調査活動
83話 調査活動
とりあえず、彼女。子南九里歌の行動を監視。
一週間は、彼との接触なし。
この間に社長に頼んで依頼人の子南家を調べてもらった。
調べたのは多分田守くんだろう。
調査結果が、スマホに。
子南家は、見た目けっこうな豪邸だった。
やっぱり普通の家じゃ。
父親、子南泰造は某アパレル会社のトップ。
母親、会社に来た依頼人のおばさんだ。
子南九里子·は、専業主婦。
家には家政婦一人。
なるほど久里歌は母親から名付けた名ね。
一人娘でカワイイんだろうな。
九里歌には、兄弟はいない。
やっぱ、一人娘に変な虫がつかないかと、心配なんだろう。
が、三週間。
子南九里歌は、まったく彼氏と会う様子がない。
彼氏が学校の生徒なら。
ちょっとした学園モノなら、下校を一緒にしたり。帰り道が違えば、校門の前とかで、別れたりするだろう。
そんな場面もない。
校内での密かな交際か。
しかし、それならなぜ親にバレる?
家での行動が変わったり、挙動不審な態度をとったりしてるのか?
親にそのへんを聞かなければ。
ひと月たっても、まったく行動に変化がない。
学校内での行動はお手上げだ。
ドラマや映画みたいに学生になりすまして潜入調査でもしないと、わからないか。
中学生になんて、ちょっと無理。
まず、それは出来ない。
あ、先生ならいけるかもって、そんな事が出来るのか。漫画じゃあるまいし。
やっぱりそれなりのバックとかないと。
生徒の恋愛調査で学校がゆるすはずもない。
子南家。
金田一江が。
わぁ大きな家だ。
ウチの田舎の大きさといい勝負だけど、家の造りが違う。
ウチは、東北の田舎の古民家だし、納屋に蔵がある。
蔵は、ただの古道具置き場で、お宝なんてない。
インターフォンを押すとおばさんの声が。
〘どちらさまでしょうか?〙
レンズが付いてるから、わたしの方は丸見えだろう。
「先日お電話した。寿社から来た者です」
〘ロックは解除しましたからお入りになって〙
声が変わった。おそらく依頼人の子南九里子だろう。
玄関のドアを開けると、家政婦さんがおじぎをして、応接間に案内してくれた。
「若いわね、アルバイト……」
子南九里子は、トレーニングでもしてたのかジャージ姿で首にタオルをかけてる。
この家だ、トレーニングルームとか、あるのだろう。
「アルバイトではありません。正式な社員です。わたし、金田一ともうします」
と、写真入りの名刺をだした。
「あ、どうも。わたしは専業主婦だから名刺はないの」
わたしもなかったけど昨日、パソコンで急遽、作った。
「聞きたいのは、なぜあの子に彼氏がいるとわかったかね……」
なぜだか知らないが、電話では話せないから直接来てほしいと。
わたしは、この女性とは、初めてだ。
八ツ墓村さんは、どうも好かないと言ってたけど。
「聞いてしまったのよ……」
「電話の会話ですか」
電話で交際してるなら、獄門島さんが言っていた、交際の様子が見られないのもわかる気が。
夜間とかに密かに彼氏と電話で楽しむなんて今時だ。スマホなら相手の顔も見れるし。声だけではない。
「それしか、考えられないわ。男が部屋に侵入するなんてありえないもの」
「相手の声も聞いたんですね?」
「それは……よく聞こえなかったのよ。でも、あきらかに娘が男と話ているのはわかったの。それは、私がたまに耳にした女子の友だちとの話し方じゃなかったし。あれはきっと男よ……」
おばさん、興奮しないでぇ。
「まだ、相手の素性もわからないの? もうひと月よ」
「担当の話では男性との接触などは、まったくないと。ひと月に一度のカップルもいますのでひと月監視を……」
「で……」
「そのような行動もないと」
「あの子、まさか気づいて接触を……」
「調査がバレたと……」
「あの子、妙なとこで勘がいいのよねぇ」
つづく




