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The Left Arm Wars  作者: 過酸化水素水
【2章 森林の巨獣】
21/121

18: 属性

2010/8/15 教会と街門の方角を修正(街門:西)

 

 店を出て日の位置を見ると、夕刻少し前という具合だったので今日の所は解散する事になった。

 グラストスは、自分が魔法剣用の剣を購入する方向で考え始めたという旨を、これまでの経緯と共に親父さんに伝えておいてくれ、とサルバに伝言を頼み、二人は別れた。

 明日はまずギルドに登録に行かなくてはな、と考えながらグラストスは屋敷に向かった。



***


 

 前庭に着くと、どこからか掛け声が聞えてきた。

 恐らく、アーラが裏手で剣の鍛錬にでも(はげ)んでいるのだろうと悟ると、戻った事を告げる為に裏手に回る。

 暫く『ジェニファー』を借してくれるように頼まないといけない、と言うこともあった。


 裏手では、やはりアーラが一心不乱に剣を振っていた。

 今は傍にヴェラはおらず、一人で鍛錬を行っているようだ。

 相変わらず、型も何もないが気持ちだけは伝わってくる。そんな素振りだった。

 アーラは既に簡素な部屋着に着替えており、淡白な服装である。

 しかし、それでもなお綺麗な金髪がアーラの捨て置けない存在感を主張している。


 そして、これは躍動美(やくどうび)とも言えばよいのか。

 決して優雅な剣(さば)きではなかったが、アーラには見ているものに清々(すがすが)しさを感じさせる何かがあった。

 少なくとも、グラストスはそう感じていた。


(邪魔をしないほうが良いか……)

 グラストスは気配を殺しながら屋敷の中に戻ろうとしたが、アーラの視線が自分を(とら)えたのに気づき、苦笑いを浮かべながら近づいていった。

「悪い、邪魔をした」

「…………」

 グラストスは鍛錬の邪魔をしたことを()びた。

 ただ、アーラはそれに対し、沈黙でもって答える。

 グラストスに向き直る事もなければ、剣の素振りを止めようともしない。

 そして、瞳の色はどこまでも冷たかった。

 邪魔した事に腹を立てているのかとグラストスは思ったが、どうやら違う事に気づく。

 ()ねるように僅かに突き出た唇がその証明だ。

 昼間、アーラの身をヴェラに売ったことを、根にもっているのに違いなかった。

 グラストスは内心慌てながら、アーラを(なだ)めようと声をかける。

「ア、アーラ嬢。さっきのアレはだな……」

「…………」

「あの場合は、仕方な――――」

「私があの後どんな目にあったと思っている…………」

 グラストスの言葉を(さえぎ)りながら、アーラが怒りを秘めて呟いた。

 素振りを止めて、グラストスの方を向く。

 その『どんな目』を思い出したかのように、アーラはブルッと身を震わせると、一層冷たい目をグラストスに向けた。


 結局アーラは、必死に機嫌を取り成そうとしていたグラストスの言葉には、就寝まで耳を貸す事は無かった。

 どうやらあの後ヴェラに何かされたようだ。お説教だろうか?

 ピシャリと閉じられたアーラの部屋の扉の前で、グラストスは一人立ち尽くし、一体何が行われたのか想像せずにはいられなかった。


 気になってヴェラに尋ねても、

「大した事ではありません」

 としか返ってこず、嫌がおうにもグラストスの恐怖は(あお)られたのだった。



 翌朝、どうやってアーラの機嫌を直そうか一晩中考えていた為、若干寝不足気味のグラストスが階下に降りると、


「おお、起きたかグラストス。今日は何処(どこ)に行くのだ? 案内するぞ」


 と、昨日の様子など欠片(かけら)も感じさせないアーラが、機嫌よく話しかけてきた。

「あ、ああ……ありがとう……」

 反射的に答えたグラストスの礼を聞き、「出かける時は声をかけよ」とアーラは告げると、『ポール』を(たずさ)えて外に出て行った。

 裏庭に向かったのだろう。

 その後姿を見ながら、あまりの態度の変化に意味が分からず目を白黒させていたグラストスだった。

 そして、通りがかったヴェラに理由を聞いて――――その場に倒れこんだ。


「ああ、昨夜との態度の違いですか? お嬢様は一晩寝れば、前日抱いていた不平・不満等は全て忘れます」

 一体、どちらが記憶喪失者と言えるのだろうか…………。



***



 グラストスはアーラと肩を並べて大通りを歩いていた。

 相変わらずアーラが領民に話しかけられ足は何度も止められたが、他は特に何事もなく平和そのものだった。

 昨日、一昨日と観察した限り、この街の人口の過半数は農民らしい。

 (くわ)を持って街中を闊歩している人間をよく見かけることが出来る。

 他は、商人と自由騎士で構成されているようだ。


 街の治安を護る自警団の人間も時折見かけるものの、あまり取り締まりには力を入れていないらしく、のんびり領民と会話しているのを何度か見かけた。

 ここの侯爵の影響か。記憶がない為他の街と比較できないグラストスにも、この街の治安が良いことは分かった。

 よほど民度が高いのだろう――――ただし、領民に限っては、だが。


 領民以外の人間としては、この街に商いに来ている商人、そして自由騎士が挙げられる。

 問題なのは、後者だった。

 今も二人が通りかかった大衆食堂の中から、馬鹿騒ぎする声が大通りまで聞えてきている。

 グラストスがチラリと中を探ると、やはり自由騎士達だった。

「困った奴らだ」

 アーラはその様子を見て、苦々しく笑うだけである。

 恐らく、アーラには見慣れたものなのだろう。

 そう言った事も込みで、この街は形成されているという事なのかもしれなかった。



「あ、お嬢さん。お早うございます。どうしたんです? 二人連れ立って」

 街の大通りにある十字路から少し先に進んだ所で、マリッタとバッタリ遭遇(そうぐう)した。

 服装は例によって改造ギルド職員服だったので、これから出勤なのだろう。


「おお、マリッタ。丁度良かった。これからギルドに向かうつもりだったのだ」

「ギルド登録をしようと思ってな」

「ああ……なるほど」

 マリッタは納得する。

 そして、直ぐにグラストスに質問を返した。

「その前に、アンタ『教会』に行った?」

「教会? いや、行ってないが……どうしてだ?」

 やっぱり、と呟くと、マリッタはグラストスに説明した。

 

 ギルドの登録には、自身の属性を教える必要があるという事。

 属性を調べる為には、教会でないと無理だと言う事。

 それらを告げて、

「まあ、自分の属性を知ったら、何か思い出すこともあるんじゃない?」

 と()めくくった。


「なるほど。確かにそうだな」

 どうもアーラは、グラストスの記憶が戻ることを、心から他意(たい)なく願っているようだ。

 しかし、当のグラストスはその事よりも、二度手間にならずに済んだことを喜んでいた。 

「じゃあ、調べた後で来なさい」

 そう言い残し、マリッタは長い黒髪を(なび)かせながら颯爽(さっそう)と去っていった。


 その後姿を見送った後、

「では、行くか」

 アーラの案内により、二人は来た道を戻り、教会へと向かった。



***



 教会は街の入り口である西の街門とは反対側の、東の端にポツンと存在している。

 侯爵屋敷の六分の一程度の敷地の中に建つエスビア教の教会を、年老いた神父と中年の修道女の二人で経営していた。


 大陸の全土で民の信仰の対象になっているのは、生と死を司る主神アマニである。

 アマニは天、地、水、空気、人、を創造したと古くから信じられており、アマニが原初の人に伝えたとされる教えは、神託(しんたく)として受け継がれている。

 エスビア教とは、その神託を基準とする単一神教だった。

 エスビア教から分立した宗教も存在するが、それらを信仰する人間は全体数のホンの一握りの為、パウルースに建つ教会は全てエスビア教のものだと言っても過言ではない。


 ビリザドの地も同様である。

 主に年老いた人間が参拝者の(ほとん)どを占めていたが、昨今は大陸情勢が不穏(ふおん)だということもあり、年若い人間の参拝も増加傾向にあった。


 教会の活動としては、民の信仰の場の提供、神父による神託の説法だけではなく、親の居ない孤児(こじ)・生活に困窮(こんきゅう)した人の保護などがある。

 前半はともかく、後半は思いだけではどうにもならず、当然金銭的な問題が付き回った。


 教会経営における収益は、第一が国からの援助であり、第二は領主からの援助、第三は民の寄付(きふ)と続く。

 商人ギルドや魔法ギルド等の、(いく)つかのギルドからの援助は、第二に当たっている。

 というのは、潤沢(じゅんたく)な資源がある領地では必要ないが、ビリザドのような辺境の地では、領主がさほど裕福でないことも多い。

 その代わりに各地にあるギルドが、寄付を代行している為であった。

 ただし、その見返りとして幾つかの特権をギルドに与えるという、相互補助によって辺境は成り立っていた。

 基本的にはそれらの寄付で大凡(おおよそ)(まかな)っている。

 ただ、教会が自ら収益を稼ぐ方法も存在した。

 それが、『属性診断』である。


 人の魔法の有無、そして属性が何かということを調査することの出来る手段が、教会にはあった。

 と言っても、それは複雑な方法ではない。ある特殊な粉末を加えた水を飲むだけである。

 すると魔法が(そな)わっている者ならば、身体が(わず)かに発光するのだ。

 属性が(イグニス)なら赤に、(アクア)なら白に、(ソルム)なら黄に、(ウェントゥス)なら緑に、と言った具合に。

 発光が何もなければ、それはすなわち魔法が使えない事を意味している。


 そして、その粉末は大陸の各地で収穫が可能な、ある植物の葉をすり潰すことで作ることが出来る。

 つまり、植物の葉を手に入れれば誰もがその水を作ることが出来る、という事である。

 しかし、その権利は教会にのみ与えられていた。

 それにより教会は、決して少なくない収益を得ることができているのだった。

 なお、教会以外の人間がその権利を(おか)した場合、誰であろうと厳罰(げんばつ)に処される事になっている。

 その事はグラストスは知識として理解していたが、実感はなかった。


 この診断をする上で幾つか決まり事があり、中でも齢十以上の人間でなければ診断させてはいけないというのが最も重大だった。

 それは捨て子の被害を減らすという目的の為である。


 魔法が使えるのと使えないのとでは、その後の身の立て方に大きく差が出る。

 当然、メイジである方が様々な進路が期待でき、同じ職に就いたとしても高給を貰えるのはメイジの方だった。

 その為、魔法が使えないと分かった赤子を、『無能』とみなして捨てる親が少なくなかったのだ。

 特に貴族の人間でその傾向は高かった。


 よって、診断は誰もが物心付いた十歳以降に行っている。 

 当然、殆どの人間はその時の事を覚えていた。

 喜びとしての記憶か、はたまた悲しみとしての記憶か。どちらにせよ、強烈な思い出である事に違いなかったからだ。

 


+++

 


「これはこれは、アーラ様。ようこそお越しになられました」

 二人が大きな扉を開けて教会に入ると、祭壇(さいだん)の前に立っていた神父が、態々(わざわざ)入り口まで移動してアーラを出迎えた。

 慈愛(じあい)に満ちたその表情は、信者の誰にも向ける顔なのか、それともアーラだから向けるのかは、グラストスに判別しかねた。

 ただ、アーラを歓迎している気持ちに、(よこしま)な感情が無いことだけは分かった。

 グラストスはその様子を隣で見ながら、この街にはアーラを嫌う領民はいないのだろうと、勝手に結論付けていた。


「神父様も、壮健(そうけん)そうでなりよりだ」

「ほほほ、それだけが取り()です……して、本日のご用件は何なのでしょう?」

「なんだ。教会まで出向いてきて、参拝以外に何か用件があるというのか?」

 神父の言葉に、アーラは冗談ぽく皮肉(ひにく)る。

 神父も冗談だと分かっているのか、ほほほ、と笑って答えた。

「もしそうなのであれば嬉しい限りですが、アーラ様は違いますでしょう? 神に何か願う(いとま)があれば、ご自分で何とかなさろうとする方ですしな」

「神父様には敵わんな。私の事などお見通しのようだ……確かに、今日の目的はそれじゃない」

「はて……それは、後ろの御仁(ごじん)に関係することですかな?」

 神父はそう言って、アーラの隣に立つグラストスに視線を移した。

 グラストスは一礼し、初めまして、の挨拶と共に自分の名前を告げた。


「ほう、『(グラストス)』ですか。それはまた……」

 神父はグラストスの名前に反応する。

「この国の古い言葉は、神父様に教わったのだ」

 その様子の意味をアーラが説明した。

 なるほど、と頷くグラストスだったが、何か自分を見透(みす)かされているような気恥ずかしさも覚えていた。


「神父様。今日はこのグラストスに『属性診断』を行って貰うために参ったのだ」 

「なんと……そのお歳まで、診断された事がなかったのですかな?」

 神父が細い目を見開いて驚く。

 それには、アーラが事情を説明した。


「なるほど……それはそれは、さぞお辛い事でしょう。ですが、それはきっと運命を司る神アルプトの(おぼ)()しに違いありません。貴方に試練をお与えになったのでしょう。必ずそれには意味があります。どうか貴方自身を信じ、無事試練を終えられますよう願っております……。貴方の()く道に幸あらんことを」

 神父は胸に手を当て小さく祈るようにして話すと、グラストスに笑顔を向けた。

「では、診断に移りましょうか」



+++



 神父が準備の為奥に消えたので、手持ち無沙汰(ぶさた)なグラストスは、改めて周囲を見回した。

 教会の内部は、高い位置にある窓から日の光を巧く取り入れているのか、とても明るい。

 ただ、明るさの中にも厳粛(げんしゅく)さは失ってはおらず、どこか(おごそ)かな雰囲気が感じられた。

 これは『教会』という施設が発する空気なのかもしれない。

 小さな祭壇が一つあり、それを中心に放射状に参拝者用の席が並んでいる。

 今現在教会内にいる人間は、グラストスとアーラの二人だけだった。

 ただまもなく参拝者はやってくるだろうと、アーラは話す。


 そしてアーラは、グラストスの属性について話を振った。

「しかし、グラストスの属性は何なのだろうな」

「さて、な」

「グラストスはどの属性が良いのだ?」

「うーーん…………そうだな。正直、どれでも構わないんだがなぁ」

 本心だった。

 実感が湧かないというのに、起因(きいん)しているのだろう。


「うーむ、やはり風か? 何かと便利だからな。マリッタが魔法を使うのを見るたびに(うらや)ましく思うぞ」

「風なぁ……」

 マリッタの魔法を思い出す。

 確かにあの魔法(トルネード)が使えるのであれば、依頼も大分楽になりそうだった。

 無論。自分があのような魔法を使えるとは限らないが。


「それとも、水か? それならば私と同じという事になるな。その時は、先達(せんだち)として色々指導してやろう」

 偉そうに胸を張っているが、確かアーラは水球すら作れないと言う話ではなかったか……。


「まあ、何にせよ楽しみだなぁ」

 アーラは当人以上に盛り上がっているようだった。

 何やら熱心に思いを語っている。

 グラストスはそれを微笑ましく思いながら聞いていると、ようやく神父が戻ってきた。


「お待たせいたしました……。では、この水をお飲みくだされ」

 そう言って、手に持っていた器を祭壇の上にコトンと置いた。

 グラストスはおずおずと前に出て、それを右手に取る。

 中を(のぞ)くと、当たり前だが無色透明の液体が入っていた。

 自分の属性には興味はなかった筈だったが、固唾(かたず)()んで見守る神父とアーラの様子に()てられ、グラストスも(にわ)かに緊張し始めた。


 そして、グラストスは静かにそれを口に当てると、一瞬の間の後一気に傾けた。

 お世辞にも冷えている、とは言えない液体が喉の奥に流れ込む。

 粉末を加えている筈だが、味はただの水だった。


 ――――何の反応もない。


 そう思った矢先、まるで身体の奥底から熱を発しているように、全身が熱くなる。

 次に身体の中から何かが飛び出すような感覚があり、ようやく熱さが静まっていった。

「…………」

 三人とも黙ってグラストスの、または自分の身体を見つめている。

 そのまま僅かな時が過ぎた。

 やがて――――グラストスの身体を覆うように淡い光が発光し始める。


「これは……」

「ほっほっほ」

「……なるほど、グラストスお前の属性は――――」

 アーラはグラストスに近づき、その光に触れるように手をかざしながら言った。


(ソルム)か」


 その言葉通り、グラストスの身体からは黄色の光が発せられていた。



+++



 グラストスを覆っていた光は、ゆっくりと収まっていった。

 それを見届けて、アーラが笑いかける。

「土かぁ……グラストスには合っているのかもしれんな」

「そう、なのかもな」

 グラストスは自分の頭の中に知識としてある、土属性の魔法で出来る事を思い浮かべながら、何となく頷いた。

「きっと、この事にも意味がありましょう。日々お(つと)めなさって下され」

「分かりました」


「では、そろそろギルドに向かおう」

 アーラがそう告げた時に、グラストスは大切な事を思い出した。

「ああ…………って、そういえば、寄付金!?」


 水の代金は、寄付金として払う事が慣例(かんれい)である。

 それを思い出し、グラストスは慌てた声を上げた。

 水の支払いを(おこた)った者は、重大な罰則が与えられるのだ。

 しかも、自分は文無(もんな)しだった。

 明らかに踏み倒しに掛かっている、と見なされても仕方がない。


「す、すまないアーラ嬢。後で必ず返すから、この場は用立(ようだ)ててはくれないか!?」

 グラストスは必死にアーラに懇願(こんがん)するが、その返答はアーラではなく神父から返された。

「ほっほっほ、大丈夫です。侯爵様からは多大なご寄付を頂いております。そのご息女でありますアーラ様のご友人からはお支払い頂かずとも、問題ありませんよ?」

 助かった! という思いが一瞬脳裏を(かす)めたが、直ぐにそれは違うと思い直す。

 金の貸し借りならまだ良い。

 それは一応対等な立場でのやり取りだからだ。


 だが、アーラの身分に便乗して支払わないというのは、それは完全に寄生(きせい)していると言えるのではないか。

 自分がアーラの友人、という事なのであれば、尚更(なおさら)そこはキチンとしておかないといけないと思った。

 そういった事を、グラストスは言葉を選びながら話して聞かせた。


「そうだな。そうだな!」

 グラストスの話を聞くと、アーラは何故か嬉しそうに何度も頷いた。

 神父も目を(つぶ)るようにして微笑みながら、グラストスの言葉の正しさを認めた。

 その態度に、もしかしたら神父は最初からそう思っていたのかもしれない、グラストスはそう感じていた。

「ほっほっほ、ではお金が出来た時で結構ですので、その(おり)にご寄付下され」

「分かりました、必ず」

 後日の寄付を約束して、二人は神父に別れを告げると教会を後にした。


色々、なんちゃって知識から書いております。

浅くて申し訳ありません。


あと今更ですが、


+++ => 時間経過

*** => 場面転換


として使ってます。


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