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(1)
気付けば、高台の上にいた。前方に長閑そうな村が見える。
「よし!まずはあの村に行って情報収集だ。まずはそこから」
自分の耳に聞こえるようになるべくでかい声で言った。
そうすることで自らに沸き起こる不安と恐怖を払拭したかったから。
(2)
神様の言葉を信じるならば、もし禁句ワードを発言してしまったのなら、俺は現実世界に強制送還されるのだろう。
それは正直 嫌だったしテストするのも嫌だった。
俺は現実世界に未練はない。だから現実世界に帰りたくなんてない。
心の中で声を大にして言った。