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ゴスロリは魔法少女

74話 ゴスロリは魔法少女


「あのぉ弟くん、わたしの顔にナニか?」


「こら、タイプだからってジロジロ見るな蔵馬。マイちゃんが泣くぞ」


「いや、ごめんなさい。つい、あなたが獄門島さんなのかと」


「あ、挨拶してなかったわね。お姉様には、いつもお世話になってます。獄門島愛です」

「お世話など、したおぼえはないよ」


「マイちゃんって、彼女さんですか。わたしと一字違いだね」

「はあ。姉さん、気安く人の彼女の名前出さないでよ」


「あら、ゴメン。今度、岡山に帰ったら、会わせてね。それまでつづいていたらだけどね」

「姉さん!」


 そんな、縁起でもないことを。

 オレとマイちゃんは、まだ。


「キャー」


 店内に悲鳴が。


 入ってきたのは、あの歩行者天国で捕まったと思ったマスクドバイカーのマスクをかぶった男。


 服の赤黒い飛沫は血だろう。

 オレたちが、襲われたときはあんなにひどくなかった。おそらくココへ来るまでに、何人かを。

 警察はどうしたんだ?


 あの大剣は持ってないが、両手の拳のあたりから、アメコミヒーローのような剣みたいのが二本ずつ出ている。

 男は店内を見まわすと。


「居た。女、化けてもわかるぞ……」


 こいつも姉さんのトコに。

 マスクで、こもった声が不気味だ。

 姉さんは立ち上がりファイテングポーズをした。


「うわぁこいつ、ただの暴漢じゃないわよ。青沼さん、逃げて!」

「逃げれるか、こいつホコ天のときと、だいぶ違うわね」


 男は、ジャンプして襲って来たが、こっちのテーブルに来る前に落ちた。


「だれだ!」


 男は床に落ちると後ろを見て声をあげた。


「こんな、静かないい店で、暴れるな! 営業妨害だぞ」


 あの子供黒ロリがナニか見えない糸のようなもので、釣糸? ヤツを引っ張ったのか? そんなポーズをしている。


「お客様にも迷惑ですわ」


 大人黒ロリが閉じた傘を剣のようにかまえた。


「あんた、悪いトコに来てしまいましたね」


 今度は白ロリが立って。

 傘を。


「なるほど、金田一さん。ホント偶然じゃないわね。青沼さん、ココはあっちの黒い二人に」


「邪魔をするな!」


 男は、低い姿勢で腕をひろげ拳の剣みたいのを立させ、子供黒ロリに襲いかかる。

 が、ジャンブして、避けた子共はヤツの肩に着地。

 ヤツのマスクの頭に手をかけると。


「ツン、イセーノ! ウガァ!」


 男はマスクに手をかけ苦しみだした。

 そして、マスクをはずし投げ捨てた。


 それは白いロリータの方に転がったので、彼女が拾い。


「コレのせいじゃないわ、やっぱり本体ね」 


 おわっ、マスクの下から出てきたのは、パーマ頭のおばさん。

 男じゃなかった。


「うわぁあ。貴様ら全員、斬り裂いてやる!」


 拳の剣みたいなのを武器に襲ってくるおばさんを閉じた傘で突きまくる大人黒ロリに。


「なにやってんのテマリ、そんなヤツ呪文一つで」

「アンジェラ、呪文失敗してるでしょ。それにコイツちょこまかとして、呪文を唱えられないわ」


「さっきのはマスクを祓った。今度は……。おいそこの、若いの手をかせ!」


 え、ソレッオレに言った?

 子供黒ロリがオレの方に手を向けると、オレは見えない糸に引っ張られて子供の前に。

 子供の手がオレの尻を掴み。


「トイナスン、レオ・イバッ!」 


「ウガッ!」


 うわ、口からなんか出た!


 なにかの怪獣みたいに口から光線が出てゴスロリと戦ってたおばさんの背に直撃。


 するとおばさんの体から影のような人型が飛び出しチリとなり消えた。


 拳の剣が消えたおばさんはバタッと倒れた。


「見たか、テマリ」


 あっちの大人ゴスロリが、テマリなのか。

 姉さんの言うとおりだ、見た目じゃない。

 あ、全身の力が。



 目が覚めたのは、姉さんの部屋だった。


「気がついた蔵馬」


「オレは……」


「獄門島の話では、あんたの精気をあの小魔女が攻撃波に使い。あのバケモノのおばさんから魔気を追い出し消し飛ばしたそうよ」


「魔女……あの子供が」


「コレも獄門島が言ってた。あのおチビさんはあー見えて数千年生きてる魔女なんだって」


「数千年生きてるって、姉さんは信じたの?」


「信じがたいけど、目の前でいろいろ見ちゃたからね。店の監視カメラ全破壊されてたそうよ。メイドたちは魔法少女を見たと喜んでたけどね」


「マジですか姉さん。東侠は怖いトコだ」


『青沼蔵馬上侠す』の巻 おわり


               つづく

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