死神
ども、初雪です。
今回は珍しく二日連続投稿と言うことで・・・
なんででしょうね、4000字だと一週間は掛かるのに、2000字だと一日で書きあがるこの不思議仕様。
まあ読者さんたちはそんなのどうでもいいわいって感じでしょうけど。
ではでは、今回も最後まで楽しんでいただければ幸いでゴンす。
「今後のこと?」
フォークにステーキの切れ端を指したまま、ギステルスはそう言った
「そう、今後のこと。」
これ結構大切だと思うんだよね。
第一にさ―
「たとえば。俺のことご主人様とかって呼んでるけどなんで?」
一見今後のこととなんの関係もなさそうじゃん?
でもさ結構関係あんだよね。
俺の最終的な目標は生きてみんなのところに帰る
ことだ。
それを邪魔しようってんなら・・・・・・相手がだれであろうと容赦はしない。
幸いなことにそれをやれるだけの力を俺は手に入れたしね。
「え?それは私がご主人様の『眷属』になったからに決まってるじゃない。」
「あれ?俺は許可してないけど・・・・・・」
確かにこの世界では、倒した魔物が強いと自動的に眷属にするかしないかの選択肢を与えられる。
そのことは例に違わず、龍神の知識で知っている。
が、俺は許可していない。
「どういうことだ?」
そう、俺がつぶやくのを待っていたかのように、世界が止まった。
比喩じゃあないよ、これは。
ガチで止まった。時間が。
「会話中悪いね、新しい龍神君?」
「うえ?誰?」
気の抜けた声を思わず出してしまった。初対面の人に。
でも仕方ないと思う。
だって突然目の前に現れて、滅茶苦茶禍々しいオーラ放ってたらびっくりするだろ?誰でも。
え?そんな経験することはまずないって?
まあそうなんだけども。
「いや、ホントすまなかったね。会話中の上に食事中だったとは。出直してこようかねぇ。」
そういって後頭部を照れくさそうに書く壮年の男性がいた。
そしてその人を俺は知っている。
「貴方は・・・」
「おう、たぶん君の思ってる通りだと思うよ。そう、私が死を操り運命を紡ぐ神、≪死神≫だ、よろしく、龍神君。」
そういって気品を感じさせる動作で死神はお辞儀をした。
「ふむ、最高神の奴から聞いたよりも神格が上がっているような・・・・・・ああ、そうか、君はもう龍神の神格を完全に自分のモノにしたのか。通りできみの体からとんでもない質と量の神気がほとばしってるわけだ。」
ふんふんと片手で顎をさすりながら納得した様子の死神は、少し聞き捨てならないことを言った。
「あの、神気ってなんですか?」
そう、神気と言うものがなんなのかが全く分からないのだ。
”神”という文字が使われているから少なくとも俺に無関係ではないはずだ。
「ん?神気を知らないだって・・・?あ~しまった、そういえばそうだったか。」
またしても勝手に納得し、顎をさする死神。
「いやね、君の前任の龍神は勉強が大嫌いでねぇ~。普通そういう神様としての基礎は子供のころに仕込まれるんだけど、アイツは勉強嫌いだって言って、いっつも庭を駆け回ってんだよ。まあ、そんなわけで君にはそこんとこの知識がちと足りないかもしんないね。」
ちょっと待て、なんだその聞き捨てならない情報は?!
「え~、何やってたんだよ初代。」
「でもしょうがないと思うよ?その勉強が終わるのに少なくとも1000年はかかったし。教官も厳しかったからね、そりゃ勉強嫌いにもなるさ。」
1000とかいう数字が出てくるあたりが神様らしいな。
つーか死神に厳しいって言わせるとかどんだけスパルタだよ。
いや、別に死神の強さ知ってるわけじゃないけど・・・強そうじゃん?
「そういや俺、話の腰折っちゃってましたね。すいません。」
「ああ、それは良いんだけど・・・・・・気になんないの?」
「神気のことですかね。それだったらさほど気になりませんね。と言うか気にする暇がありません。」
つか神様が1000年くらいかけてやるようなこと気にならない。むしろ怖い。
「確かに。きちんと考えてみればそうだよね。」
死神に同意が得られるくらいだ、相当なもんなんだろ。その勉強ってのは。
「でしょう?それで、今日は何の用で?」
「ああ、そこにいる冥王のことなんだけどね。」
「ギステルスのことで、ですか?」
冥王と言うくらいなのだからきっと死神の部下か何かなのだろう、俺はそう考えた。
「何、そんな難しいことを頼もうとしているわけじゃあ無い。ただちょっと、こいつの話を聞いてやってほしいんだよ。」
「話・・・ですか。」
「ああ、自分で言うのもなんなんだが、こいつにはちと迷惑をかけ過ぎた。君も薄々わかってるとは思うが、こいつは私の元部下でこんなだけど結構優秀でね、少しこいつの優秀さに甘え過ぎたからね。
結果としてこいつには重すぎるものを背負わせてしまった。だから他力本願だが君に頼みたいことっていうのはさ、こいつの、ギステルスの”重荷”を少しでも軽くしてやってほしい。」
そして死神は静かに頭を下げ、「頼む」と付け加えた。
・・・重荷ねえ。
その重荷とやらがなんなのか。それはさっぱりわからない。
でも、死神と言う世界でも一、二を争うほどに重要な神が頭を下げるほどだ。それはよっぽどのことなんだろう。
それでも―
「断ります。」
「なっ!」
俺の言葉に、死神は信じられないという表情を浮かべて見せた。
しかし、俺は焦らない。
「勘違いしないで下いね、つっても勘違いさせるような言い回しをしたのは俺なんですが・・・別に俺は貴方の頼みを断るとは言ってません。重荷を軽くするのを断ると言ったんです。」
そう言って、俺は不敵に笑った。
どうでしたか?
今回はそこはかとなくシリアスな雰囲気を漂わせてみたんですが・・・
作者自身は「まあそこそイケたんじゃね?」って思ってます、ハイ。
あ、死神さんの名前がないのはワザとです、理由は、ねえ?
まあそれは置いといて。
これは他の作品作ってる時から感じてたことなんですが・・・
作者のネーミングセンス皆無!
なのですよ、結構真面目に。
そんなわけですのでもし、「こんなの出してみてよ!」とか「ベ、別にアンタの為に考えたんじゃないんだからね!」なんてのがありましたら何でも構いません。
キャラ名、技名、モンスター名、アイテム名etc
これだけは絶対!て言う能力などと共にコメントしてください。
かなり深刻なネーミングセンスの悪さなので、コメントされれば99、9%くらいの確率で遣わさせていただくと思います。
でわ。
今回の茶番はお休みします。
次回~家族~
来週もまた見てくれよな! by龍人