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無知な田舎娘は未知に憧れを抱く!  作者: ギトギトアブラーン
第3章 夢と浪漫の闘争競技 マイナーリーグ編
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第28話 【氷結魔法】対策

 マロンとイデアが泣き止み控え室で机を囲むよう4人は座り話をしていた。



「決勝戦まで後1時間って所だな……」



 モルトが椅子にもたれ揺らしながらそう呟いた。



「何で分かるの?」



 フォルティナが机に手を伸ばしながら伏せ顔だけモルトに向ける。

 もう片方の試合が終わる時間がわからないのにも関わらずモルトが知っているかのように言った。



 モルトは椅子を揺らしたまま天井を眺めたまま答える。



「いや……決勝戦はお互い体力が全快じゃねぇと不公平だろ? お前は先に準決勝をして30分回復したが次の対戦相手も同じように回復させる時間が必要だし、1時間は掛かるだろって思ってな?」


「なるほどね〜ならまだゆっくり出来るわね」



 エナジードリンクをちびちびと飲んでいたマロンとイデアが缶を机に置きフォルティナに向く。



「時間があるならクラフトアックスに追加機能付けるか?」


「何でも付けれますよ?工具と予備パーツなら持って来てます」



 机から起き上がり腕を組みながら考える。



 これ以上何を増やせば良いのか思い付かない……。そして何よりこれ以上機能を増やしても蛇足な気がする。



 そう考えフォルティナは2人の提案を断る事にした。


「いやいいよ 今ので充分だしね? 何だったらまだ使いこなせてないぐらい! 発想力で大体何でも出来るんでしょ?」



 足をぶらぶらしながら2人は頷きエナジードリンクを飲み続ける。



 にしても暇ね。1時間もあるなら外に出てみても良いかもしれない!



 そう思いフォルティナは立ち上がる。



「暇だしちょっと出てくるね? 30分で戻るから!」


「「「行ってらっしゃ〜い」」」



 決勝戦前だと言うのに緊張感がない。

 まぁ自分もそうなんだけど……。

 そう苦笑いをしながらアリーナのホールに向かう。


―――――――――――――――――――――


 ホール内を歩いていると魔導掲示板に対戦相手が表示されているのを確認した。



 次の相手は……ヒョウカ・ユキシロね。どんな人なんだろ?



 そう掲示板の前で腕を組んでいると、



「おや?ティナさん?どうかしたのか?」



 振り向くと白いズボンタイプの赤い学生服を着たエレオノーラが後ろから話しかけて来た。

見たところ1人の様だった嫌味なマーガレットの姿も見えない。



 フォルティナは手を挙げながらエレオノーラに向き合う。



「ノーラ! 今1人? 他の人達は?」



 エレオノーラは視線を下に移しながら困ったように答える。



「1人だ……今は皆と距離を取りたくてな? 貴方こそ1人で何を?」


「いや〜! 決勝まで暇だったから散歩しに来たの!で?次の対戦相手を見てたの」



 フォルティナの話を聞きエレオノーラは高らかに笑いだした。



 何か変だったかな?



「暇か! いよいよ決勝だと言うのに全く大物だな!にしても対戦相手を知らないのか?控え室で相手の情報が観れるだろうに?」



 エレオノーラの言葉に驚く。

 


「え!対戦相手って見れるの!? アタシ達何にも知らないままで戦ってたんだけど!」


「果てしなく大物だな貴方達は」



 これには流石なエレオノーラも呆れたようだった。



 対戦相手を見れるんならノーラから次の相手の話を聞いても良いよね? 客席にいたって事は見てる筈だし



「ノーラ? ヒョウカ・ユキシロさんの試合は見たの?」


「ん?ああ見たぞ?あ〜聞きたいのか!良いだろう」



 流石ノーラ! 話が早くて助かる!



 エレオノーラは身振り手振り体を動かしながら説明し始めた。



「ヒョウカ・ユキシロは見た事がない変わった武器と見た目をしていてな? 剣だと思うのだが……細いのだ……共和国の東にあるシャオリャンの武器に似ているが太さが違ったな……その変わった剣を使った鮮やかな太刀筋……そして【氷結魔法】を使っていた……夏だと言うのに観客席にまで冷気が届くぐらいの強さだったぞ」



 フォルティナは腕を組みながら話を聞いていた。



「【氷結魔法】は貴方と相性が悪いかもしれんな? 何せ足場が氷になっていたぞ? つまりティナさんは体術重視だからこそ踏み込み……そして走る事が困難だと思う。そこに注意しながら立ち回ってみてはどうだろうか?」


「なるほどね!ノーラありがと!アンタの情報めっちゃ助かったよ! アタシ戻るね〜」


「あぁ!次の試合も応援してるからな!頑張ってくれ!」


「うん!またね〜」



 フォルティナは手を振りながら控え室に向かい走り去る。エレオノーラはそんなフォルティナに小さく手を振りながら見送った。



「賑やかな人だ……ふっ……」



 エレオノーラも観客席に戻るためホールを後にした。


―――――――――――――――――――――


「ただいまー!マロン!イデア!やって欲しい事があるんだけど!」



 帰って早々に2人に相談する。2人は手遊びをしながら時間を潰していたらしい。



 モルトに至ってはいつ手に入れた分からない雑誌を読んでいた。

 本当に緊張感が無いと思う。



 マロンとイデアは手を止めフォルティナに振り返り話を聞く。



「なんやなんや!帰って来ていきなり!何して欲しいん?」



 フォルティナは先程エレオノーラから聞いた話をこの場の全員に伝える。


―――――――――――――――――――――


「なるほどな【氷結魔法】か……。確かに厄介だな。体術メインのお前からすると踏ん張りが効かない足場ほど厄介なものはねぇな」



 モルトがそう分析して話す。



「でしょ?だからクラフトアックスのブースターを常時展開出来るようにして欲しいんだけど……出来る?」



 マロンとイデアは腕を組み目を閉じながら少し考え……。目を開いた!

 何か閃いたのだろうか?



「ちょうどええな。さっきブースターの調整が出来るように弄ってたんやけど……。捻った状態を維持せんでもブースターが展開し続けるようになってん」


「つまりどゆこと?」



 フォルティナが顔を顰めると分かりやすくイデアが答える。



「つまり……。ハンドル式からダイヤル式に変更したんです部品は変わってません。今までは捻ると100%解放でしたが調整した結果1から100%まで解放出来るようになったんです。安心して下さい安全装置を解除する場合は準決勝と同じように限界以上に捻ると150%まで出せますよ?」


「なるほどね……。ならダイヤルで調整しながら温め続けたら良いのね?」



 ただ! とマロンが険しい顔で話す。



「ブースターのエネルギーは無限やないからな? クラフトアックスに熱を送り続けなあかんからな! 最初にある程度の熱は込めてあるけど無くなったら熱い何かで温めるかハーフタイムでチャージするしか無いから頼りすぎは厳禁やで?」



 フォルティナは息を飲み理解する。

 つまりクラフトアックスの熱残量を維持しながら戦わないといけない事、そして……。



「後は斧形態で戦うしか無いって事ね……」



 イデアとマロンが頷く。

 これは厳しい戦いになりそう……。



 そう思っているとスピーカーから放送が流れた!いよいよ決勝戦が始まる……。メジャー昇格の為にも負けられない!



『これより決勝戦 フォルティナ・ロックス選手対ヒョウカ・ユキシロ選手の試合を行います。両者スタッフの誘導に従いゲートまでお越しください。』



 4人は集まり円陣を組み全員の顔を見渡し、モルトが鼓舞する為に口を開く。



「いよいよマイナーリーグの決勝だ!ここを超えて俺様達はメジャーに行く! ティナ気合い入れろ! 何があってもハーフタイムまでは耐えるんだ。ハーフタイムになれば俺様達が全力でサポートしてお前に託す」



 フォルティナは強く首を縦に振る。



「分かった!じゃあ……やるぞ!!」


「「「おうっ!!」」」


 

円陣を解きスタッフに案内され各自の配置に向かうのだった。

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