二頭引き馬車5台、馬22頭護衛騎士20名、魔術師4名、治癒師2名、調理師2名、護衛冒険者8名、雑用8名


リースは、トラニカの町までジゼル、アズン、ファティマ、ノンカ、セーランの乗る馬車で移動することになった。リース達の乗る馬車は豪奢ではないがシンプルかつ実用的な造りとなっている。同じ物がもう1台、ホロ付きの荷車状態の馬車が2台、護衛騎士・雑用係・冒険者が乗っているのが1台となっていた。


出発をしてからしばらくの後、

「アズン様。質問があります。」


「なんだ、ファティマ?」

ファティマは今回料理番としてノンカと共に同行する。ファティマは若くして元王都騎士団副団長まで上り詰めた逸材だが、遠征先の料理番の時、幼き頃に夢見た自分の店を開くことを思い出し、料理の世界に飛び込んだ経緯がある。


「静の森への危険性はどれくらいですか?事前準備に追われて、基本的な事を知るのを忘れていました。」


「ん〜。凶暴な魔獣はいないと聞いているが、鵜呑みにはしていない。ただまぁ、全体的に数が多いが弱いと聞いている。」


「そうですか。行き帰りで十日前後、滞在も同じくらいと聞いておりますが、本日はどの辺りまで行くのですか?」


「トラニカまでは三日、その間に宿場町がいくつかあるからそこを利用する。ファティマの仕事はトラニカを出発してから静の森へ向かうときからだな。」


「なるほど、分かりました。

それまでは、道中の皆様のお世話をさせて頂きます。」


「ああ、頼む。あと、セーラン。お前は、ジゼル様の護衛兼連絡係だ。雑用は、使用人かこのファティマかノンカの2人を頼れ。」


「はい。それよりも、アズン様、

どうしてリースくんを同行させたんですか?」

セーラン・セファイティン。セファイティン家の分家筋の魔術師で、王都の魔術師団に所属している。リースの家庭教師をしていた関係でリースの能力についてはかなりの理解をしている。


「やれやれ、お前もか?

知っているだろう。リースは、普通の8歳に当てはまらない。

既に成人を迎えた者と相応以上だ。」


「そんな事は知ってますよ!でも、遠征は早いと思います!

能力は凄いですよ!それこそ私が先生だったんですから…。

長丁場の現場は体力的な部分で、まだ早いと思ったんです!」


「(もっと言ってやれ!セーラン姉)ははは。」


「まあまあ、リース様の支援は、私達がしますから、大丈夫です!」

ノンカがアズンとセーランに割って助言する。


「リースは今回の遠征についてどう思うんだ?」


「僕ですか?そうですね。まぁ、行った事の無いところに行く興味はありますが、2週間近くも領都を離れるのは、まだ早いと思っています。

やる事がそれなりにあるので…」


「ほぉ〜、例えば?」


「(しまった!この流れは、やる事を述べないといけない。…のか?)えっと、料理開発ですよ!」


「あれ?リース様、一通り段取り済みだから、2週間くらい置いておくって言ってませんでしたか?」


「(くっ、ノンカめ〜!呼び捨て決定だ!)

あっ、いえ、それは、麺と言う食材を作っているのですが、乾燥に2週間くらい時間を掛けてと言う事で、それまでに麺に合わせる具材の準備があるんです!」


「それから?」


「そ、それからとは?(まさか、何かに感づいたのか?)」


「ほら、リース様、孤児院の事もありますよ!」

ファティマが絶妙なフォローをする。


「(さすがファティマさんや‼)

そうです!孤児院の交流などして親睦を深めないといけないのです!」


「それは、カーズと配下の貴族の子息が一緒に鍛えているだろう?カーズは今回の遠征も断って来たし、最近では、教会もギルドも協力的だし、リースがしばらく行かなくても大丈夫なんじゃないか?」


「(カーズ兄は断ってたんか⁈俺も断ればよかったよ…。)そんな事有りません!みんな僕を心待ちにしています。」


「あれ?リースくんのお姉さんと妹ちゃんと一緒に行った時、リースくんより人気があった様な…」


セーランが元も子もない事を言う

「うっ。(セーラン姉ぇ〜めー

確かに人気の類いはカーズ兄や、姉妹に負ける…羨ましい、コミュニケーション能力高い兄妹や。カーズ兄は竹を割った様なポジティブ脳筋、姉妹は、気さくな美少女の上に料理、お菓子、魔法指導と親衛隊が出来る始末。何かないのか、俺に優れた物は!

………、ダメだ⁉思いつかん!話題を変えよう!)

あっ、そうです。僕は僕の魔獣の世話をしないといけないのです。(棒)」


「リースの魔獣は、召喚獣だろう?世話をする必要があるのか?」


「えっ、(なぜそれを知っているんだ?)…有りますよ。もちろんです!」


「………。先ほどまで馬車の中に居なかった猫と栗鼠、それに外を走っているのは狼、 馬に乗っているのは猿だろう?空には鳥が飛んでいるし、これらを世話しているなら、相当大変だぞ。」

リースの膝の上でいつの間にか寝転ぶ猫(猫に変身した神豹ヴァル)、肩や頭の上に乗っている栗鼠(神栗鼠リオ)。走るのが大好きな狼(神狼ローガ)、馬の上でバランスを取って遊ぶ猿(神猿のテン)。周りの警戒の為、空で待機している鳥(神鳥ファディ)を見てアズンは突っ込みを入れる。


「そうですよ!だから言っているじゃないですか?」


「だが、リース。使用人にも、リースが世話しているところを見たと言う話しは聞いていない。俺も長年冒険者をしているが、これだけ魔力を内包する魔獣は滅多に見ない。いや、むしろこれだけ賢い魔獣はいない。霊獣、聖獣、神獣に近い。どこで拾ってきたんだろうなぁ?オレもテイムしたいなぁ?」


「(まずいまずいまずい、話題を変えよう!)それはそうと、今回の遠征楽しみですね〜。ひゅ〜ひゅるる〜。」

リースは下手な口笛を吹く


何とかごまかしたつもりのリースとその一行は、特に問題もなくそれから三日を掛けてトラニカの町に着いた。


「良し、明日は1日休んで、明後日、静の森に行く。朝の9時の鐘で出発する。遅れるなよ?」

アズンは、リース以下従者たちに指示を出した。


「ジゼル様と、アズン様はどちらに?」

ファティマが隊長たちの動向を確認する。


「ああ、この町の町長とギルドマスターに挨拶だ」


「ではそれまで、私たちは自由に過ごしますね!」

ノンカがはち切れそうな笑顔で言った。


「じゃあ、僕も魔獣たちの世話をするので、その後はゆっくりします。」

リースはアリバイ作りにつぶやいた。


◇◇◇


「リース、この町に着いたばかりだが、今からどうするのだ?」

フィーヴァは、退屈な移動で持て余していた。


「リース様、ちょっと町を見て回りましょうよ?何か面白いものがあるかも知れないですよ?」

テトラは、小さなアバターでリースの頭の上で寝転がる。


「いや、せっかくだけど、その前に二人のチカラで作っておきたいものがあるんだ。


「ん?なんだそれは。」


「やりまーす。面白そう!」


「それと今日の夜に静の森に行く。事前に調べておいた方が良いだろうからね。その後明日の昼は町の見学をするよ。」


「わかった」「わかったわ」



◇◇◇



「ファティマさん、夕食までは時間がありますから、町へ行って食材を見に行きませんか?」


「ノンカ。あんたは出店を見に行きたいんでしょ?ホントは。」


「ありゃ、バレちゃいましたか。中途半端な時間にお昼だったから小腹がすいたんですよね。夕食まで持ちそうにないですし、でもでも食材を見ておかなくちゃというのは本当ですよ。」


「まあ、いいわ。その通りだからね。行きましょ。」


「ところでリース様はどうしますか?」


「確か、なにかすることがあると言われてたから大丈夫でしょ?魔獣の世話ってたぶんローガとかテンの事でしょ。」


「あっ、食いしん坊だから、リース様にお任せましょう‼」


「ふふふ、小遣いが無くなっちゃうもんね。じゃあ、市場に向けて行きましょう。」



◇◇◇


トラニカの町の面積はアヴァルート王国でも5本の指に入る広さを持つ。人口は多く8万ほどいるが、広大な農地での農耕と、近隣の森や湖での狩猟がメインとなっている。

静の森は魔獣が少ないことで知られていたが、人を寄せ付けない何かがあった。

今回、狩人の狩猟で獲物を追いかけた結果、遺跡が偶然に発見されたのだった。遺跡が見つかって以来、うごめくものが人知れずぽつりぽつりと出てきていたが、トラニカの町では、まだ誰も知らない。


誤字脱字言い回しのアドバイスお待ちしています。

評価☆☆☆☆☆、ブックマークしていただくと元気になります。

宜しくお願いいたします!

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