彼女の豹変への対策。4ページ
振り返って、俺の状況。今俺は、左腕が折れている。そして、橘さんから、『はい、アーン』な状況で、えっとつまり何が言いたいかと言うと……
「木陰。お前、屋上で一体何をしてるんだ?」
健が、睨んで来ています。
屋上に居た俺と、白羽と橘さんが、一斉に健を見る。
健は、そんな事に構いもせず、俺の目の前にやって来た。
橘さんの手にあった箸が、ゆっくりと落下する。シートの上に、ご飯粒がつくのは汚らしいが、気に掛ける人はいない。
健はそのまま、どかっとシートに座り込んだ。
「木陰。どうしてお前が白羽さんと橘さんと、仲良く屋上でお弁当を食べているんだ?」
そして、健が突然やって来た事に驚いて固まっている白羽達をチラリと見てから、俺に耳打ちで質問して来た。
周りの事を気にしないで、完全に自分ペースの健。
「深い理由だ」
健がいきなりやって来た事に少々戸惑いながら、俺は短く答えた。
「その深い理由を知りたい。どんな手を使った?」
小声で耳打ちしてくる健。どんな手を使ったって、俺は何もしてないぞ。何かしたとしたら、それは左腕を折った事だ。
だが、今まで恋人どころか女の子の知り合いすらいなかった男子が、簡単に引き下がるとは思えない。青空に浮かぶ雲を眺めながら、俺はどうしたらいいか考えていた。
「えーっと、朝道君の、知り合い?」
その時、固まっていた白羽が、俺に質問して来た。白羽は健がいる事に戸惑っている様で、口調は何故か遠慮している様に聞こえる。
「あぁ。犬飼 健。てかさっき教室で俺と居ただろ」
健の質問を完全に無視して、俺は白羽の質問に答えた。健は睨んで来たが、それもスルーする。
「えっと、犬飼君?屋上は立ち入り禁止だよ?」
「………………」
白羽は本当に困惑していた様だ。何この質問。
「…………」
さっきまで自分ペースでこの場に居た健も、これには驚いている様だ。固まっている。でも、困惑している人は、さっきから、ずっと俺達の横に居る。
「え……えっと……」
この後どうなるかは大体予想がつく。
「えっと、今、えっと、あれ?あれ?」
彼女はさっきから、『戸惑い』か『驚き』で、発狂寸前の人みたいになっている。
「あ……ああっ……」
そして、
「ああああああああああああ!」
近所迷惑になりそうな大きな声を、学校の屋上で上げました。




