表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無知な田舎娘は未知に憧れを抱く!  作者: ギトギトアブラーン
第6章 恋と友情の王立騎士学校編②
229/520

第12話 話の通じない男

「バカだと!? そんなしょぼい挑発に乗るほど、俺は暇じゃない!それよりも早く彼女たちを返せ!悪女!」

「だーかーら!知らないって言ってんじゃん!アンタ、言葉分かんないの? しーらーなーいー!」


 何回も言ってるのに全然聞いてくれないし、しつこいし……。だいたい彼女が3人? 浮気性じゃない!しかも、あの3人が優しいって? 見る目もないみたいね! あんな腐った性格のどこが優しいのよ? 初対面のアタシにジュースをぶっかけるような奴よ?


「姉御!そいつは誰なんですかい?知り合いですかい?」


 フルプロが駆け寄って聞いてきた。「知り合い」と言われ、全力でフォルティナはフルプロに否定する!


「誰が!こんな!節操なしのバカと知り合いなもんか!」

「ひっ!す、すいやせん!姉御!」


 怒りをぶつけられ、フルプロが頭を深く下げた。そんなフルプロを、ハヤトが鼻で笑う。


「ふ……モブが、主人公の俺の前に立つなよ? 作画コストが勿体ないだろ? 失せろよ」


 そう言ったハヤトに完全にムカついたフォルティナは、胸ぐらを掴み怒りをぶつける!


「アンタ、さっきから失礼すぎじゃない!?用がないならさっさと帰りなさいよ!」

「だから!早く彼女たちを解放しろって言ってるだろ! お前こそ、俺の言うことを聞けよ!」


 本当、なんなのよ!このままじゃ訓練もできない……。なんとかして帰ってもらわないと……


「んあ?ティナ姉ちゃん?どないしたん?」


 目が覚めたマロンが虚ろな表情でフォルティナたちを見て言った。そんなマロンを見て、ハヤトが心配そうに駆け寄り、抱きかかえる。


「マジか、獣耳っ娘だ! おい、悪女……お前、この子まで虐めてるのか!」

「ん?なんやこの兄ちゃん?」

「君? 大丈夫? この女に酷いことされてないか? 君は〈オーバード〉だろ? 今すぐに俺が君を助けてあげるから、もう大丈夫だ!」

「ね、姉ちゃん……この兄ちゃんなんなん?いきなり助けるとか……意味不明なんやけど……」


 ハヤトに抱きかかえられたマロンが、フォルティナに助けを求めるような瞳を向けながら言った。

 コミュ力の高いマロンでも、対応に困る相手がいたのね……


「ねぇ……離してあげてよ?マロンが困ってるでしょ?」

「そうか君はマロンって名前なのか……離してあげて?だと! お前こそ、マロンを解放してやれよ!」

「は?」


 コイツ、何言ってんの?なんでアタシがマロンを束縛してるみたいなこと言ってるの?


「何か勘違いしてない?アタシ、マロンを束縛なんかしてないんだけど……」


 そう言いながらマロンを抱きかかえるハヤトに近づこうとすると……


「来るな! お前みたいな、人を陥れて悦に浸るような奴にマロンを渡すわけにはいかない!逃げるんだ!マロン!」


 そうマロンをハヤトの後ろに立たせて、逃げるように促した。さすがのマロンも困惑したように、目を点にしている。


「兄ちゃん? 勘違いしとるみたいやけど……ティナ姉ちゃんはそんな人やないで?」

「関西弁!メインキャラ来た!ますますお前には渡せないな……悪魔!」


 マロンの話を無視してフォルティナを「悪魔」呼ばわりしたハヤト。その発言を聞いて、マロンが……


 ――パンッ――

 ハヤトをビンタした!いきなりのビンタにハヤトが戸惑うが、マロンが怒りをぶつける。


「話聞けや!『渡さない』とか、ウチをモノみたいに言うなや!あと友達を『悪魔』って……なんやねん! お前、キモいねん!」

「マ、マロン?……」


 ハヤトはビンタされた頬を抑えながら、マロンの言葉に戸惑ったように目を動かした。


「そうか……洗脳魔法か……ティナ・バレー!そこまで〈オーバード〉を奴隷にするか! 下衆め!」


 ――パンッ!――

 さらにもう一発、マロンがハヤトをビンタした!


「お前、ウチの話聞けや!さっきからティナ姉ちゃんを侮辱しよってからに! ウチの心は広い方やけど……お前みたいに人を勝手に悪く言うボケは嫌いや! 帰れ、ボケ!」


 マロンが涙目になりながらハヤトに訴えていた。ハヤトは頬を押さえながら立ち上がり、フォルティナに憎しみのこもった目を向ける。


「くそ……なんて強い洗脳なんだ……マロン君は絶対俺が助けてみせる……ティナ・バレー! 今日は退くが、必ずお前を倒す! 主人公であるこの俺――シノノメ・ハヤトがな! 【スキル!テレポート!】」


 そう唱えたハヤトの姿が、一瞬にして消えた!

 聞いたことない魔法……でも助かった……正直もう会いたくない。


「マロン! 大丈夫?」

「大丈夫や、ティナ姉ちゃん!それにしても、なんやあいつ!話も通じへんし?意味わからんことばっか言いよって……ムカつくわ〜!」

「そうよね?アタシもアイツの話、全く分かんないわ……」


 マロンがここまで怒ったの、初めて見た……。あんなに無視されて勝手に話を進められたら、そりゃキレるか……

 そう思いながら、マロンの頭を撫でるフォルティナ。


「姉ちゃん?」

「いや。マロンがこんなに怒ったの初めて見たから……大丈夫?」

「あ〜、うん!もう大丈夫や!すまんなぁ」

「それにしても『アタシを倒す』って言ってたけど……アイツ、どのクラスなんだろ……青服だから編入生なんだろうけど」


 考えていると、シリルがフォルティナたちの元にやって来て答えた。


「あの編入生、たしかAクラスだよ? セブンハーツ様の推薦で編入したって聞いた気がする」

「Aなの?あんな馬鹿なのに?」


 フォルティナが不満げに言った。あれでAなら、マロンとイデアもAに行けたわよ……納得いかない!


「噂で聞いたけど、彼、とんでもない魔法をたくさん使うらしいわ?だからこそのAなんじゃないかな?」

「とんでもない魔法ね……」


 最後に使った、消える魔法……あれもよく分かんない……“テレポート”って何? あとアイツが魔法を使う時“スキル”って唱えてるけど……舞踏会では“火”、今のは火に関係なさそうだし……。性格は気に食わないけど、警戒した方が良さそうね。


「と……今はそれより……」


 フォルティナがパンパンと手を叩き、Zクラス全員を集合させた。


「飛んだ邪魔者が入ったけど……訓練を再開するわよ!あと1週間で団体戦が始まるんだからね!みんな! 気合入れていこー!」

「「「おおっ!」」」


 フォルティナの指示で、各自訓練を開始した。そう、団体戦まであと僅か……タグラスさんの依頼を達成させるためにも、Zクラスで結果を出さなきゃ! 頑張るわよ、アタシ!

ここまで読んで頂きありがとうございます!

もし面白いと思って頂けたら

評価とブックマークをよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ