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聖地巡礼

88話 聖地巡礼


「あまり気にしてないから、気にならなかったというか。銀坐にジラーゴが来たのよね。クルマで来て、目的の店にしか寄らないから映画観てはじめは銀坐とわからなかったわ」


 映画内で、多分銀坐にどーとか言っていたけど。


「東侠タワーでアナウンスするおじさんがジラーゴに襲われるシーン好きだわ。みなさん、さようなら〜とか。」


「ハルカ、アレは東侠タワーじやないから。ホラ、あの時計台。今でもあるよ。あれ見て銀坐だとわからなかった?」

「あ、ホントだ。アレは、ジラーゴに壊された後に直したもの?」


「いやいや、アレは、模型だから。あんなに大きな着ぐるみ造れないし」


「ねえ、あの大きな橋は何処?」


「ここよりもっと先です。お嬢様」


「歩ける距離にあるのかしら?」

「人によるわね」


「タクシーを呼びますか、お嬢様」

「野々宮さん、いいわ。若いんだから歩けるわよ、あの距離なら。ねぇハルカ。野々宮さんは大丈夫かしら?」


 野々宮さんは、わたしを見てニコリとうなずいた。


「ハルカはタクシーに乗りたい! 野々宮はもういい年だから疲れたでしょ。シン・ジラーゴが上陸した川も近いの?」

「あれは……竃田かまただから、ちょっと違う場所よ。品川より先よ」


 かちどき橋。


「うわあ~疲れた。こんなに歩いたの小学校の遠足以来よ。アイは、いつもバスで酔って吐いてたわよね。思い出すわぁ」


 そんなこと思い出さなくていい!


「ここはナニ川? 野々宮」

「隅田川です。そんなに覗き込んではあぶないですよお嬢様」


「見て、ナニか泳いでるわ。あの黒いのは……」

「コレは珍しい。隅田川でオタマジャクシを見るなんて。ここから見てあの大きさは、大きいですね。ヒキガエルのオタマジャクシでは?」


 ホントだ大きい。ソフトボールか夏ミカンの大きいのくらいあるんじゃない。


 子供の頃にお婆ちゃんチのそばの田んぼで見た小さいのがうようよしてたのと違うわ。


「あのオタマちゃんが大きくなったらドラへになるのかしら」

「ドラへ?」

「知らないの『ジラーゴ対ドラへ』。ジラーゴが飛んだりするシリーズで異色の作品なのよ」

「わたしはジラーゴは、2作しか、見てないから……」


 ジラーゴが、飛ぶって想像が出来ない。


「あ、見えなくなった。野々宮、1984年の『ジラーゴ』も銀坐を通っていたよね、あのときの変なビルはどこにあるのかしら」


「変なビル……」


 あの野々宮さん、わたしを見ないでください。

 わたしはチンプンカンプンです。


「ホラ、ジラーゴの前を電車が走ってて……」

「遊楽町でございますか。ああ、マリリンのことですね」


「そうあそこはマリリンというの」

「ハルカ、マリリンなら、来るとき横にあったわ。見なかった」

「日比屋の近くよ」

「見逃してたのか……」


「お嬢様、マリリンに映画を見に行きましたよ」


「そうなのか。しかし、ワタシね、シネコンとかで映画見るのはどーもな。新作のジラーゴ映画がやるらしいな。どうにか、家のシアタールームで観れないものか」

「ソフト化するまで無理なんじゃないのソレ」

「このさいだ家の庭にシネコン作って、見るという手も」

「それは、ちょっと無理ですお嬢様」


「他にジラーゴの聖地というのは、やはり東侠駅か。近いのだろう」

「まあ、遊楽町の次だし。頑張れば歩いてでも。シン・ジラーゴが凍結した場所ね」


 そんなかんじで、シン・ジラーゴの聖地巡礼へ。



 自宅マンション。


 今日は、歩いたなぁ。

 シン・ジラーゴが再上陸した釜倉まで行くんじゃないかと、ひやひやした。


 夕食はお嬢様に高級天ぷら屋に連れてってもらい良かったけど。

 まさかハルカがジラーゴにハマってたとは。


 ウチに帰ってテレビをつけたら。


「信じられません、お大場に巨大生物が……」


            つづく

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