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第28話 神託

マーブルティア聖国(勇者召喚陣の有る国)から、早馬の使者がきた。マーブル聖教の巡回司教であった。司教は、箱を大事に抱え、各国の王家にある密書を携えてきた。


現大聖女が、まもなく崩御する。崩御後速やかに葬儀の義にあたり、指定した年齢の少女を葬儀の義の立会人になることを申し入れた。崩御に間に合えば、託宣を授けるという。


通常、聖女・法王・王家、公家等の葬儀には、王位継承が低い成人男子が葬儀に立ち会うことがある。

関係各国は、いかなる託宣か、見極めるため、その国の代表または、それに準ずる少女を送り込み、現大聖女からは密かに託宣を授ける。

数年前からの噂の人物の情報かもしれないと…。

ただし、その託宣は非公開を持って真実とし、口外がもれた時点でその者にとって無効となる。その託宣は、


「神力を 持った超越者、四従子を 従え、顕現す。

託宣を 授けし乙女、齢十五の純潔を持って邂逅すれば、その者の半身となり、世界を巡り、寄り添いあう。大聖女崩御4回目の日、神殿にて邂逅の議に立ち会うこと。

この託宣、齢十五の邂逅するまで、口外は秘としうる者のみ成就する。」


各国に帰った少女は、上位王族・貴族の審問・詰問を越え、この託宣を出会いの時まで秘匿し続けた少女は、わずか数名であった。

世界各国は、立ち会った本人から、または、各国経由のうわさで知った時、託宣の真実を超越者=勇者であるとそれぞれが確信した。今代の顕現する勇者の伴侶となる可能性があることに…。

貴族の代理で行った者、直接本人から聞いてしまった国は、もう勇者と結ばれないことも同時に知ってしまった。つまり、送り込んだ国は、その代表者をいかに信じることが出来るか、少女たちには、大聖女の託宣を守れるかを試す、大聖女からの試練であった。


マーブルティア聖国のマーブル聖教の聖地マブルガニアの大聖堂の中に、いつしか刻まれた石碑がある。

        穢れた勇者があらわるとき、使徒舞い降りる


千年は誇るマーブル聖教のいつからか記された、限られたものだけに伝えられる20の神託にこの碑があった。


一般的な存在として、超越者は、勇者であると知られていた。

しかし崩御する聖女は、超越者は使徒様であると思っていた。なぜならば、この神託が超越者(勇者ではなく使徒)と意識の中で伝わったからだ。神託は、明確に言葉で語られるわけではなく、魂に刻まれるようにイメージで来る。人の言葉に表すときに、的確な表現が無く、伝える者の知識・意識により内容が変わり、また、受け手の知識・良識により内容が変わる。だからこそ、そのことを信者の誰にも語らなった。つまり、使徒が現れるという事は、穢れた勇者が現れるという事。


勇者は、常人には計り知れないチカラを有し、魔獣や魔物、穢れを払う存在。


その勇者が穢れている…。


ありえない事態に、想像もつかない悲劇が起こる可能性に気付いていたが、聖女が正確に語ると信者がどのような動きを 見せるか想像もできない、下手をすれば、穢れた勇者の存在以上な悲劇を起こす可能性もあるため、この可能性を口外しないと決めた。

しかしながら、使徒が現れるという事は、穢れた勇者を導く存在も居るという事も理解をしていた。神託がおり、その内容が、使徒の伴侶となるものが、この中にいるという事。もちろん勇者の伴侶になるかもしれない。しかし、それを踏まえても、次期聖女候補の孫娘がその中にいるという事で、直接、もしくは間接的に、この世界を託す想いを使徒様に伝えられると感じていた。


「私のかわいい、アクアリス。こっちにおいで…。」


「はい。御婆様。」


「いいかい、先ほどのお話は、16歳になるまで、誰にも話してはなりません。誰にもです。約束できますか?」


「あの、お母様にもですか?」


「そうです。誰にもです。聞かれたら、16歳まで話してはならない神託です。と伝えなさい。」


「はい!わかりました‼」


「それから、その神託のお方に会えたら、こう伝えて欲しいの...『あなたが、この世界を救って。』と。」


「…。」


「どうしたの?」


「その様な高貴な願いを伝える方とは、どのような方なのですか?」


「会えばわかるわ。あなたが恋をする方だから…。」


「…恋ですか?私には、よくわかりません。」


「年頃の女の子になったら、わかるものなのよ。大丈夫!」


「あなたは、私や、あなたのお母さん、ナターリアの事好きでしょう?」


「はい!大好きです‼」


「ふふふ。ありがとう!その方に会うと、だんだん私たちよりもその方と一緒にいたいって、想う様になるのよ?  …大~好きって⁈」


「そんなっ⁉ありえません‼御婆様お母様よりもそばにいたいだなんて‼」


「ふふ、年頃になればわかるわ。おばあちゃんもお母さんも、あなたぐらいの時はそう思っていたから。」


「……そうなのですか?」


「そうよ!  おじいちゃんはそう思わせてくれる人だったし?あなたのお父さんも、お母さんにとって、そう思わせてくれる人だったはずよ。後で聞いてごらんなさい!お顔を真っ赤にして、話してくれると思うから…。しぶしぶね‼ふふ。」


「はい!後で聞いてみます‼」


「じゃあ、お行きなさい。おばあちゃんはちょっと疲れちゃったから、少し休むわね。」


「はい!おやすみなさい。御婆様!」


「はい。おやすみ…。」



「ふふふ、ほんといい子ね。あの子が無事に使徒様に出会えることを神様にお願いをさせて頂きましょう…。」



後日、神殿の奥にある水晶に最後の術を込め、その半月後、大聖女は永劫の眠りについた。


超常の者(神)⇒大聖女(人):神託  大聖女(人)⇒一般を含む人(人):託宣としています。


今のところ毎日0時頃更新中です。

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